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灰色は派生作品  作者: ハルハル
9/13

「囁キノコ」について思うこと、とある男性の無駄話。

♯赤いキノコ

 さてさてさて、秋もいよいよ深々と深みを増し、木々の枝に漂う葉脈が赤色に照らされる今日この頃。

 

 こんにちは、それともこんばんは? はたまたおはようございますかな?

 

 紅葉が美しい季節になってきましたね。


 突然ですがそこのあなた。

 そう、そうです、画面の前にいるそこのあなたです。


 あなたは「キノコ」をご存知でしょうか?


 ええ、ええ、その通り、丸みのあるカサと茎を持ったあの生き物です。やはりご存知でしたか。まあ、当然ですよねえ。


 本日はそのキノコについて、私めがとある町にて体験した細やかなる出来事をお話しさせていただきたく思います。


 その日は一日中雨で、まったく晴れる気配も見せずに空は灰色でい続け、雨粒は飽きることなく止めどなくアスファルトを濡らしておりました。


 季節は今ちょうどこの時と同じく秋、例年よりも寒さが色濃い秋でした。


 だとすれば、その日町を濡らしていたのはありきたりな秋雨だったのか?

 いいえそれは違うでしょう。

 その町の雨は、私たちが思うところの雨とは少し異なる「現象」によって引き起こされる、限りなく自然現象に近い、しかしどうしようもなく人工的な物体、と言った方が正しいのでしょうか。


 まあ、そのような都市伝説じみたお話は、また別の機会にしましょう。


 私はそもそもとある仕事に関する用事でその町、このお話の舞台となる街へと訪れていました。

 え? あ、いえいえ、この番組とは別件ですよ。あまりここでは詳しく言えませんが。


 ともかく仕事がひと段落した私は、コンビニで購入したビニール傘をさしながら、冷たい雨に毛ブル街中を一人歩いておりました。


 駅を探していたのです、最寄りの適当な駅で帰路につくため、私は町を歩き続けました。

 

 しかしながら、歩けども歩けども、いつまで経っても駅が見つかりません。

 むしろ歩を進めるごとに道が狭まり、その町独特の点を貫く高層建築の壁が、それこそ方に触れんばかりに接近してくる。そんな錯覚までしてきました。

 

 今思い返してみると、疲れと湿気によって頭が知らず知らずのうちに混乱していたのでしょうね。


 乾かぬ脂汗に額を濡らしながら、土の香りがする水溜りに爪先を濡らしながら、私はなんだか恐ろしくなってきて、はやる心臓を押さえながら小走りに街の中を進みました。


 すると足元から、

「ふうう、ふうう、ふうううう」

 と幼い子供の啜り泣きに似た音が聞こえるではありませんか。


 私はもういよいよ恐ろしくなって、最早足が硬直してしまいました。

 心臓だけが嫌に激しく、ドクドクと体中の肉を揺らしている。

 笛の音のように鳴る息も整えることなく、足元を見ると。


 なんと! そこには赤色の可愛らしいキノコが生えていましたとさ。


 いやあ、驚きましたよお。てっきり私は噂の怪物とやらについに出くわしてしまったのかと、心の中で神様に助けを求めちゃうくらいでしたから。


 おっと、そろそろ終了のお時間ですね。

 今日はヒソヒソと喋る、囁くといった方が良いかな? 不思議な赤いキノコのお話で締めくくりたいと思います。


 うーん、それにしてもあのキノコは一体なんて言う名前だったんでしょうかね?

 知っている方がいたら、コメントとかで教えてくれませんかね。


 それでは、また明日。

こちらは前の話を少し改変したものです。

ですます口調だとすぐに文章が埋まりますね。

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