表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夢の中だけRPG‼  作者: 佐賀葬送
第一章
3/51

ここ、どこ?え、異世界!? [救うのは俺だ!]

長くなるので、と言っておいて長くなりませんでした。スミマセン。

                  3 


 目を覚ますとそこは見慣れない所だった。地面は大理石を敷き詰めた石畳だし、周りにある建物もどこか中世ギリシャ|(中世ギリシャに行った事があるわけではないが)のような感じだ。建物の大半は美しい光沢を持つ石造りだし、周りを歩いている人達も身なりはしっかりしていた。


 かく言う俺も服こそただのジャージだが、足に履いているのは薄い革で作られた厚底ブーツだ。両手にはフィンガーグローブを着けているし、背中には一本の小さな片手直剣(ワンハンドソード)をぶら下げている。左手には円盾(サークルバックラー)も装着していて、いかにもRPGの初期装備といったかんじだ。


 自分でRPGの初期装備と言っておいて、ふと、違和感を感じた。夢にしてはあまりにリアル過ぎるのだ。着ている服から履いているブーツ、持っている剣や盾にまでしっかりと触覚が反応している。石畳を叩けばコツコツと音が鳴るし、道の隅に生えている草も細かい所までディテールが作り込まれている。


 しかも、視界の右下にはLP(ライフポイント)とその下にはSP(スキルポイント)が表示されている。その二本のバーの上には見慣れないハートが三つ表示されているが、それもそのうち分かるだろう。


 それにしても、「異世界転生なんて信じない」と言っていたにも拘らずこんな夢を見てしまうとは、俺も無意識のうちにそれを望んでいたのだろうか。自分で考えてみて、恥ずかしくなってきたので、もう考えるのはやめようと思っていたら、目の前にいきなり痩せ細った外見の老人が現れた。


 その老人は喋り出す。


「よくぞ、この世界に来た。」


 ここからは長くなるので割愛するが、要するに、「さらわれた姫を魔王の城から助け出せ。ハートがゼロになるとトンデモない事が起こるぞ。」と言うことらしかった。ベターな異世界系すぎて恐ろしい。少し、いきなり異世界に連れていかれたヒトの感覚がわからなくなった。


 だって、目が覚めたら知らない所にいて、何がなんだかと混乱している所にジジイだか女神だかが「お姫様を助けて下さいー」って言ってくるのだ。こちらとしては迷惑もいい所である。だがこんな展開になってしまった以上断るわけにもいかない。俺は「くそ面倒くさいです。」という顔をしながら答えた。


 「わかりました。俺が姫を救います。」

お読みいただきありがとうございます。次からどんどん主人公が戦うので、期待していて下さい。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ