03話 幻想少女2
そして俺はさっき出会ったリルという少女を家に入れてやる事にした。
「そういえばあんたの”君”っていう呼び方やめない?歳も同じなんだし、普通に呼べばいいじゃん」
「わ、わかった...」
と、俺は言った。
「じゃああんたの事は条介って呼ぶわね」
「おう...」
いきなり名前で呼ばれるのは少し違和感があるが...
「ところで、あんたがここに戻るまでに能力者っていう言葉を耳にしたのだけれど....能力者ってなんなの?」
と、リルは言う。
「能力者っていうのは、簡単に言うと人間が超常現象などを引き起こしたり、何かを能力で操作したりする力を持つ人間のことだな」
「ところであんたもその...”能力者”ってやつなの?」
とリルが言うので、
「まあ一応な。でもそんなに凄い能力でもないがな」
と、しばらく雑談のような話をしながら時間をつぶした。そしてもう夜の11時を過ぎているせいか、だんだん眠たくなってきたので、
「(そろそろ寝るか...)」
と、頭の中で思うとって
「リルはこれからどつするんだ?」
と、言うと
「えっこれからって...それは.....」
そういやリルも俺と同じく過去の記憶が無いのか...
「じゃあしばらくの間俺の家に住むか?どうせ行く宛も無いだろうし」
と、俺がリルにそう言うと、
「...なんかその言い方妙に腹が立つけど...でも仕方ないからそうさせてもらうわ........」
とリルは言った。何故俺が人を自分の家に住ませるという事をしたのかは、俺にもよく分からないが、なんというか...ほっとけなかったって感じだった。
「リルがベッド使っていいぞ」
と、言うとリルは
「えっ、でもそれじゃあんたは?」
「俺は床で寝るよ」
と、言って
「そんじゃおやすみ」
「ん、じゃおやすみなさい」
と、リルも言って寝た。
そして朝になった...
「ふぁぁ...」
今日も朝から眠い...と思いながら、
「あれ?リルは何処に行った...?」
ベッドにリルの姿が見当たらないのだ。何処に行ったんだろうと思いながら
「そういえば昨日風呂に入ってなかったな...せっかくだし今入るか...」
正直朝風呂はあまり好きではないが、昨日入ってないから入ることにした。
そして俺が風呂の戸を開けようとすると、
ガララッ
と、戸が先に開いて中から...
「...えっ」
中から出てきたのはリルだった...なんというかその....服を着てなかった...まあ風呂場にいるのだから当然だが.......
「えっとなんでリルが風呂場に...?」
「だ、だって昨日風呂に入ってなかったから...って!」
そう言うとリルの顔が一気に赤くなり、
「きゃあああああっ!?!?」
ドカッ!
「ぐはあっ!?」
っと、俺は突き飛ばされた。
「痛え...何すんだよ!」
「うるさいわねこの変態!!」
と、リルが顔を真っ赤にして言う。
「(これがラッキースケベと言うやつか...)」
そして風呂場で色々あったが、なんとか俺も風呂に入ってそれから学校へ行こうとすると、
「ちょっと条介?どこに行くの?」
と、リルが言うので、
「いや、何処って学校だけど...」
と、俺が言うと
「家にいても暇だし、私もついて行くわ」
「いや、ついてきても何も面白くないぞ...?」
と、言うが聞きそうにもない...と、その時
ピンポーン
と、インターホンの音が鳴り、
「条介ー?いる?」
と、クラスメイトの夜戸がいる
「あれなんで夜戸が...」
とりあえず出てみると、
「条介おはよーっ!昨日条介がいきなり帰ったから、先生がプリント渡すことができなかったから、代わりに私が届けに来た!」
「ああ...それはどうも」
と、言った。
「そういえば条介、私は休みだけど、あんたは今日補習授業じゃなかった?」
と、夜戸が言う...
「って、そうだった!早く行かねーとまずい!!」
と、言って俺は学校へむかおうとすると、
「ん?条介、その女の子は?」
と、夜戸が言った。どうやらリルのことが気になったらしい。ってまあそりゃ当然だが...そう思っているとリルが
「それって私の事?」
と、リルが言う。
「彼女はその...なんて言うかただ一緒に住んでるだけだ」
と、言うと...
「え、女の子と一緒に住んでるって.......ごめん。流石に引くわー......」
そう言われたのだ...。まあそりゃ勘違いされても仕方が無いだろう。
「...っ!そういう事じゃないからな!?絶対違うからな!?!?」
「でも今一緒に住んでるって...」
「いやだからそれはその...」
と、朝から色々なことがあったが、無事に学校に着き、
「そりじゃ補習授業を始めます」
と、先生が言う。正直受けたくないし、めんどくさい...
「はぁぁ...だるいな~.....」
と、言いながら補習授業が早く終わることだけを祈った。
そして補習授業が終わると、
「はぁぁっ!やっと帰れるわ~!!」
っと、背伸びをしながら帰っていると、
「やあ」
そこにいたのはリルだった。どうやら着いてきたらしい。
「なんで着いてきたんだよ...」
「そりゃだって...家にいても暇だし、.....」
そう言って俺は家へ帰った。
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