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目の前の画面が真っ暗になった

 この物語はごくごく普通のゲーム好きの少年が迷い込んだゲーム世界で裏技を駆使して世界に平和をもたらすという冒険小説だ。

 裏技使いの異名を持つ小学五年生、浦和逸うらわ すぐるにとってゲームをする事が他の何よりも幸せな時間であった。

 ゲームは命と同じ。

 いや、命よりも大切だった。

 学校から直帰した彼は、ランドセルを玄関に放置して、すぐにポータブルライフを起動した。

 自分の部屋でゲームが出来れば、それが一番良いのだが、ゲームばかりやっていると母親に怒られてしまう。

 だから、わざわざ外で遊べるように持ち運びできるゲーム機を使うようにしていた。

 ポータブルライフは、親機であるライフメディアのゲームなら、ネット環境さえあれば、世界中どこにいてもゲームができるのだ。

 逸のポータブルライフは、最新式のゲーム機でお年玉を使い果たしてようやく手にした宝物だった。

 今日も、いつもの公園で仲間達と冒険の度に出かけようと意気揚々と玄関を飛び出した。

 そして、画面を見ながらふらふらと横断歩道を歩いていた。

 しかし、あまりにもゲームに夢中になりすぎて居眠り運転のトラックがこちらに向かってきても気付かなかった。

 命よりも大事とはいったが、死んでしまったらゲームも出来ないのである。

 逸は朦朧とした意識の中で、データのバックアップをとろうと指に力を入れた。

 目の前が本当に真っ暗になってしまった。

 


 


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