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第23話:アマユキの機甲女学園-Vůle Slunce a Růže-

「あーもう、ガマンできないんですけど!」

朝の食事の時間。

どこかヒステリックか叫びが私の耳をつんざいた。

「どうしたのよレイナ」

4年のアンドロメダ・ナギサが声をあげた2年生、ツミカワ・レイナにたずねる。

「コイツですよコイツ!」

ツミカワ・レイナが指を指すのは私の顔。

「最初の高圧的な態度もそうですけど、いつもムスっとした顔して何考えてるんだか! わたし達をチームメイトだってちゃんと認識してるんですか!?」

「……ふん」

「ほらまたァ!!」

どうやらツミカワ・レイナは私のことが気に入らないらしい。

まぁ、それも仕方ないのかもしれない。

特に今ならそう思う……部分もある。

けれど――

「私についてこれないから言い訳してるだけでしょ」

「アマユキさん!」

席を立った私を引き留めるようにアンドロメダ・ナギサが声を上げた。

「ごはんはいらない?」

何を考えているのかよく分からない笑顔で聞いて来たのは3年ネベンツコヴァー・リブシェ。

彼女はいつも特に悪い顔もしなければいい顔もしない。

「いらない」

「じゃあ、わたしがたべまーす」

「お好きに」

目の端に私の皿へ手を伸ばすリブシェの姿が見える。

それを木製の扉が遮った。

「アマユキさん!!」

「先輩は甘すぎるんです! 大体、最初に突き放してきたのは――」

扉越しに聞こえる2人の口論を背に、私はその場を後にした。

「……それで、ここに来た訳ですか」

「そうよ。居づらいったらありゃしないわ」

私はセッカにそれだけ言うと、目の前に出された目玉焼きを頬張った。

「態度がデカいとか、口うるさいとか、協調しろとかそんなこと言われたって無理なのよ無理」

「確かに態度でかいわねアンタ! っていうかナニ!? 自分の部屋に居づらいからってなんでブローウィング(ウチ)に来るわけ!!?? なんでフツーにメシくってるワケ!!??」

「まぁまぁツバメちゃん」

「スズ姉もなんでコイツに目玉焼きとか焼いてるワケ!?」

「朝ごはんは大事ですよ」

「そうであります! 1日の活力でありますよ!」

やたらと細かいことを言ってくるバーチャルスター(ウチ)もウチだが、やたらと緩いブローウィング(ココ)もそれはそれでどうなのだろうか。

そう思いながらも、鬱陶しいのはサエズリ・ツバメだけなので特に気にせず朝食を頂くことにする。

「でもアマユキさん、一体何をしたからそんなに先輩たちと仲が悪いんですか……?」

あまり人のことを詮索しそうにないセッカがそんなことを聞いてきた。

「まぁ、あんなことがあったらねぇ」

「スズメ先輩、知ってるんですか……?」

「うん。ナギサちゃんから聞いたんだ。アマユキちゃんが初めてステラソフィアに来た日のことを……」

サエズリ・スズメが私の表情を伺う。

それは暗に「今からその時の話をするけどいいですか?」と尋ねてきていた。

「勝手にすれば」

私の承諾を受け取って、サエズリ・スズメは話始めた。

私がステラソフィアに入学してきたその人のことを。

そして私も思い出す。

その日の出来事を……。


「ここが機甲女学園……」

その日、私の胸は高鳴っていた。

国立ステラソフィア女学園。

数々の有名騎使を輩出した機甲装騎の名門中の名門校。

国内選りすぐりの才能を持った騎使達が集まる、憧れの学園。

その機甲科――更には、ステラソフィア最強とも言われるチーム・バーチャルスターへの所属が決まったのだから。

チーム・バーチャルスターは私の憧れる先輩ディアマン・ソレイユさん、ロズさんがかつて所属したチームでもあった。

2人を超える騎使女王クラーロヴナとなる。

私の目標の第一歩としては十分すぎる舞台だと――そう思っていた。

「セイジョー・アマユキさん?」

「ええ。アナタは?」

「私はアドロメダ・ナギサ。機甲科の4年生でチーム・バーチャルスターのチームリーダーをしています」

「アナタが――バーチャルスターの……」

アンドロメダ・ナギサの身体を頭の先から足の先まで私は入念に観察する。

人の良さそうな笑顔から優し気な雰囲気は伝わってくるが、その身体はあくまで普通の女性。

私の憧れるディアマン姉妹のようなカリスマ性は感じない。

正直――ガッカリだった。

けれどまだ分からない。

私はナギサに連れられチーム・バーチャルスターの寮室に足を踏み入れる。

「バーチャルスター3年ネベンツコヴァー・リブシェ! よろしくだよ」

「2年ツミカワ・レイナです。よろしくお願いします」

そう自己紹介する2人からも特に感じるものがない。

「セイジョーさんは確か、ソレイユさんとロズさんのお知り合いと聞きました」

私の知るその名に思わず両目が見開く。

ツミカワ――そういえば、その名前にどこか聞き覚えがあった。

「ミズ姉……いえ、わたしの従姉ツミカワ・ミズナさんはお2人と同じくこのバーチャルスターに所属していました。互いに旧バーチャルスターに縁のある者同士、ぜひ仲良くしてください」

そうだ。

ソレイユさんがバーチャルスターのチームリーダーを務めていた時の2年生がツミカワという名を持っていた。

ツミカワ・レイナは彼女――ミズナの従妹なのか。

いや、そんなことは関係ない。

私がステラソフィアに入学したのはくだらない仲間を作る為でも、つまらない感傷に浸るためでもない。

「そんなことより――せっかくの機甲女学園。ヴァールチュカをしましょう」

「そんなこと――ッ」

「レイナさん、おちついて」

表情を険しくするレイナをナギサが制止する。

「そうねアマユキさん。それじゃあ私とアマユキさんのドヴォイツェと……」

「そんなまどろっこしい試合はお断り。私は直接アナタ達の実力を知りたいの。かつてステラソフィア最強と言われたチーム・バーチャルスターに足る力があるのかどうか」

「と、言うと?」

「1対3。私1人で十分よ」

「ちょっとセイジョーさん。何を言ってるんですか!?」

「やるの? やらないの? それとも――勝てる自信が無いのかしら」

「ナギサ先輩、やりましょう。この人、この態度――わたし頭に来ました」

「リブシェも――やる?」

「やるー」

リブシェは何かを食べているのだろう。

口をもごもごさせながら本当にヴァールチュカをする気があるのかないのか。

本当、ふざけている。

「私の力――見せてあげるわよ」

そして私がステラオフィアに来て最初の装騎戦ヴァールチュカが始まった。

「試合、開始!」

ナギサの号令が響き渡る。

「ナギサ先輩、先手はわたしに打たせてください!」

「ええ。リブシェ、レイナちゃんの援護を」

「ほいさ」

最初に仕掛けて来たのはレイナの装騎ミルヒシュトラッセ。

通称"大筒"と呼ばれる巨大なブースターによる超加速、超軌道が得意な軽量型装騎ベツレヘムをベースにしていた。

その動きは操縦する騎使すら翻弄する過剰なまでのピーキーさを持っている。

「ヘンカーシュヴェルト!」

装備は十字を思わせる形状の直剣ヘンカーシュヴェルト。

その一撃は軽やかに、そして鋭く閃いた。

けれど私にとっては十分に受け止められる単調な剣。

ロゼッタハルバートと直剣ヘンカーシュヴェルトが交差する。

私の装騎ツキユキハナが持つロゼッタハルバートの重量であれば押し返すのは容易。

けれど――

「流星は――刹那……ッ」

空に多数の星のような光が灯った。

それはリブシェの装騎ネベが天に向かって撃った数多の光の矢。

そしてその星は次第に大きさを増していく。

そう、それは私へと襲い掛かる流星群。

これだけの数の矢を捌くのはとても大変だろう。

「並の騎使ならね……」

ロゼッタハルバートにアズルを灯す。

そして、両手を使い一気に回転させた。

高速で振りかざされるロゼッタハルバートの刃は、敵を巻き込む刃の渦にして、攻撃を遮る鋭い盾。

「これはっ、ひぁっ!?」

直剣ヘンカーシュヴェルトを渦の中に巻き込み装騎ミルヒシュトラッセの体勢を崩す。

と同時に、装騎ネベが放った矢を全て防ぎ切った。

「ふぅん、あれだけの数の矢をベツレヘム型に当てないように射るなんて……それだけは認められそうね」

けれど、まだまだ。

私は体勢を崩した装騎ミルヒシュトラッセに一撃。

その機能を停止させる。

「そんな――ッ」

レイナの泣き言を聞く必要はない。

私は全身のブースターに火を灯すと一気に加速。

次の目標は装騎ネベだ。

「すごいじゃん」

標的になってるというのに呑気な人だ。

装騎ネベが持つ火速弓メテオルから火を吹き加速をつける矢が放たれる。

けれども当たらない。

当たってあげるワケがない。

そしてそのまま――装騎ネベを撃破。

「いつまで見てるつもり? もうアナタしか残ってないわよ」

「アマユキさん……」

「次の一撃で、決めて見せるわ。そして知りなさい。自らの身の程を!」

「…………ッ、アズルチェーン!!」

ナギサの装騎アンドロメダが2振りの鎖を地面に垂らす。

そこに伝わる装騎アンドロメダのアズル。

その2本の鎖が――不意に生命を与えられたかのように動き出した。

「アズルを流すことで自在に操る2本の鎖……なるほどね、意外と面白いわ」

2匹の蛇が牙を剥く。

交互に絡まり、首をもたげ、そして襲い掛かる。

2匹の蛇の連携はさすがのもの。

けれどイマイチ攻撃力は感じられない。

恐らく本来は身を守り、味方を助ける為の武装なのだろう。

「それならば――毒の無い蛇ならば怖くはないわ」

あんなお遊びの手品に付き合う義理はない。

私は確かに宣言した。

次の一撃で決めると。

私は右腕を伸ばすとロゼッタハルバートを大きく掲げる。

全ての力を右腕に――そしてロゼッタハルバートへと集中させるイメージ。

赤い薔薇の花びら(ロゼッタハルバート)が、青く革命かわりゆく。

「見せてあげるわ。薔薇の持つ金剛石ディアマン――青き革命の力を」

「何……この、迫力……」

装騎越しにも分かる。

ナギサの驚愕が。

「ロゼッタネビュラ!!」

その動揺は――戦いにとって命とりだ。

「ですけど、こんな単調な攻撃ならば!」

私の放った一撃は、いともたやすくよけられてしまった。

「せめて、それくらいはしてもらわないとね」

私は両拳を固め、装騎アンドロメダに接近する。

装騎アンドロメダは私の装騎ツキユキハナを迎撃するためにアズルチェーンを放った。

「お願い、動きを止めて!」

「止められないわ――アナタの敗北は!」

装騎ツキユキハナの両腕をアズルチェーンが絡めとる。

その力は強力で、そう容易く抜けられそうにない。

けれどそれだけ。

あくまでそれだけ。

「アンドロメダ・ナギサ」

「――?」

「私には"棘"がある。アナタも――毒くらいは用意しておくべきだったわね」

「何を――」

「ロゼッタネビュラは――2度咲くのよ」

装騎アンドロメダが私の思惑に気付いたように背後を振り返る。

けれどもう遅い。

装騎アンドロメダは背後から襲い掛かるロゼッタネビュラの――その一撃で機能を停止した。

「その程度でバーチャルスターを名乗ろうなんて――1000年早いわ」

つまらない。

くだらない。

この程度なんて面白くない。

私の目指した頂点は。

私の夢見た機甲女学園ステラソフィアは。

この場所バーチャルスターにはなかった。

私の瞳に1人の女性が映る。

サエズリ・スズメ。

生きた伝説。

ステラソフィア最強の騎使。

かつて最強だったチーム・バーチャルスターを、私の憧れるディアマン姉妹を下すきっかけになった騎使。

「アナタがサエズリ・スズメさんかしら?」

一見、何のオーラも感じない。

ごく普通の女性――いや、むしろ少女と言ったところか。

「あなたは?」

澄ました声が私の耳に届く。

恐怖も緊張も何も感じていないあくまで平静な声音。

少なくとも、私の威圧で怖気づくほどやわではないらしい。

「チーム・バーチャルスター1年。セイジョー・アマユキ」

チーム・バーチャルスターが腑抜け揃いだというのなら、私は最後の希望に望みをかける。

彼女ならあるいは、私の考えるステラソフィアというものを感じさせてくれるのだろうか?

私を――満足させてくれるのだろうか?

「覚えておきなさい、次はアナタの番よ。ステラソフィア最強の騎使サエズリ・スズメ」


「アンタ後輩として身をわきまえるとかそういう考えは無いワケ!?」

スズメ先輩の話と、それに対するアマユキさんの解説が終わっていの一番。

最初に口を開いたのはツバメ先輩だった。

「それをツバメさんが言うでありますか……?」

「アタシは良いの。サエズリ・スズメの妹なんだから!」

「理由になってないですね……」

「ツバメちゃんは後でお説教ということで、まぁアマユキちゃんの思う所も分かるよ」

「そう、なんですか……?」

視界の端に微妙に青ざめるツバメ先輩が見える気がするのは置いといて、スズメ先輩の言葉はどういうことなのだろうか。

「あの頃のバーチャルスターは本当に強かったですよ。ソレイユ先輩もロズ先輩もストイックでしたし、勝利するということに一生懸命に見えましたから」

「でしょ」

「ですけど――アマユキちゃんの考えはソレイユ先輩やロズ先輩とはちょっと違うかもなぁ」

スズメ先輩の言葉にアマユキさんの表情が目に見えて険しくなる。

それもそうだろう。

アマユキさんはそのソレイユさん、ロズさんを最大の目標として、最大のお手本として頑張ってきた。

その2人と違う――それは見方によってはアマユキさんの気持ちを否定するものだからだ。

「でも、違うんですよ。確かにソレイユ先輩やロズ先輩は勝利を目指してストイックに戦ってきた。ですけど、あの2人はそれ以上に一生懸命に楽しむことを優先してるんです」

「楽しむ? 装騎戦ヴァールチュカを?」

「アマユキちゃんはソレイユ先輩やロズ先輩のヴァールチュカを見たことあるでしょう? なんか、感じませんでしたか? そういうの」

「それは――確かにお2人も言ってたわ。ヴァールチュカは楽しい――だからその為にいっぱい練習するって。だから私だっていっぱい練習した――楽しむために――勝つ為に!」

「そこが違うんですよ」

わたしもその、微妙な考えのズレに気付いた。

確かに勝ったら楽しい。

だから、勝つ為に強くなる――それは当たり前かもしれない。

けれど――

「ソレイユ先輩は、ロズ先輩は試合を心から楽しんでいるから勝つんですよ」

「楽しんでるから勝つ? ――――バッカみたい」

アマユキさんはそう言いながらも、どこか気付いているようだった。

自分が今までしていた勘違いに。

「まぁもちろん、楽しんでたら勝てましたーなんて甘い世界じゃないです。けれど、ソレイユ先輩もロズ先輩も楽しいって気持ちを力にできるほど一心に装騎と向き合ってきてますからね」

「それは――アナタもでしょ。サエズリ・スズメ」

「さぁ、私は――どうでしょう?」

「……本当、いけ好かない先輩ね。私が欲しいものを持ってて、私が理解したいことを解ってて、私の果たしたいことを成し遂げた。本当、ムカツクくらい尊敬できる人よ」

アマユキさんの表情がどこか柔らかくなったような気がした。

彼女の中にある何か――とても大事で、だけどズレていたものがカッチリはまったような。

「チーム・バーチャルスターが絶対王者だったのは強い騎使が揃ってたからじゃないし、ソレイユ先輩やロズ先輩がチームを厳しく鍛えたからじゃない。みんなで楽しくヴァールチュカをして、みんなで一生懸命強くなろうとして、互いのことを信じあったからだと――私は思うんです」

「それが――アナタがステラソフィアに入って学んだことだっていうの?」

「そうです! だからアマユキさんもチームのみんなをもっと信じてあげてください。セッカちゃんを信頼してるように」

「は、はぁ!? 私は別に、セッカは――まぁ、同じドヴォイツェの相棒ミレンカだし――っていうか信頼っていうか私がいないとセッカはダメだし」

アマユキさんの言葉をどう受け取ればいいのかよくわからない。

けれど、わたしのことを仲間ミレンカだと思ってくれてるのは――なんというか、意外、というか――――とても、嬉しかった。

「ま、そういうことですよ。バーチャルスターはアマユキちゃんがいないとダメなんです」

その言葉の裏には「アマユキさんもバーチャルスターがないとダメ」という言葉が隠れているのを感じる。

それをきっとアマユキさんも感じ取っただろう。

けれど彼女は頷いた。

「少しくらいは――善処するわよ」

それはアマユキさんがちょっと成長した瞬間。

もしかしたらアマユキさんも同じようなことを感じていたのかもしれない。

わたしと一緒にいて、一緒に戦って――なんて思うのは傲慢かな……。

それはそれとして、今はアマユキさんのことだ。

せっかくアマユキさんが先輩たちと仲良くしようと思い始めている。

「あの、アマユキさん」

「何、セッカ」

「次の試合、ナギサ先輩たちのドヴォイツェですよね」

「ナギサちゃんとチョミちんのドヴォイツェだっけ?」

チーム・バーチャルスター4年アンドロメダ・ナギサ先輩とチーム・アイアンガールズ4年ノヴァーコヴァー・チヨミ先輩のドヴォイツェ・ネオギャラクシー。

それがステラソフィア代表選抜大会決勝戦の相手だった。

「それがどうしたのよ」

「試合に勝ったら、ナギサ先輩たちに謝りましょうよ」

「はぁ!? っていうか私たちが勝ったらって意味わかんない」

「アマユキさんは負ける気ないんですから。せっかくですし、勝ったら謝りましょう!」

キッとアマユキさんがわたしを睨みつけてくる。

少しおしとやかになっていたから調子に乗り過ぎたかもしれない。

そう思いわたしはついついアマユキさんから視線を外してしまった。

「全く、強気に行くなら最後まで通しなさい」

アマユキさんの言う通りだ……。

「まぁいいわ。そんな口を叩けるなら、あのドヴォイツェに勝つ気があるってことでしょ」

「えーっと、まぁ、勝たなくちゃ……とは思いますけど」

「次の試合、楽しみにしてるわよ。セッカ」

そういじわるそうな表情を浮かべるアマユキさんを見てわたしは思った。

きっと先輩たちに謝るつもりはないだろうなと。


挿絵(By みてみん)

ステラソフィアTIPS

「旧バーチャルスター」

主に作中より3年前、ステラソフィア22~25期生で編成された時代を指す。

4年ディアマン・ソレイユ、3年ディアマン・ロズ、2年ツミカワ・ミズナ、1年エレナ・ロン・サリナの4名で構成される。

元々優秀な騎使が集まりやすいチームであったが、ディアマン・ソレイユが所属以降は3年連続で圧倒的な成績を見せ学園トップに立っていた。

しかし、チーム対抗戦にて1年サエズリ・スズメ有するチーム・ブローウィングがチーム・バーチャルスターを打破。

その時の試合内容からサエズリ・スズメは当時の最優秀騎使の名を冠された。

スズメが「ステラソフィア最強の騎使」と呼ばれるのもその試合がきっかけである。



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