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11話 倉庫番と金庫番


 ヒナタはゆっくりと2匹のモンスターの近くへ歩いていった。1匹は銀色の金属の箱に見え、そしてもう1匹は赤と白の紙のようなの箱に木の枝のような手足がついたモンスターである。父親がヘビースモーカーであった彼にはそれがどう見てもタバコの箱にしか見えなかったのだ。


「お、新入りが来たな」

「ヒナタだ」

「……アクア」

「こっちがヒナタでそっちがアクアだな。俺はスモーカー。みんなからはモクモクって呼ばれてるぜ」

「オラはライッポ。みんなからはボーボって呼ばれてるよ」

「モクモクとボーボだな」

「ああ、俺たちはマブダチって名前のコンビを組んで活動しているんだ。これから一緒に頑張ろうぜ」

「おう、よろしくな」


 ……びっくりしたな。金属の箱だから何だろって思ったらジッポライターか。ふふ、タバコとライターのコンビは相性が良さそうだな。パーティ名はマブダチか、覚えておかないとね。

 そういや、ガオンとモッフもパーティを組んでいるんだよな。名前がアフロクライだっけ? でもミセミセは特にパーティの話はしてなかったな。……ショップをしているからかな?

 まあ、いいや。次行こう。次はあそこにいるおじいさんかな。見た感じは猫みたいに見えるな。


「ようこそキュビクスのギルドへ。わしは昔からこのギルドにおるクレキャッツじゃよ。みんなからはジイヤと呼ばれておるのぉ」

「ジイヤか、よろしく」

「わしは年老いた故にあまりギルドの外へ出て冒険することはない。それ故にこのギルドの倉庫番を任されておる。手に入ったアイテムはわしが責任をもって預かっておいてやろう」


 なるほど、このモンスターは倉庫番なんだな。……倉庫番がいるってことはアイテムを預ける必要がある。つまりカバンの中がいっぱいになってしまう可能性があるってことだな。

アイテムの効果もそうだけど、まずはカバンの容量を確認しておかないとなぁ。整理するのも管理するのもが面倒だからなるべく倉庫は使わないようにしたいが……まあ、これはいずれ分かるか。

ええと、次はあそこにいるコイみたいな奴だな。……やけにキラキラしている奴だな。色合いは錦鯉なんだが体のところどころに宝石が埋まっているのか。……ちょっと目がチカチカするや。


「ヒナタ様、アクア様、ようこそいらっしゃいました。私金庫番をしておりますタカラでございます」

「金庫番?」

「冒険の途中いくらかゴールドが手に入るかと思います。もちろんゴールドはカバンに入れて持ち歩くものですが、その場合脱出ポータルを使うと全て無くなってしまうのです」


 なるほど、金庫番ってのはそういう意味か。確かに緊急時の脱出ポータルではカバンの中身は保証されないって言われたよな。……ちょっと待て。……全て?



tips:

倉庫

アイテムを預けたり、引き出したりできる。いくら冒険に失敗しても倉庫の中身は無くならないが、要領には限界があるので注意が必要だ。

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なんだかポケダン思い出して懐かしい気持ちになってきた
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