表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夢の中だけRPG‼  作者: 佐賀葬送
第一章
6/51

職業って皆違うの? [剣士なのは俺だ!]

諸事情により、短いです。すいません。

   6                


 どうやら晴男は剣士ではなく、魔法使いらしい。俺はてっきり最初は皆剣士なのかと思っていた。晴男曰く、装備していたのは初めからこの杖で、剣など一本も持っていなかったらしい。


 初期装備に見えるは見えるのだが、なんとなく持っている杖は強そうだ。ひょっとするとモンスタードロップかな?と思い、杖の名前を聞いてみた。


「その杖、なんて名前なんだ?」


「これか?これはな、サニーメイスってんだ。」


 思いの他初期装備みたいな名前だった。そんな事を考えている俺をよそに、晴男は続ける。


「ウェポンmodが多くて成長させ甲斐があるからさ、mobドロップの片手剣もあるんだけど、使う気にはなれなくて。この片手剣、いる?」


 俺にとってなかなか良いお誘いだったが、それよりも俺はウェポンもっどというのが気になったので、聞かずにはいられなかった。


「あのさ、そのウェポンもっどってなんなんだ?」


「え、知らないのか?」


 驚いた様子を見せつつも、晴男は続ける。


「そんな所にも差異があるのか。俺は最初におじいさんから聞いたんだけどな。で、ウェポンmodってのは、剣がどれだけ成長するかを示すんだ。modはモディファイの略で、《派生》って意味だ。」


 そこで晴男は一呼吸おくと、少し早口に続ける。


「で、剣を使ってると、剣、まぁ、俺の場合杖なんだけど、レベルが上がるんだ。レベルが上がると、ソードポイントってのが手に入って、それを使って剣技を覚えられるんだ。」


 分からない語句が出てきたので慌てて俺は聞く。


「待て待て、ソードポイントってなんなんだ?」


「あぁ、それも知らないのか。ソードポイントってのはな、自分のレベルでいうスキルポイントみたいなもんだよ。」


「なるほど、それで剣技とやらを習得すると。」


「そゆこと。ちなみに俺は、メイスレベルが4で、自分のレベルが5だぜ。杖技もみっつよっつ覚えてるぞ。」


「マジで!?いいなぁ、俺まだ両方レベル1だよ。」


「じゃあさ、俺がサポートするから一緒にレベル上げしない?」


「ホントに!?いいの?俺なんかについてくれて。」


「いいさ、俺も優香(ゆうか)を救いたいしな。」


「え、魔王にさらわれたのって、優香なの?あの、二年生いっぱいで転校するっていう2組の?」


「ホントに何も知らないんだなぁ。じいさんの話、ちゃんと聞いてたのか?」


「嫌々聞いてたのは確かだけど、しっかり聞いてたよ。でも、本当に優香の話はしてなかったよ。晴男は2組だし、2組の特権なんじゃないのか?」


「あぁ、そうなのかも。姫が在籍してたクラスだから特別に、って事なのかもな。」


 そこで俺は、暗い話を切り上げる為に違う話を出した。


「ところで、晴男が持ってるスキルで一番強いのはなんなんだ?」


 いきなりの話題切り替えに戸惑った様子を見せた晴男だったが、しっかりと俺の話に乗ってくれた。こういう所が、有名人たる所以だろう。


「サニーサイドアップっていう、大火力魔法だ。ここら辺のモンスターなら、一撃で消し炭に出来るぜ。」


「目玉焼きの焼き方で、そんなのなかったっけ?」


「あぁ、あったなぁ。あんまりどんなのか覚えてないけど。」


「俺も、言っておいてどんなのか覚えてないけどな。」


 二人で、ハハハ、と笑いあう。それからやっと、レベル上げに出ることにした。


「さ、いこうぜ。」


「あぁ。」


                 ◼◼◼


 「のわぁぁぁぁぁぁぁ!!」


 俺は、変な匂いを撒き散らすスライムみたいなモンスターと戦っていた。コイツがもう、臭いのなんの。近付くと地獄を見る。


「おーい。逃げ回ってばっかりだと倒せないぞー。」


「そんな事いったってぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」


 そんな事をしていると、スライムがブレスの予備動作を見せたので、毒づきながら斬りかかる。


「くそっ...!」


すると、いつものバチャッ!という音と違うザクッ!という音がして、たった一撃でスライムのLPをゼロにした。


「おぉ!一撃でスライムの核を破壊するなんてやるなぁ!」


「いや、もう、無我夢中で。偶然だよ。」


 すると、シャラン、という音がして、目の前にウインドウが現れた。


         《ソードレベルが2になりました。》


ということらしい。さっき自分のレベルが3になっていたので、このレベルアップは妥当なものだろう。


「せっかくソードポイントが入ったんだし、何か剣技を習得してみなよ。」


と晴男がいうので、ウインドウを開いて何を習得するか選ぶ事にした。


 俺の剣は《ノーマルソード》というのだが、ノーマルなだけあって、モディファイは無数にあった。


 俺はそこの中から、なんとなく気に入った《片手直剣流 初段スキル 霧雨》というスキルを習得した。


 俺は、ここから自分の戦いが加速することを直感した。



お読みいただきありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ