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147話 かつての目的


「トップ! どうしてこちらに?」

「少し気になることがあってね。ジイヤに留守番をお願いして私も来てみたのだよ。……ふふ、予感は当たっていた。まさかこんな場所に繋がっていたとはね」


 そう言いながらトップは周囲の景色を眺めていた。その目は少し懐かしいものを見るように見える。かつて来たことがあるのだろうか? そうだとすると果てなき森の攻略の必要は無いようにも思えるが。


「トップはここに来たことがあるのか?」

「ああ、昔ここに来たことがある。冒険隊ギルドを作るはるか前の話だがね」

「……? つまりトップは果てなき森の最下層に果ての祠があることを知っていた?」

「いや、そうではない。だが、昔ここに来たことがあるのは本当だ。……飛ばされてきたと言った方が正しいのかもしれない」


 そう言うとトップはヒナタたちの近くから離れていった。トップの行方を目で追うとそこには転移ポータルがあったのである。祠に気を取られ気付いていなかったがどうやらあそこから拠点に帰還できるようだ。


「……はるか昔。あてもなく冒険していた私は偶然にもこの場所へ転移されたのだ。古い文献からこの場所で進化できることは知っていた故に私はこの場所で進化し、キュビクスとなったのだ。そして帰還の際転移ポータルに誓ったのだよ。……次にここに来る時は偶然ではなく実力で、正規ルートで到着すると」

「……なるほど、それじゃあトップの目的は果たされたと?」

「ああ、かつて心に誓った目的はたった今果たされたよ」

「……かつて?」

「今は違うという意味さ。今は……そうだな。伝説を見届けたいというのが私の願いになるかな」

「伝説?」

「私のことは気にすることはないよ。君たちは君たちの目的があるんだろう? さ、みんなが待っている。早くそれを使ってベースキャンプに帰還するんだ」


 トップの含みのある言葉に疑問を感じていたヒナタであったが、その疑問が解消されることなく急かされるまま転移ポータルで拠点に帰還したのである。





「……龍の掌像か。オーブは彼らが持っているのかい?」

「ええ、トップ。間違いなく彼らが持っています」

「……オーブにたどり着くものは、選ばれし資格を持つ可能性があるもの。だがそこから先へ行くには更なる試練が待っている。……果たして彼らはそれらを乗り越えられることができるのだろうか」

「ふふ、……楽しそうな表情ですね」

「……少しの間ギルドを空ける。留守は頼むよ」

「……かしこまりました」



tips:

時々ギルドの中の状況が変わる時がある。変わった場所を探すと良いことがあるかも……?

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