170話 無視できぬ存在感
「……それでは、解散」
さ、朝礼が終わったな。それじゃあ断崖の空洞に行くための準備をしようか。まず今持ってるアイテムの数を把握しておかないとね。
……しっかし相変わらず見にくいな。順番に並べるとかそういう機能はないのか? ……ん、ちょっと待ってこれでは? …………おお! 並べ替えられたじゃんか。これは見やすくなったな。
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石ころ(8)
とがった石(2)
こんがりクロワッサン
こんがりクロワッサン
こんがりクロワッサン
こんがりクロワッサン
こんがりクロワッサン
こんがりクロワッサン
こんがりクロワッサン
こんがりクロワッサン
(1/3)
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こんがりクロワッサン
こんがりクロワッサン
こんがりクロワッサン
こんがりクロワッサン
スイートメープル
スイートメープル
インスタントラーメン
インスタントラーメン
げきにがじる
ゆうじょうのリング
(2/3)
――
――
脱出リング
ハートのおまもり
(3/3)
――
……見やすくなってもこんがりクロワッサンが邪魔だな。とりあえずこれを先に倉庫に預けに行こう。準備はまずそれからだよ。
――
倉庫
――
「おや、あんたか。倉庫を利用するのか?」
「ああ、こいつらを預けたいんだ」
「これらのアイテムを預かればいいんじゃの。確かに受け取った。責任を持って預かっておこう。まだまだ倉庫には空きがあるから積極的に利用してくれ」
ま、これらのアイテムっていっても中身はこんがりクロワッサンだけだけどな。これで手持ちのこんがりクロワッサンは5個になったな。あとはスイートメープルを買っておこう。所持金は……、944Gか。それなら金庫に寄らずに直接ショップに行って大丈夫だな。
――
ショップ
――
……って思ってたらこれがあるのか。中々上手くいかないものだな。ま、これがあるんなら喜んで往復するけどね。
ヒナタの目の前にはジュークボックスが置かれていた。今まで置かれていたかどうかは正直覚えていない。ウォーターベッドを買おうと躍起になっていた頃ならあってもきっと気付いていないだろう。
しかし一度関心を持つと途端に存在感をそれは放っていた。最早今までヒナタが来たショップには一度も置かれていなかったのではと錯覚するほどにその存在感は大きかったのだ。
……もっとも実は以前一度だけだが一番最初に来た時に置かれていたのだが、そのことをヒナタは全く覚えていないのである。
――
ジュークボックス 1700G
――
……高いな、絶妙に。スイートメープルが1個80Gで、断崖の空洞が長丁場なことを考えると5個、いや6個は確保しておきたい。となると4個追加だから320Gは残す必要がある。今手持ちは全部でいくらだ……? とりあえず金庫で引き出せば分かるな。先に金庫にいこう。
tips:
オーディオ
グッズの一種。触れると室内のBGMを変えることができる。




