過去のエピソード
とある3月のこと。僕のラインにしろき君から
こんなメッセ−ジが来た。
「参考書持ってたらください」
おかしいな、って思った。
僕は高校生時代ほとんど話したことがないのだから、いきなりでびっくりしたのである。
まあ、とりあえず待ち合わせ場所に参考書をわたしに行ったんだけどね。
そしたらびっくり。しろき君は僕の顔をみてとても驚いていた。それから、なんでお前がここにいるって顔をしたんだ。
だけど声は優しめで、
「どうしてここに」
って聞かれたよ。
僕はしろき君に言ったんだ。
「君がここに来るように呼んだんだろう」
そしたら彼は
「他の友達と名前が似てたから間違えた」
って返してきたんだ。
僕が残念そうな顔をすると、
「参考書わざわざ持ってきてくれたの? ありがとう」
って言ってくれたんで、とりあえず参考書を渡してあげたんだ。なかなかに難しいやつ。多分上位国立目指してる人しかつかわないやつかな。
僕は彼がゲームにハマってるのを思い出したので、
「このゲームいつからやってるの?」 って僕が聞くと、
彼は「高校1年生からだよ」って答えた。
これにより、彼は高校生時代から夜中にゲームしていることが判明した。
「今もやってて大丈夫なの?」とたずねると、
「いいんだ。今年はどっかの私立には行く予定だから」って答えた。
女性からものすごく人気のある姿をしてるのに、浪人とはもったいないと内心で思った。
彼には兄がいるのだが、彼の兄はしろき君とは違い、ストレ−トで某国立大学に入っている。
そのせいもあってか、何と彼は去年国立しか受けていなかったのだ。そりゃ浪人しか選択肢がなかったのも納得できた。
もちろん今回会ったときに、
僕の大学についても一応彼につたえた。
それが彼と親しくなり始めた第一のきっかけだった。
そういえば、中学2年生の時にはじめてしろき君と僕が出会ったんだった。それはまた別の時に。