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265話 愚直もまた長所


 よし、それじゃあ先へ進もう。……しかしこうなると進む方向に迷っちゃうね。別に素直に前に進んでもいいし、横道に逸れても良いってなると思考がブレるや。

 進んだ先が行き止まりであるかどうかは行ってみないと分からない。どこかでループして前のフロアに戻ってくる可能性だってある。……だからといって今まで進んできた道を変えるのは性に合わないんだよなぁ。どう考えても道を変えるべきではあるんだけどね。


 …………あ! あれガイストじゃないか? 壁の中だけど一応こっちが見えてはいるのかな。……お、近づいてきたな。向こうから近づいてきてくれたんだ。手厚くもてなさないとね。


『ヒナタのバイト ガイストに45のダメージ』

『ガイストを倒した 経験値を93手に入れた アクアはさらに経験値を47手に入れた』

『ちからのみは地面に落ちた』


 よし、……よし! いやぁ、道変えないで本当良かった。少なくとも依頼主ゴブリケンを連れているいないの差はデカいよ。さ、これで依頼完了だよ。


『ヒナタはちからのみを拾った』


『目的を達成したゴブリケンは嬉しそうに帰っていった』

『依頼をひとつ達成しました。すぐにギルドに帰還しますか?』


 もちろん帰還はしない。だってまだ依頼あるしね。この選択結構難しいんだよな。確認の文言をちゃんと読まないと間違って操作しちゃうからね。さ、これで大丈夫だな。

 

 さてと、……巻き物は一旦諦めるかな。それより早く階層移動した方がいいだろ。ここから最短で階段があるフロアに行くには……、そっくりそのまま引き返すのが一番早いかな。一度進んでいる分罠の確認もしなくていいしね。

 ……罠の確認をしなくていいとなるとこんなにも早いんだな。誰にも遭遇しないですんなり階段まで着いちゃったよ。見落としてるものはないね。それじゃあ次の階層へ行こう。


――

迷いの森 地下6階層

――


 お! フロアが結構広いな。これなら階段はすぐに見つかりそうだ。フロアにいるモンスターを倒したらすぐに次のフロアへ向かおう。


『ヒナタのバイト ゴーウッドに45のダメージ』

『ゴーウッドを倒した 経験値を101手に入れた アクアはさらに経験値を52手に入れた』


『ヒナタのバイト リスカウルに46のダメージ』

『リスカウルを倒した 経験値を89手に入れた アクアはさらに経験値を45手に入れた』


 よし、次に進もう。……お、お金と階段発見。


『ヒナタは43G拾った』


――

迷いの森 地下7階層

――


『目的のフロアに到達しました』


 さあ、もうひとつの依頼を達成しようか。残ってる依頼は確か救出依頼だったな。依頼主は……、オトシゴンだね。フロアの広さは普通くらいだから階段を探す感覚でうろついていればいつかは出会えるだろ。おっとスカルガオだ。


tips:

救出依頼の依頼主はフロア内を動き回り基本的に通路を通ることはない。

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