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168話 オーブを持ち得るもの


 そう考えると数倍のタフさがあっても全然問題ないか。それじゃあアクアのSPを回復させてどんどんアクアウェーブでHPを削ってもらうとしよう。それじゃあアクアよろしく。


『ヒナタはスイートメープルを使った アクアのSPは50回復した』

『アクアのアクアウェーブ かなり効いている トップに44のダメージ』

『トップを倒した 経験値を864手に入れた』


『ヒナタのレベルが1上がった』

『HP+3、SP+2、ちから+4、まもり+2、せいしん+3』


『アクアのレベルが1上がった』

『HP+6、SP+2、ちから+2、まもり+5、せいしん+2』





 トップを倒した。そんなメッセージとともに大量の経験値がヒナタたちに入り視界が暗転した。次に目を開けるとヒナタもアクアも、そしてもちろんトップも戦闘前の配置に戻されていた。

 戦闘前と異なる点はたったひとつ。トップとヒナタたちの間にアイテムが浮かんでいたことだけである。目の前で赤く光るそのリングは現れたかと思うとすぐさま砕け散った。


「…………ふむ、ハートのおまもりが砕けたか」

「ハートのおまもり?」

「そうだ。……もし君たちが私を上回るほどの実力を持っているならば、必要になると思って持っていたのだ。本当に必要になるとは思ってなかったがね。あのオーブを持っていくがいい。君たちはオーブを持ち得るものたちだ」


 そう言うとトップは満足そうに微笑んだ。言われるがままヒナタはトップの後ろにある龍の掌像へと近づきゆっくりとそのオーブを手に取った。


『ヒナタはオレンジオーブを手に入れた』


 これで手に入れたオーブは迷いの森にあるものを含めて3個目となる、オーブはこの世界に7個存在しているため残りは4個となる。……いったい残りのオーブはどこにあるのだろうか。


「ふむ、君たちは手にしたオーブを持ち歩いているのか」


 ヒナタがオレンジオーブを手に入れる様子をじっと見ていたトップはふと気になったかのようにそう呟いた。確かに今ヒナタは果ての祠で手に入れたブルーオーブを持っている。それの何が問題なのかはさっぱり分からなかった。


「賢い選択だ」

「……はあ」

「何か大事なものを、……今回でいうならその手にしたオーブだな。それを手に入れた時大抵決して取られたくないという思いが生まれるはずだ。だから君たちはそれを取られまいと持ち歩いている。……実に賢い選択だ。私もそうするべきだったのかもしれない」

「……私も? ……つまりトップはオーブを取られたくないからこの場所に隠した……と?」

「その通りだ。もっとも君たちにたどり着かれてしまったけどね」

「なぜギルドをあけたんだ?」

「ふふ、それは愚問だよ。その理由なら私はもう既に君たちに言っている」

「……へ?」

「言っただろう。私はただ伝説を見届けたいのだよ」


 そう言うとトップは柔らかい笑みを浮かべた。

tips:

ボスは通常のモンスターよりも高くHPが設定されている。そのため取得経験値もかなり多くなる。

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