290話 状況はよくない
6体か。1体行動しなかったのは……、なるほどそもそも増やすだけのマスが無かったか。狭いダンジョンで助かったな。
ええと、一掃しないとらちがあかないからアクアウェーブを撃ちたいところだけど、そもそもアクアがこのフロアにまだ入れてないんだよね。行動させちゃうことにはなっちゃうけど、一旦横に移動してアクアにもフロアに来てもらうか。
『フリフラのダブルダブル フリフラは分身した』
ふむ、普通に近づいてきたね。分身したのは1体だけか。こうまでなったら最早6体も7体も変わらないや。なるべく多くアクアに接触させて一気に片付けよう。今接触してるのは1体のみ。こいつは俺のスキルだけで倒そう。ちょっとSPが惜しいけど、撃つならブラックウィングだな。
『ヒナタのブラックウィング あまり効いていない 2回当たった フリフラに38のダメージ』
『アクアの通常攻撃 フリフラに18のダメージ』
『フリフラの通常攻撃 ヒナタに15のダメージ』
『フリフラのスワーム フリフラは仲間を呼んだ』
『しかし誰も現れなかった』
……ん? あぁ、そうか。コイツ闇属性なのか。なるほどなるほど、それじゃあブラックウィング一撃で倒すのは無理だと言うわけだな。
そして通常攻撃が15のダメージと結構痛い。正面から殴り合うだけなら大したことないダメージだけど、こう数が多いとさすがに手に負えない。
ええと、状況を整理しようか。まず今フリフラは7体いるんだよな。そして目の前にいるこいつはベルクインが呼びつけた個体で後は全部分身体。……あ、違うわ1体普通の奴も混じってる。まあ、分身だろうがそうじゃなかろうが属性は同じ。つまりここにいる全員闇属性だ。
そして今のこちらの状況。周囲攻撃スキルのない上に闇属性持ちの俺と、周囲攻撃ができるがSPと火力に少し不安のあるアクア。…………これ詰んでないか?
諦める前にやっておくべきことがあるな。せめてフリフラのHPくらいが分かってないと諦めるにはもったいない。諦めたところで状況は変わらないからな。
『ヒナタはブーメランを投げた フリフラに30のダメージ』
『フリフラを倒した 経験値を140手に入れた アクアはさらに経験値を70手に入れた』
『アクアのシャイン かなり効いている フリフラに44のダメージ』
『フリフラを倒した 経験値を140手に入れた アクアはさらに経験値を70手に入れた』
『フリフラの通常攻撃 アクアに11のダメージ』
『フリフラのダブルダブル フリフラは分身した』
『フリフラのスワーム フリフラは仲間を呼んだ』
『フリフラが現れた』
tips:
ダブルダブルやスワームなどのスキルは隣に空白のマスが無いと発動できない。




