王国を追放された山賊の俺はあの時の後悔をやり直す〜今更告白をしてももう遅い? 愛に時間は関係ない。俺は何があろうとお前を愛している〜
こんなタイトルだけど視点は山賊の俺ちゃんじゃないです
王国最強の姫騎士は山賊の卑劣な罠にかかり捕まってしまった!
姫騎士「くっ、まさか犬を触ろうとしたらつっかえ棒が倒れてカゴが閉じるなんて。突然真っ暗になるから怖かった……」
山賊「ぐへへへへ、かの英雄姫騎士もこうなったらただの小娘だぜ。さあたっぷりとはずかしめてやる……!」
姫騎士「くっ! 屈辱だ。しかし私はどんな卑劣な事をされようと絶対に屈しない!」
山賊「ボス、出番です!」
女頭領「ああ」
姫騎士「なっ、お前は! 幼い頃共に遊んだが突然いなくなった女幼馴染ではないか! い、生きていたのか!?」
女頭領(女幼馴染)「すまない姫騎士。俺は卑劣な貴族の罠にはめられ一家共々国外追放されたのだ。しかしある日“なぜか無能扱いされてS級冒険者パーティーを追放された実は有能なサポート系の職業の冒険者”と出会ってな」
なぜか無能扱いされてS級冒険者パーティーを追放された実は有能なサポート系の職業の冒険者「実はパッシブスキルでいるだけでバフを漏れていた私氏、無能と蔑まれてパーティーを追放されたので世話になった山賊たちと共に成り上がっていこうと思う〜今更戻ってこいと言われてももう遅い。私は自分の役割を見つけたので使命を全うするため頑張る〜」
姫騎士「はつげんがながい」
女頭領「彼のおかげでかつての冤罪を晴らし、卑劣な貴族の失脚に成功し追放が解除されたのだ。だからこうしてお前に会いに来た」
山賊1「ヒャッハー! なぜか無能以下略の発言は相変わらずわけがわからないぜ!」
山賊2「だが今回の姫騎士奪還計画も奴の策だぜ! かわいい犬がいたら一目散に触ってしまう人間の本能を利用したトラップとはさすがだぜ!」
女頭領「それで、だ姫騎士。お、俺は実はお前に……い、言いたいことがあって……」
山賊「ヒャッハー! ボス、顔が赤くてかわいいぜ! さあさっさと覚悟決めて言っちまええ!」
女頭領「お、俺と結婚して欲しい!」
姫騎士「なっ……! そ、それはできない! 私とお前とでは身分が違う! お前の気持ちは嬉しい、しかしあの頃とは違って時間が経ちすぎた。今更結婚を迫られても、わ、私は……」
女頭領「愛に時間や身分は関係ない。何を言われようと俺はお前を愛している。それでもダメか?」
姫騎士「くっ、愛には勝てない。女頭領、お前の気持ちはよくわかった。私もそれに応えよう。昔から、出会った時から好きだった。……私も、お前が欲しい」
女頭領「姫騎士……!」
姫騎士「女頭領……!」(抱き合う)
山賊「ヒャッハー! おめでとうだぜボス! 俺たちはアンタの想いを聞いてからずっとこの日のために頑張って……うう、な、涙が……」
実は以下略さん「百合は尊い。百合の成就こそ我が使命」
突然現れた実は以下略さんを追放したやたら高いレベルにいる割には無能なS級冒険者リーダー「お、以下略じゃん! うっひょーかわいい女の子が抱き合ってるぜ、俺もそこに混ぜさせてもらうぜ〜」
怒れる以下略さん「百合に挟まったら死刑ってそれ一番言われてるから」(謎魔法攻撃)
無能「ウボァ!」(死)
以下略さん「新たな使命を見つけた。私の名は百合に挟まる男スレイヤー。百合に挟まる男を殺す者……」
こうして婚期を逃しているのになぜかずっと結婚をしなかった姫騎士は幼馴染で想い人であった女頭領と結ばれた。王は長きに渡る百合の愛の尊さに咽び泣き河川の水位が上がっただとか。
あと町には犬が増えた。
なんで俺はこんな作品を書いているのか。これが全く持ってわからないわけですよ。
百合に挟まる男は死刑とよく言われているけどジャンルとしてそういうのがあっても良いと僕は思います。なぜ人はわかりあえないのでしょうか。こうして争いは巻き起こります。つまりこの作品のテーマはそうした人間の愚かさを描いた、そう、とても深い内容なのです。たぶん。きっと。そういうことにしておけば崇高って言ってもらえる。