26話 未知のモンスター
……なるほど、回復アイテムか。それじゃあ石ころで攻撃するのはやめた方が良さそうだな。下手に体力を削って食べられちゃったら悲劇でしかない。確実に倒せるようにさっきみたいにL字型で待ち構えたいところだな。
ま、それは見つかってからの話だけど。……お、オトシゴンがいるな。待ち構えるのもアレだから石ころ使って削るとしようか。
『ヒナタは石ころを投げた オトシゴンに10のダメージ』
『ヒナタの通常攻撃 オトシゴンに8のダメージ』
『オトシゴンを倒した 経験値を15手に入れた』
うん、楽だったね。やっぱり石ころを使うとかなり戦闘が楽なんだな。一応バイトのダメージが10以上出るからダメージ効率はさすがに一番上では無くなったけど、遠距離攻撃でかなり効率よくダメージを与えられるから結局信頼できる攻撃には違いないんだよな。
いずれは遠距離攻撃のスキルが出るだろうし、もっと高威力の飛び道具もあるんだろうけど今はこれで充分だよ。……お、あいつ誰だ?
オトシゴンを狙い通り楽に倒したヒナタはふと少し遠くの通路に見慣れないモンスターがいるのに気が付いたのだ。そのモンスターは緑色の皮膚の小さなドラゴンのようにヒナタには見えた。少なくともゴブリケンの見間違えではないだろう。
ヒナタはそのモンスターに近づこうとその通路に向かってまっすぐ進んだ。しかしそのモンスターはヒナタに気付かず通路の先に消えた。
フロアには特にアイテムは落ちていない。ヒナタはこんがりクロワッサンを拾ったラッシーを探すことも忘れて通路の先へ急いだ。
確かこっち側に……あ、いた! ……見た感じは小さなドラゴンかな。それじゃあ一マス前に……お、こっちに気が付いたな。……ん? こっちに口を開けてる?
『ミニゴンのフレイムレーザー ヒナタに9のダメージ』
えぐっ! 遠距離攻撃のスキルはあるだろうとは思っていたけど、まさかこんなに早く遭遇するとは。遠距離攻撃もさることながら普通にダメージが痛い。そう何度も食らえないな。正面を避けるように斜めに近づいていこうか。
お、正面に来たか。なら俺からの攻撃も届く。反撃開始だ……!
『ヒナタのドレイン ミニゴンに7のダメージ ヒナタの体力は3回復した』
『ミニゴンのバイト ヒナタに6のダメージ』
うん、ダメージは悪くないな。これだけ削れたら石ころで倒しきれるだろ。
『ヒナタは石ころを投げた ミニゴンに10のダメージ』
『ミニゴンを倒した 経験値を21手に入れた』
『ヒナタのレベルが1上がった』
『HP+2、SP+2、ちから+2、まもり+1、せいしん+3』
『スキル:ブライトを習得した』
『アクアのレベルが1上がった』
『HP+4、SP+1、ちから+2、まもり+2、せいしん+1』
おお! 俺もアクアもレベルが上がったぞ。早速ステータスを確認してみよう。
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モノアイ lv.7 闇属性
名前:ヒナタ 経験値:16/142
ステータス:HP19/19、SP18/18
ちから8、まもり6、せいしん14
スキル:バイト、ドレイン、ブライト
クラムス lv.7 水属性
名前:アクア 経験値:5/142
ステータス:HP20/20、SP14/14
ちから6、まもり11、せいしん8
スキル:ガード、ショット【水】
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tips:
直線
一部のスキルには直線状に飛んでいくものがある。予期せぬ場所から攻撃されることも……?