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165話 資格を持ち得るか


「……ここは、最上層……なのかな?」

「多分ね」

「周りは暗いんだけど、ここは結構明るいね。どこかに強い照明でもあるのかな?」

「……あれじゃないか? 少し進んだ先に……」


 そこまで言ってヒナタは言葉をつぐんだ。少し先にあるそれは確かな輝きを放っていた。暖色系のその色合いは今までヒナタたちが感じていたものと同じである可能性が高い。

 そしてその光源は何かに遮られているようであった。そしてそれはなんとなくモンスターの姿のように見えたのである。


「……来たか。君たちならここにたどり着けるだろうとは思っていた」


 光源を遮っている影が突如喋り始めた。その声には聞き覚えがあった。やわらかな光で詳細までは見えなかったが段々と目が慣れてくるにつれてその影の正体が何なのかヒナタにもよく見えるようになったのである。間違いない。あそこにいるのはトップである。


「…………トップ⁈ どうしてこの場所に?」

「どうして……という問いには答えられないな。私は私の目的を果たすために動いているだけに過ぎない」

「目的……? 伝説を見届けるため……か?」

「その通り。……君たちはこれを探しているのだろう?」


 そう言うとトップは後ろを見やった。トップに気を取られて気付いていなかったが、今ならあの光源が何なのか分かる。光源は龍の掌像の上に置かれていた。


「……これはオレンジオーブ。君たちが手に入れたオーブと同じものだ」

「そんなものがどうしてここに? そしてトップはなぜここに?」

「質問したい気持ちも分かる。が、その全てに答えるつもりは無い。強いて言えば既にもう答えているといったところかな」

「……?」

「これらのオーブはとある役割を持って存在している。そしてこれらを持つことでとある資格を持てるようになる。言い換えればこれらのオーブを持つものは、その資格を持つものであるかを問われるのだ」

「……」

「さて、……君たちもオーブを持っているね」

「……ああ」

「つまり資格を持っているものであると」

「……まあ、そうなるな」


 沈黙が流れる。その沈黙は心地よいものではない。むしろ張りつめた、今にも体の中心が貫かれそうな鋭さを持っていた。


「それでは問おう。……君たちがその資格を持ち得るものたちであるかを。かかってこい、私が相手になろう‼︎」





tips:

ボス戦

一部のダンジョンではボスとなるモンスターが待ち構えている。強力な相手だが勝たなければならない……。

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