自分の夢は人の夢!? [主人公は俺だ!]
佐賀葬送です。小説を書くのは初めてです。自分はまだ学生ですが、この物語には自分のクラスメイトを元にしたりしています。拙い文章になると思いますが、どうか、楽しんで読んでいただければ幸いです。
第1章 夢の世界
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皆は夢の世界というものを信じたことはあるだろうか。
少なくとも俺はない。子供の頃に「仮面ラ○ダーになりたい」とか、「お金持ちになりたい」とかはあれど、よくある「異世界転生」等は望んだことはない。
今俺は中学二年生だし、しっかり中二病が流行る年齢だけど、そういう事を望まないのはそれなりに俺の人生が充実してきたからだろう。
伊上勇雅14歳、身長175センチ、痩せ型、血液型A型で、一人弟がいる。家族仲もとても良く、家族喧嘩もほとんど起こらない。年に一度は必ず県外に旅行に行くし、財政も悪くないと聞いている。
こんな風に、俺は充実している。彼女がいたことはないけど、それでも充実しているから俺はリア充だ。でもあまり起伏のない人生なばっかりに、少しつまらないというのも本音だ。
だからこそ、
「夢の世界を、君は信じるかね?」
なーんてうちのハゲ校長に突然夜のコンビニで声をかけられたら、
「はぁ?」
なんていう応答になるのも当然というものだろう。
そんな俺の応答にもめげず、校長は続ける。
「もし、夢の世界に行けるなら、いきたいかね?」
「いや、夢の世界って具体的にどういう事ですか?」
俺は返す。すると、校長はすごい事を言ってきた。
「いやぁ、いま政府では...。すまない、興奮のあまりおかしな事を話してしまった。今の事は忘れてくれたまえ。」
何か不穏なことを聞いてしまった気がした。校長は何を言おうとしたのだろう。コンビニでお気に入りの卵パンを買う間も、その言葉を忘れられなかった。