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夢の中だけRPG‼  作者: 佐賀葬送
第一章
17/51

現実世界! [叫ぶのは俺だ!]

久々です。

すいません。学生なので、テストがありまして。

読んでいただけたら嬉しいです。

                 17


 深いまどろみから覚めるような感覚を味わいながら、俺は目を開けた。さっきまでモンスターと戦っていたとは思えない。まるで今の今まで寝ていたような感覚である。


 そう、不思議なことにあの世界は、現実に戻って来ると眠りから覚めたような感じがするのである。しかも、本当に睡眠していたかのように、疲れも取れているのだ。バチバチに戦っていたのに目を覚ましたら疲れがとれているとは、なんとも不思議な現象だ。


「ふぁああぁぁぁ...。」


 別に意図しているわけでもないのに、あくびが出た。やはり、あれは夢なのか?だが、俺たちはそうではないと知っている。だからこそ、学校でレベル上げの会議なんてことができるのだ。


「うーん。」


 少し考えて見たが、寝起きの頭は思考を拒否したようだった。すぐに考える気が失せる。


 このままベッドの上でもぞもぞしていても時間の無駄だと考え、タオルケットをはぐってベッドを降りる。もう一度大きなあくびを炸裂させてから、勢いよく、カーテンを開けた。途端、あふれんばかりの日光が、俺の網膜を刺激する。目を細めて外を見ると、今日は雲ひとつない青空だった。


 しゃっきりと目の覚めた俺は、制服に着替え始めた。パリッとのりのかかったシャツの上にブレザーを着て、ネクタイを調整し、姿見で髪を整える。


 実は、俺がこんな事をし始めたのは彼女を好きになってからである。男は好きな人ができると身だしなみを気にし始めると何かのテレビ番組で見て、「馬鹿馬鹿しい」と思っていたが、その通りだなぁ、と今では実感している。


 正直なところ、身だしなみだけ整えても話しかけられなきゃ意味がないのでは、と思わなくもないが、身だしなみがしっかりしていなければ、話かけることができても拒絶されるのではないかと思い、とにかく格好だけでもと、少し頑張っている。


 少し時間をかけて学校に行く準備を終えると、1階に降りて朝食を食べる(あい変わらずトマトが入っていて、危うく母の顔に投げつけるところだった)。それから歯を磨き、お花摘み(神聖なるトイレで行われる儀式)をして、靴紐をしっかりと縛り、家を出る。


 学校へ行くためのいつもの道を、何にも考えずに歩いてすぐのことだった。あまりにぼーっとしていたので、曲がり門から出てきた人にぶつかりかけてしまった。


 あわてて避けて、謝罪をする。あちらはどんな顔をしているだろうかと恐る恐る見てみると、そこには何か言いたげな天然パーマの魔法使いがいた。それを認識した瞬間、俺の喉にも彼が言いたがっているであろう言葉が生まれてくる。


 俺と彼は大きく息を吸い込むと、一気に吐き出した。


 「「猿の突き攻撃!!」」


 あまりにきれいにハモっていたので、二人同時に吹き出す。その動作すらシンクロしていて、二人で、また笑ってしまう。ひとしきり笑い終わった後、そこにはつっかえていた邪魔なものが取り除かれたような、とてもスッキリした顔の二人がたっていた。


 俺は嬉しくて、少し上ずった声で話しかける。


 「久しぶり、晴男!学校ではさ、会いに行く時間がなくて。ごめんな。」


「いや、そんなこと言ったら俺もだよ。色々あって時間がなくてさ。」


「いやいやこちらこそ。」


「いやいやこちらこそ。」


「いやいや、って、このままだと俺らずっといやいや、って言い続けるんじゃないか?」


「確かに。いやいや地獄に落ちるところだった。」


「なんだよいやいや地獄って。カオスなモノしか想像できないんだが?」


「いやいや地獄ってのはな、そこに落ちた奴は、『いやいや』って言い続け腰を折り曲げ続けて、腰が腱鞘炎になるまで『いやいや』言い続けるという...」


「や、怖っ!『いやいや地獄』怖っ!俺らそんな地獄に落ちかけてたの?!」


「そうさ。危うく腰を腱鞘炎にするところだった。」


「いや、まず腰を腱鞘炎ってなんだよ。腱鞘炎って肩とかじゃないの?」


「え?俺、よく知らない。」


「知らずに言ってたんかーい。」


「いやー、最近、俺の頭いっちゃってるのかなーってくらい、アホなことばっかり思い付くんだよねー。」


「ヤバいな。晴男、脳味噌煮えてるんじゃないの?」


「大丈夫。いっちゃってるだけだから!」


「全然大丈夫じゃないよね!イクって相当だと思うよ!」


「だよねー。あー、死にたい。」


「お、おいおい、晴男、死にたいなんて、軽々しく使うなよ。」


「大丈夫。勇雅。今のは、軽々しく言ったわけじゃ、ないから。」


「余計に問題だわ!おい、冗談だよ、落ち込むなって。」


「ハハハ、冗談だよー。死にたいなんて、言うわけないじゃないかー。」


「あのー、じゃあ、まずその棒読みをやめようか。」


「大丈夫。本当に冗談だよ。頭がイッてるのはマジかもだけどね!」


「おい、そこ撤回しろよ。死にたい発言の根源じゃねぇか。」


 そんな他愛ない話を繰り広げながら、歩いていく。久々の晴男との会話は、すごく楽しかった。時間を忘れて歩いていると、後ろから不穏な声が聞こえてきた。


「おーい、晴男ー、勇雅ー。」


(げっ...。)


 後ろから迫ってきていたのは、下ネタの申し子、松井凛音だった。凛音は俺たちに駆け寄ると、開口一番、お約束の下ネタをぶちかましてきた。


「さっき、お前たち、イクイクイクイク言ってたよなー。お前ら、ホモだったの?」


「「やかましい!」」


 こうして、俺達の登校は、楽しく、美し...くなく過ぎ去っていくのだった。

最後までお読みいただきありがとうございます。

時間があれば、後書きに作者の近況報告とか入れていきたいと思っています。


 では、記念すべき初回の近況報告ー!いぇーい。

 えー、最近ですね、作者は家族と一緒にお好み焼きを食べにいきましたよ。やー、久しぶりのお好み焼き、超旨かったです。

 ちなみに作者は海鮮玉が好きです。食感が様々で、いろいろな味を楽しめるので。そのお店で、作者はお好み焼きを二枚もひっくり返してやりましたよ。(ものすごいどや顔)

 家族の前でもそんな顔をしていたら、「お好み焼きひっくり返せるなんて普通だから。」と淡々と言われましたよ。悲しい。そして冷たい。

 まあでも、お好み焼きの熱さには敵わないぜ!(何が言いたいんだと。)

 ちなみに今作者、『熱い』を『暑い』と誤変換して戦慄しております。小学三年生でもわかるぞ!こんなの!お前は何歳だ?と聞きたくなりましたね。


 さて、長々語りましたが、どうでしたか?この駄文の山!でも、これ楽しいので続けますね。共感できることがあった人は、どうか感想くれたら嬉しいです。


 本当に、最後までお読みいただきありがとうございました。

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