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319話 進化の極致へ


「……それでは、解散」


 よし、これで自由に動けるようになったね。色々確認したいことはあるけど、待つのはもったいないだろ。早速行こう。……進化の祠へ。


――

進化の祠

――


 ポータルを通じてヒナタたちは進化の祠へとやってきた。祠の纏う柔らかな青く淡い光はこれから進化をするヒナタを祝福するかのように見えた。とうとうヒナタも進化の極致へと至ったのだ。その感動がヒナタの表情を緩めさせていた。


「……汝、進化を望むか?」

「……ああ」

「……汝に新たな力を授けよう」


 そんな声が頭の中に響いた気がした。

 次の瞬間強い、強い光がヒナタを包み込んだ。自分の体が別の体に変わっていく感覚。かつて感じた時と同じ感覚のはずだが、今回のはさらに強い実感が湧いてきたのである。これが極致に至ったということなのか。おぼろげにヒナタはそんなことを考えていた。


 しばらくしてヒナタは目を開けた。体の色には見えないキツめの色が目に入る。それが布の色であることに気づいたのは少し時間が経ってからである。どうやらコートのようなものを纏っているようだ。翼はどうなっているのか。それが気になってヒナタは泉へとゆっくり歩いていった。


 ……翼がどうなってるのか気になって見にきたんだが自然に動かすことができるし特に違和感もない。なるほど、今着ているこの服は特注のものなんだろう。恐らくジャストサイズで作ってある。……へぇ、いいじゃん。


 泉に映っているその姿はさしずめどこかの貴族かのようなたたずまいをしたコウモリ型のモンスターである。マントのデザインがまるで翼を思わせるようなものである上に、違和感なくそこから翼が伸びていることからまるで翼が2枚増えたかのようだ。

 纏う風格は強者のそれであり、恐らくヒナタがダンジョンでこのモンスターに遭遇したのなら間違いなく身構えるだろう。そう思わせるような見た目をしていた。


「すごいねヒナタ! 進化してさらにすごくかっこよくなったよ!」


 ふふ、進化の極致に至ったんだ。かっこよくならないと困るよ。……ちなみに本当にこれ進化の極致に至ったんだよな? まさかもう一段階進化があるなんて言わないよね? 

 それを確かめるには、もう一度祈ってみるのが早いかな。


「……汝、進化を望むか?」

「……ああ」

「……汝はもう進化できない。また来るがよい」


 よし、もう進化ができないってことは進化の極致へと至ったってことだ。ふふ、最初にダクディアから聞いた時は到達できるものなのかちょっと不安だったけど、到達できてよかったよ。さて、ステータスはどうなってる?


tips:

進化できる回数はモンスターによって様々。 2回目の進化へ至るのは難しく、進化の極致と呼ばれる。

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