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ゴブリン召喚士  作者: ピッピ
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第23章 修羅の国

投稿1か月の節目です。応援して下さった方ありがとうございます。

皆さんのお陰でここまで書けました、のんびりゆったり展開ですが、のんびり見て下さると嬉しいです。

修羅の国の皆!オラに力を・・・・・・返事がないただの屍の様だ・・やっぱり誰も見てね~か。


 ここ最近の俺の村の人たちの頑張りは凄かった。朝から晩まで船と港を造りまくっているのだ。元々オオイタの人達は働き者だ、そして最近は頑張れば良い暮らしが出来る事に気が付いたのだ。美味しいものを食べる為に働く人もいれば子供達の為に働く者達もいた。そして俺もそんな村人達の為に頑張っていた。


 「いや~、凄い港が出来たもんだなゴブ吉。」


 「ゴブリンメイジの土魔法と、ゴブリンウオーリィアーの力業のお陰ゴブね。」


 ゴブリンメイジ達が土をどんどん石ブロックに変えてゆく。そしてそれをゴブリンウオーリィアー達が重ねて家の壁にしている。今は港の横に倉庫を造っている様だ。クニサキ町の港の10倍以上の規模の港が出来つつ有った。これなら交易船が同時に10隻以上停泊出来そうだ。

 船も20メートルクラスの2本マストで漕ぎ手20人の快速艇が2隻出来上がりそうだ。1隻は村の船でもう一隻は俺の船だ。これで船の乗員が1隻30人なので村に30人分の仕事ができた。港の管理や船の修理などの人間を入れると50人分の仕事が出来たわけだ。もう1隻は俺の船なので全員ゴブリンが乗員だ。


 「よし、ゴブ吉あいつらに飯作ってやろうぜ。」


 「それは、良いゴブ。あいつら喜ぶごぶよ。」


 「お手伝いしますわ。旦那様。」


 「おう、エリザとエリカか頼むよ。」


 最近俺の専属メイドのゴブリンがクラスチェンジしてロードゴブリンヒーラーになったのだ、見た目はもう普通の人間の女性と変わらない。そこで姉妹だという彼女達に名前を付けたのだ。姉妹だが大部性格が違う様で髪の長い方がエリザで髪の短い方がエリカだった。身長は155センチと160センチ位でエリザはぽっちゃりタイプで胸がデカかった。エリカは細身で胸も小さかった。いやそれはどうでも良い話だったな。とにかく彼女達はクラスチェンジしてゴブリンの雄の憧れになったのだ。彼女達が居るとゴブリンの雄は2倍働くのだ。


 「さあ皆食べてくれ。」


 「皆さん、マスターからの贈り物ですよ。有難く頂きなさい。」


 「「いただきます!ごぶ。」」


 皆で楽しく飯を食っていると何やら、海を見て騒いでいる者が居る。


 「どうしたんだ?ゴブ吉。」


 「海に誰か落ちた?みたいごぶ。」


 「そりゃあ大変だ、助けに行くぞ。」


 ゴブリン達は大抵泳げないので急いで助けに行く。俺とゴブ吉は川で魚取りばかりしてたせいで、泳げるのだ。


 「あれ?見たこと無い奴だな?」


 「こいつ、魔物ゴブ!」


 「何だと!」


 海に助けに入ろうとしていた所でゴブ吉が相手の正体に気が付いた。海から顔だけを出していたので人間の女かハイヒールゴブリンかと思ったのだ。


 「人族の人、私は悪い事しません。」


 「おっ、喋れるのか?」


 「はい、私は人魚ですから。」


 「へ~、人魚さんか。初めて見た。」


 「怪我をしたので、少し砂浜で休ませて欲しいのですが?」


 「怪我してるのか?早く上がっておいでよ。」


 彼女はこの近くに住んでる人魚なのだそうだ。岩場で尖った岩で怪我をしたらしい。エリザのハイヒールを掛けたら直ぐに治った。ゴブリンのハイヒールは人魚にも効くようだ。すっかり元気になった人魚に俺達が作っていた焼き肉やパンをやったら凄く喜んでいた。暖かい物を食べるのは初めてだそうだ。


 「親切な人間さんありがとう、また遊びに来ますね。」


 「おう、何時でもおいで。」


 彼女達はここらの海に詳しかった。俺達がここらに居たことは知っていたが人間が怖いので近寄らなかったそうだ。俺やゴブリン達と仲良くなった人魚はそれから仲間を連れてちょいちょい遊びに来るようになった。魚や貝をくれるので、俺達はパンや焼き肉をあげた。ついでに浜辺に人魚が休める家を作ってあげた。

 今度修羅の国へ行くときは、楽な海流のある所を教えてくれるそうだ。水先案内に人魚は最高の存在だった。


 そして皆で半年間頑張った船がとうとう出来上がった、全長25メートル30人乗りの立派な船だ。漕ぎやすい様に幅が狭く長い全長が特徴の船だった。甲板は2層で荷馬車20台分の荷物が載せることが出来た、オオイタ村自慢の船だ。


 「男爵様、やりましたな。」


 「うん村長、立派な船が出来たな。」


 「船に名前を付けなくてはなりませんな。」


 「村の船は、村の皆で決めてくれ。もう一隻はゴブリン達に決めさせるよ。」


 「はは、村人達も喜びます。今日は宴会ですな。」


 「おう、皆で祭りを開こう。船の完成祭りだ!」


 そうして何時もの様に村の祭りが始まった。ここは人外魔境、直ぐに祭りが始まる土地なのだ。


 「男爵様、こちらの準備も整いましたぞ。」


 「ああ、行商人さん。上手くいきそうかい?」


 「この村の作物はとても評判が良いから大丈夫ですぞ!」


 船を造っている間に、行商人は山道を使って何度も修羅の国に行って行商していた。うちの村の農産物は出来が良くて味が良いので修羅の国でも評判が良かった。そこで知り合いの商人が出来てこちらの商品を買ってくれる事になっていた。


 「そうか、いよいよ船出だな。」


 「そうですな、オオイタ村の船出ですな。」


 船の完成から1週間後操船の練習や船を漕ぐ練習をした船乗りたちは遂にオオイタ村の皆に見送られて修羅の国に出航した。

 人魚が先導してくれるのと、ゴブリンウオーリィアーの馬鹿力のお陰で3日で修羅の国の港に着いた。港の案内人の指示に従い2隻はゆっくりと港に入ってゆく。


 「何だか、えらく見られてるな。」


 「そりゃあ、男爵。皆初めて見る船に興味が有るのですよ。実際この船は速いですからね。」


 周りのずんぐりした船と比べると確かに俺達の船は細長かった、このせいで早いのだが交易船としては変わった形で有った。まあ誰も交易船を知らないのでこの形になったのだがカッコ良いので俺達は気に入っていた。

 そして港に停泊する時に俺の貴族階級が役に立った。貴族が乗り込んでる船は非常に珍しいので丁寧で親切にしてもらえた。たまに、貴族って役にたつ。


 「では、俺はこの街の領主に挨拶に行ってくる。後は任せたぞ。」


 「行商はお任せください、既にあちらの商人は港に来ておりますぞ。」


 今回はオオイタ村の将来がかかっている事と前回の反省を込めてここの領主に挨拶する事にした。行商人に聞いて手土産も持参している。この街は人口10万以上を誇る辺境でも2番目に大きな都市だ。治める貴族も上級貴族でナルト伯爵と言うらしい。早速俺達は挨拶に出向いた。

 上級貴族だけあって3階建てのデカい屋敷だった、使用人や衛兵達もいる凄い屋敷だ。立派な応接間に案内されて待っていたら、頭が禿げ上がった筋骨隆々の大男が入って来た。


 「ようダイ男爵、俺がナルト伯爵だ。よろしくな!」


 「はい、宜しくお願いします。ナルト伯爵。」


 この伯爵、修羅の国の領主らしく昔は冒険者等もやっていたらしい豪傑だった。俺達がナナシと言うパーティーを組んで迷宮を突破していた武勇伝も知っていた。前から会いたかったそうだ。


 「いや~、あの有名なナナシが隣に来てくれて嬉しかったぜ。会いたかったんだよ。」


 「あの、これ詰まらない物ですが、ご挨拶の手土産です。」


 「何だその馬鹿でかい魔石は!」


 「60階層主ケルベロスの魔石です。」


 「何だって!そんなもん受け取れネ~よ!一体幾らすると思ってるんだ。国王でも持ってネ~ぞ!」


 ケルベロスの魔石は受け取って貰えなかったので、50階層の魔物の魔石を10個ほど献上したら、物凄く感動していた。自分でも35階層まで行った事が有るそうだ。

 その日は伯爵家に泊めてもらい、盛大な歓迎会が開かれた。余興でアーサーの神技コイン空中10連切りやごぶ吉が夜空にぶっ放すイージス、バーバラの屋敷全員にかけるエリアハイヒールなんかで物凄い盛り上がりをみせた。


 「おう男爵、また遊びに来いよ。待ってるぞ。」


 「はい伯爵、また寄らせてもらいますね。」


 俺達は伯爵に気に入られてこの領地で自由に商売が出来る様になった。そして何故か伯爵はアーサーの弟子になっていた。冒険者時代の血が騒ぐのだそうだ。

 そしてこの都市で自由に活動できる証、石の斧が2本交差している印のある銀のバッジを貰った。


 「男爵様、お帰りなさい。伯爵様とは上手くいきましたか?」


 「ああ気に入られたみたいでバッジ貰ったよ。」


 「おお、これは伯爵家の紋章入りバッジですな、大層気に入れれた様ですな。」


 「商売の方はどうだった?」


 「大成功ですぞ、クニサキで売る金額の2倍以上の値段で売れました。また作物が出来たら是非欲しい  そうです。」


 「そうか、やったな!」


 修羅の国ナルト伯爵領との交易は大成功だった、売れた金の半分で村人達に服や日用品を買い込んでオオイタ村に帰還した。大量買いしたので修羅の国の商人達は大喜びしていた。新しい客が出来たので商売の幅が広がってお互い儲かるからだ。


 そして村に戻って皆に給金とお土産渡すとまた祭りが始まった。村人全員の半年の頑張りが形になって帰って来たので皆大喜びだった。


 「いや~男爵様に付いてきて正解だったな。」


 「本当だな、男爵様に任せておけば間違いない。」


 「男爵様、ありがとうございます。」


 「やめてくれ、俺は何もしてないぞ。皆が頑張ったからだぞ。」


 俺は何もしてないのに偉く評判が良くなってチョット気味が悪かった。


 「あれだけ色々して、何もしてないとは主らしいでござるな。」


 「そうゴブ、鈍いゴブ。」


 「マスターらしいですわ。」


 何だか良くわからないが、こいつらが褒めてくれているなら多分俺は頑張ったんだろうと思い納得する事とにした。

 そしてゴブリンや人魚にもお土産の服や日用品を持って行ったら喜んでいた。今度はゴブリン達や人魚と宴会だ。彼らも頑張るといい事が有るのが分かって来たのかやる気が出てきた様だ。


 「主殿、畑や村を荒らしていた連中を捕らえました。」


 「そうか、直ぐに行く。」


 この頃俺の村の畑や森が荒らされる様になっていた、別に森で食べる位の量を採るのなら多めにみるのだが木を切り倒して放置したり、村の畑を滅茶苦茶に荒らしたりするのだ。悪意が有るもの達の仕業だったのでアーサー達に境界付近を見張らせていたのだ。


 「主殿、こやつらです。」


 5人ほどの人相の良くない男たちが縛られて転がされていた。


 「縄をほどきやがれ!俺達を誰だと思ってるんだ!」


 「早くしね~と大変な事になるぞ!」


 「ほう、どうなるんだ?」


 「こんな村無くなっちまうぞ!」


 「俺達は子爵の子分だぞ!」


 「はは、あの馬鹿の子分か。道理で馬鹿だ。」


 「何だと!子爵が怖くね~のか。」


 「お前男爵が子爵に逆らえると思ってるのか!」


 「お前ら相手をよく見て物を言え、俺達がお前らに怯える様な軟弱者に見えるのか?こいつら皆ゴブリ  ンだぞ。魔物なんだぞ。」


 「え・・・・」


 「お前ら、ただの餌だからな。」


 真っ赤になって怒鳴っていた馬鹿共が、急に青くなって震えだした。自分の置かれている立場が分かったらしい。元々ゴブリンは魔物で人間を襲って食べるのだ。


 「どうだアーサー、こいつら食うか?」


 「何だかまずそうですな、どうしてもと言うなら食いますが。」


 「やっ、やめてくれ!助けてくれ!何でもするから!」


 「そうだな、丁度道作りに人手が居るから生かしておいてやろう。」


 「ありがてえ、働くから食わね~でくれ!」


 そして次の日からこいつらはゴブリンウオーリィアーに囲まれて修羅の国への道作りに強制参加する事に成った。筋骨隆々の凶悪な顔のゴブリン達に囲まれて心を入れ替えて真面目にやってるようだ。逃げたりさぼったりしたら食って良いと見張りのゴブリンに言っておいたのが良かった様だ。道が完成したら解放してやる事にした。



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