恐ろしい真実
昨日出せなくてすいません。
でも、きょうだしたのでちょっと甘く見てください。
4
部屋を作り終えると、俺はリビングに向かった。部屋にいてもよかったのだが、気になる事があったのでリビングに行っている。
リビングには、ソファが二つとその真ん中にテーブルがひとつある。そして、何か不思議な物体が一つ。
その一つの不思議な物体を俺は見に行こうとしている。部屋の立ち並ぶ廊下を通ると、全部の部屋の電気がついていたので一人になれそうだと安堵する。
リビングへの扉を開けると、それはそこにあった。
俺はそれを手に取った。
機械的な印象のある台座に青い透き通った宝石がはめられている。その宝石は時折チカチカ光るが、ボス戦の時のクリスタルのように勝手に動き出して人の胸に突撃かましてきたりはしない。
俺は宝石をトントン、と叩いてみた。そこにアイテム名が表示される。曰く、《ヴィジョンムーセン》らしい。なんのことか分からず説明欄を読むと、こんなことが書いてあった。
『これは他の家とテレビ電話出来る機械です。時間は無制限、この町の中なら距離も無制限です。ですが、この家から持ち出すと効力を失います。』
ということだった。『ヴィジョン』は分かるが、『ムーセン』とはなんぞや、と思っていたが、『無線』のことか、と納得した。これ作ったやつ、なかなか適当だな、と思って説明欄に書いてあったボタンを押してみる。すると、ヴォン、という音とともに目の前にウィンドウが出現した。そこには、家の番号、その左に『詳細』の文字があった。
それだけ見ても分からないので、何となく気に入った番号の家、《三番》の家のところをタップする。
そうすると、よく聞いたことのある電話の呼び出し音がなり、ウィンドウに『しばらくお待ちください』という文字が出てくる。
するとすぐに、プツッという音がなり、目の前に女子の顔が出てきた。その女子は心底不機嫌そうな顔をすると、こちらを睨み付けてきた。
俺は何となく空いた間が嫌で、話題をふった。
「あ、あのさ、これ使うの、初めて?」
そう言うと、女子は「なんだこいつ」という顔を作ると、さっきの問いに対する答えを返した。
「初めてどころか、いきなり石がチカチカしだしたからとってみたら、って感じなんだけど。」
そうか、気づかない人もいるか。そりゃそうだ。でも、なんで初めてなのにすぐに電話をとれたんだ?いや、疑うのはよくない。それよりも、迷惑なことをしてしまったか?と思っていると、その女子────海原里花は、イライラを隠そうともせず言葉を繋いだ。
「ていうか、何の用?もしかしてナンパ?」
まさかの言葉が飛んできた。そんな風に誤解されては困る。俺は焦りつつ、里花に弁解する。
「ち、違うよ! んな訳ないじゃん!」
「えー、ほんとー?」
「ほ、ほんと!」
「ならいいけど」
なんとか誤解は解けたようだ。ホッと安堵し、俺はさっきから疑問に思っていたことを何となく里花に聞いてみた。
「なぁ、これ、かける人の名前分からなくないか?誰がどこに住んでるか覚えなきゃいけないのかな」
そう言うと、里花はあきれたような顔をして、吐き捨てるように言った。
「あなた、ほんとになにも知らないんだね。家の番号の隣に詳細ってのがあるでしょ? それで住んでる人、今家に誰がいるかが分かるの」
「へぇ、さっきいじったばかりなのによく知ってるな」
そう言うと、何故か里花は顔色を曇らせた。俺は純粋な称賛を送ったつもりだったのに。何かミスったか?そう思っていると、里花が最初の様子を取り戻した様子で喋り出した。
「あ、当たり前よ。それくらい知っていて当然だわ」
そうだったのか。俺も勉強不足だった。
「そうか、ごめん」
「謝ることないわよ。誰にだって知らないことくらいあるわ」
「そう言ってくれるとありがたい」
「で、ここまで話しといてなんだけど、もう切っていい?私もしたいことがあるの」
「ああ。付き合ってくれてありがとな。」
そう言うと、俺は電話を切った。リビングに静寂が訪れる。誰にも見られていなかったようだ。よし、オーケー。
俺は誰もいないことを確認すると、部屋に戻った。
◼◼◼
部屋に戻ってストレージの整理をしていると、奇妙な物が見つかった。それは、ボス戦のあと、俺の身体に入ってきたクリスタルだった。
まさかストレージに入っているとは。俺の体の一部となってステータスをバカ上げしてくれるわけではなかった。
「ちぇー。つまらん」
そう言いながら、クリスタルを2回叩く。アイテム名と、その詳細が表示される。そこには、驚きの事が書いてあった。
『これは、次のボス部屋の鍵です。これを台座にはめ込まなければ、扉は開きません。他人に譲渡することは不可能です。 ※このクリスタルは他のアイテムと違い、所持している人のハートがゼロになってもドロップしません。』
要するに、俺が死んだらもう優香を救うことはできないということである。責任重大な役を預かったものだ。どうしよう。そう考えながら、俺はたっぷり30分もクリスタルを見つめ続けたのだった。
最後までお読みいただきありがとうございましたぁ!




