300話 拳が飛んでくる
そうか、いつのまにか使い切っていたのか。いやぁ、ハートのおまもりの数は頭に入れてたけどスイートメープルの数が頭からすっぽり消えてたわ。完全に回復させる気だったもん。……となると、回復するには力尽きるしか無くなったという訳だ。非常に申し訳ないね。
それじゃあ俺に攻撃が来ても仕方ないからな。一旦俺は1マス下がろう。そうすればいずれダクディアがアクアを倒してくれるはずだ。いやぁ、まさかこうなるとはな。こうなったらバブルスキン状態も邪魔だよね。とりあえずアクアが力尽きるまではチマチマ削っていこうか。
『アクアのシャイン かなり効いている ダクディアに38のダメージ』
『ダクディアのドラムビート アクアに19のダメージ』
さて、これでアクアは通常攻撃しかできなくなったわけだ。どれくらい稼いでくれるかは分からないけど、大幅にダメージが減ることは確かだな。なにせ相性によるダメージ倍すら無くなるし通常攻撃はシャインの威力よりも低いからね。
まあその代わり俺が安全な距離からフレイムスピアを連打できるようになったのは良いことと思っておくか。SP満タンから発動できる回数は4回。しっかり全弾撃たせてもらおう。
『ヒナタのフレイムスピア ダクディアに60のダメージ』
『アクアの通常攻撃 ダクディアに15のダメージ』
『ダクディアのナックルキャノン ヒナタに48のダメージ』
……マジ? いや、聞いてないよそんなの。直線攻撃スキルじゃないか。下がってアクアを盾にしつつ安全な距離からダメージだけを稼ぐ案がこれで完全に崩壊したな。……連発してこなければまだ崩壊はしてないか?
『ヒナタはこんがりクロワッサンを使った ヒナタのHPが100回復した』
『アクアの通常攻撃 ダクディアに15のダメージ』
『ダクディアのナックルキャノン ヒナタに49のダメージ』
いやぁ、連発してくるか。こんがりクロワッサンの在庫は……、残り3個。ちょっと厳しいかもしれない。アクアより先に俺が力尽きそうだ。頼むから次は違う行動をしてくれよ……。
『ヒナタはこんがりクロワッサンを使った ヒナタのHPが100回復した』
『アクアの通常攻撃 ダクディアに16のダメージ』
『ダクディアの通常攻撃 アクアに9のダメージ』
『アクアはバブルスキン状態ではなくなった』
よし、ここで通常攻撃を選択してきたのはデカい。またフレイムスピアを撃つチャンスが出来た。かなりターンが消費されてる分結構ダメージも稼げてるはず。何なら次のターンに突然倒せても不思議じゃない。早く、早く倒させてくれ……。
『ヒナタのフレイムスピア ダクディアに59のダメージ』
『アクアの通常攻撃 ダクディアに15のダメージ』
『ダクディアのナックルキャノン アクアに37のダメージ』
『ヒナタのフレイムスピア ダクディアに60のダメージ』
『ダクディアを倒した 経験値を3480手に入れた アクアはさらに経験値を1740手に入れた』
tips:
ナックルキャノン 無属性直線貫通
拳のオーラを相手に飛ばして攻撃する。そのオーラは体を貫いて壁まで届く。
消費SP25 威力70 命中 100




