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258話 置いていかないように


 ダンジョン内で移動する際、基本的にパーティにいるモンスターは戦闘にならない限りは先頭のモンスターの動きについていくように設定されている。例外は何らかの原因によりパーティが分断された時である。この場合先頭という概念が無くなってしまうため分断されたモンスターは勝手な行動を取ってしまうのだ。

 とはいえワープスイッチを不用意に踏まない限りは突発的にこの状況が起こりえない。普段から罠に気をつけているヒナタにとってパートナーであるアクアとはぐれるなんてことはあまりない話である。


 ……もっともこれはあくまでパーティが2体編成の場合の話である。


 ダンジョン内では移動の効率の関係から斜め移動がよく用いられる。そして進む先に罠が無いかわざわざ1ターンを無駄にしてまで確認することもよく行われることである。


 目の前のことに集中しすぎるあまり、最後尾のモンスターが敵モンスターと接触し戦闘が始まり、そしてそのことに気付かずついそのまま前に進んでしまう。その結果、最後尾の仲間モンスターを戦闘に放置してしまうという最悪の状況に陥ってしまうのだ。これがヒナタの言う置いていくという現象である。


 依頼を安全に遂行するためにも、できることなら隊形を俺、依頼主ゴブリケン、アクアの順にしたい。それができればどんなに楽か。……でも無理なんだよな。フロアで色々やりくりしてその順番に強引にしてもいつのまにか依頼主が最後尾になっちゃう。

 ハートのおまもりを買うための資金調達でハートのおまもりを使うなんて意味不明もいいところだからな。慎重に、慎重に進まないとね。


 さて、このフロアは左右に分かれてるな。とりあえず近い方、左に進もうか。……お、アイテム発見。あれはこんがりクロワッサンだな。


『ヒナタはこんがりクロワッサンを拾った』


 よし、それじゃあ次のフロアに……。おっとモンスターだわ。あれは……スカルガオだったか? モンスターの強さってどれくらいだったっけな。とりあえずバイトとかで様子見しておくか。


『ヒナタのバイト スカルガオに45のダメージ』

『スカルガオを倒した 経験値を84手に入れた アクアはさらに経験値を42手に入れた』


 あら? あっさり倒せたな。迷いの森の難易度ってこんなに低かったっけ? まあ、あの時とはステータスも大きく違うしこんなものではあるか。

 バイトだけでゴリ押しで進めると分かった以上はSP切れの心配はしなくていいな。攻略失敗の可能性は依頼主ゴブリケンが力尽きた時だけだわ。なら気をつけていれば大丈夫なはず。慎重に進んで行こう。……お、これはありがたい。


『ヒナタはとがった石(3)を拾った』


tips:

行動ごとにターンを消費する関係から、一度置いていってしまうとリカバリーにはかなりターンがかかってしまう。

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