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302話 条件がある


「……なぜここへ来た? お前にはお前の役割があるだろうに」

「だからこそだよ。私は私の役割を果たすためにここへ来たのさ。……彼らをあの場所へたどり着かせるためにね」

「……彼らにその資格があると?」

「少なくとも私はそう考えている。君だって見てみたいだろう? 伝え聞く伝説が本当のものであることをさ」


 ……聞こえてくる情報を整理するに、トップは自分の役割を果たすためにここへ来たんだな。彼らって言ってるのは俺とアクアのことで、あの場所ってのはユグドラシルの樹のことで多分間違いない。

 だとして、……だ。トップとダクディアは知り合いなのか? どうも面識があるっぽいし、何なら割と親しい間柄に見えるんだが。


「お前がそう思うとして、私がそうは思わないんだ。それについては? 私すら圧倒できん彼らには到底無理だと思うが」

「……それこそやってみないと分からないよ。やる前からできないと決めつけるのは良くない。そうは思わないかい?」

「…………お前はいつだってそうだな。私とは違うものが見えているようだ。……だが、私とて譲れぬものもある。進化の極致に至っておらぬものがその資格を持つとは思えないのだ。もし彼らがそこへ至れたならば、私を圧倒することなど容易いに違いない」

「……なるほど、それも一理あるか」


 どうやら話はまとまったようだ。トップとダクディアがこちらへ向かって進んでくる。ヒナタとしては聞きたいことが色々とあったが、有無を言わせぬ迫力がダクディアにあった。どうやら話を聞かねば進まないらしい。


「……進化の極致を目指せ」

「進化の極致?」

「あぁ、そうだ。お前たちはまだもう一段階進化することができる。そうすれば私など容易く圧倒できるだろう。そうなれば私もお前たちのことを認め、オーブを託そう」

「進化してからもう一度ここに来ればいいってことか?」

「そうだ。……もう一度ここへ来い。ポータルは繋げておく」


 そう言うとダクディアはどこかへ移動していった。どこへ行くのかと目で追いかけたがそこまで遠くには行かないようだ。少し離れた場所で何やら作業を始めたのである。話の流れから考えるに恐らくポータルを繋げているのだろう。暗いため見にくいがポータルらしきものが見える。

 そしてこのくらいの距離なら少し大きな声を出せば聞こえるはずだ。そう思ったヒナタは先程から思っていたことをぶつけることにしたのである。


「トップと知り合いなのか?」

「それを知って何になる?」


 ダクディアはこちらを振り返ることなくそう答えた。簡単に答えてもらえるとは思わなかったが雑にあしらわれると少し不愉快である。


「……少し気になっただけだ」

「そうか。……確かに私とそこにいるキュビクス、そしてアクマイドか私の古くからの知り合いだ」


tips:

ダクディア(1戦目)は負けイベントとなっており、勝敗に関わらずイベントは進む。なお倒すこと自体は可能。

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