195話 隊形はどうする?
……思ってたより貧弱だったな。これはちょっと苦労するかもしれない。
まあ、幸い俺たちは余程のことがない限り倒されることはないだろうし、いざとなれば脱出リングで脱出すればいい。気楽にやっていこう。
さて、最初に遭遇するのはどのモンスターだ? ……お、お金発見。
『ヒナタは102G拾った』
うん、嬉しい。こういう積み重ねが攻略に繋がっていくからね。お金はいくらあっても嬉しいや。お、バラクーンがいるな。早速倒していこう。
それじゃあ隊形は……、ん? L字型だとガイストが接触しちゃうか。一撃では倒されないとは思うけど、クリティカルヒットの可能性はあるし万が一を考えるとやらない方がいいよな。
……とすると、俺単騎になるのか。面倒だけど仕方ないね。とりあえず通常攻撃でいいかな。
『ヒナタの通常攻撃 バラクーンに25のダメージ』
『バラクーンの通常攻撃 ヒナタに4のダメージ』
『ヒナタの通常攻撃 バラクーンに25のダメージ』
『バラクーンのウォークライ バラクーンは自分を鼓舞した』
『ヒナタの通常攻撃 バラクーンに24のダメージ』
『バラクーンを倒した 経験値を80手に入れた』
……やっと倒せたか。結構ターンかかっちゃったな。相手の体力が多いのか、単にこっちの火力が低いのかは分からないけどここまでターンがかかるなら通常攻撃でのごり押しは難しいか?
そもそも今まで大体アクアと一緒に戦闘してきたからな。ひとりで戦闘の経験があんまりない。……なんとかアクアが戦闘に絡めないかな。って言ってもL字型だと依頼主も接触しちゃうし。……うーん。お、階段だ。
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果てなき森 地下2階層
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まあ、依頼主がついてくるのは地下6階層までだからそこまではスキルで攻撃するってのも手だけどな。お、トゲボンだ。
アクアと一緒に戦闘してさっさと倒したいけど、こいつは周囲攻撃があるから絶対に依頼主とは接触させちゃいけない。つまり今回もひとりで戦闘しなきゃいけないと。さすがにごり押しも面倒だからバイトくらいは使って倒そうかな。
……ん? ちょっと待ってこの隊形で俺が一歩斜めに下がったらいい感じにならない?
今ヒナタがいる場所から一歩斜めに下がった場合、ヒナタが今まで愛用してきたL字型の隊形を作ることができる。ただし今回はいつものそれとは少し異なる。
L字型で相手モンスターを全員で囲う隊形ではなく、ヒナタとアクアが横に並んで後ろに依頼主を配置する隊形、言ってみれば逆L字型と呼べばいいだろうか。
この隊形の利点は大きく2つ。依頼主を相手モンスターから守ることができること、そしてヒナタとアクアの両方が戦闘に参加できることである。
tips:
隊形はプレイヤー次第。状況にあった適切な隊形で攻略を進めよう。




