第20章 人外魔境村はオオイタと言うらしい
今回が投稿はじめて一月目の話になります。何も考えずに書き始めたのですが、感想を貰って話のヒントにしたり。自分が全く考えていなかった背景等に気が付かされたりして、ここまで書けました。
何も考えてない話を進める為に、感想お待ちしております。(他力本願がモットーです。)
応援、ブックマーク下さった方、本当にありがとうございました。
そういえばこの村の名前はオオイタというらしい、誰にも知られていない村だが村の名物タコの天ぷらは凄く美味しかった。さめると硬くなって不味くなるので揚げたてを食べるのが美味しく食べるコツだ。
「村長、ワインとか生活必需品を買いに行きたいんだが、皆はどこで買ってるんだい。」
「海の横の道を3日程下った所に港町クニサキがありますのじゃ。大抵の物はそこで手に入りますぞ。」
「そうか、では行ってみよう。」
海沿いの道を太陽の登って来る方向に3日程行けば着くらしいので、俺達は馬車に乗ってのんびり進んでいた。海沿いの道には魔獣はいない。盗賊なんかも誰も通らないので勿論いなかった。俺達はいつもと同様凄い軽装だ、なにせ食べ物は常に現地調達馬車の積んでいるものは馬の餌と水だけなのだ。そのせいか2日で港町についてしまった。
港町クニサキは中々栄えている街らしく、街の入り口には門番が2名立っていた。俺は男爵のマントを引っ張り出しマントを羽織る。貴族はどの町でも簡単に入場できるのだ。
「これはこれは、男爵様。港町クニサキにようこそ。」
「やあ、隣村の領主になった。ダイ男爵だ宜しくたのむ。」
「こちらこそ、これからごひいきに願います。」
街に簡単に入った俺達は今日の宿を探す。門番等にも貴族と位が直ぐばれたが、マントの色と留め金の種類で貴族の階級が直ぐに分かる様になっているのだ。俺は男爵だから黒マントに銀の留め金、子爵なら黒マントに銀の2つ付いた留め金、伯爵は裏生地が赤のマントに金の留め金、この様に外からみてすぐわかる様になっている。でないと、貴族同市のにらみ合いが始まるのだ、万が一自分より上の貴族に無礼を働くと凄く不味い事になるのだ。
街で結構良い宿をとった、一人一泊5万ゴールドの貴族用の特別室だ。食事も3食出るし給仕付きだった。勿論風呂も有った。
翌日は皆で買い物に出たのだが、俺達は困ってしまった。
「ゴブ吉、何か欲しいもの有るか?」
「う~ん、靴が欲しいゴブな。この靴穴空いたゴブ。」
「バーバラは、何が欲しい?」
「私は、新しい服が欲しいですわ。」
「アーサーは何が欲しい?」
「拙者は別に何も欲しくないでござるな。」
買い物に来たが、別段欲しいものがなかったのだ。仕方無いので皆に3足ずつ靴を買い。服も3着づつ買って俺達の買い物は終了してしまった。
時間が余ったので街の店を見て回ったら面白いものが沢山あった。村には無い果物や野菜なんかが沢山あったのだ。お土産で村の皆に食べさせようと思いたくさん買った。ついでに村で育ちそうな野菜の種何かも沢山買ってみた。村では鉄が貴重品で農具や工具があまりないらしいので鉄器もどっさり買い込んだ。店の人が余りの大量買いに驚いて俺達に聞いた。
「男爵様、そんなに工具買い込んで一体何にお使いになるのですか?」
「俺の村では鉄器が不足してるからな。まとめて買いに来たんだ。」
「成るほど、オオイタ村には行商人も行ってませんでしたね。」
「うん、村に一軒も店が無いから不便なんだ。」
「なら、私が一月に一度行商に行きましょうか?店は儲からないから出しませんが。」
「えっ、来てくれるの。それは助かるな~。大歓迎だよ。」
小さな雑貨屋の商人が俺達の村に来てくれる事になった。俺は来る時にワインを沢山持ってきてくれるように頼んだ。今回鉄器を買いすぎて馬車に乗らないので買えなかったのだ。ワインは男爵家がすべて買い取ると言うと、物凄く喜んでいた。用意が出来たら直ぐに村に来てくれるらしい。荷が全部ワインだと困るので他の雑貨も持ってきてもらうように一応念押ししておいた。
「男爵様、お帰りなさい。凄い荷物ですな。」
「村長、ただいま。皆に土産があるから、今晩家に皆を集めてくれ。」
夜村の皆と晩飯を食べて、土産の鉄器を家ごとに配った。鍬や包丁、ノコギリや斧等生活に役立つものだ。それに村で育ちそうな野菜の種なんかを配った。皆大層喜んでいた。
「皆、それを使って村を豊かにしてくれ。それから行商人も来ることになったから愉しみにしといてく れ。」
「お~、流石は男爵様はすげ~。」
「この村に行商人とか初めてじゃ。」
「金を稼いでおかんといかんな。」
皆凄いやる気で、村の畑はドンドン広がっていった。大工達はやった工具が嬉しかったのか俺達の家の家具を作り出していた。感謝の印でくれるそうだ。
俺も庭の片隅に小さな畑をつくった、バーバラは花壇を作っていた。俺達の畑はバーバラの祝福のせいで物凄く作物や花が育った。
そしてゴブリン達はというと。
「ゴブリンの神様、これを納めて欲しいゴブ!」
「お~、これをお前たちが作ったのか?」
「はい、ゴブ!」
ゴブリン達の畑では大量の芋が出来ていた。小さい体で頑張っていたので、農具や肥料をやっていたのだ。ついでにバーバラが畑を浄化して作物が良く育つ魔法をかけていた。村の人が俺達に毎日魚や野菜をくれるのでゴブリン達にお裾分けをしていたのだが、栄養状態が良くなったせいか、それともレベルアップのせいなのか、ウチのゴブリン達は少し普通より大きくなった。
ゴブリンの長とは話せる様になったので、ついでに文字を教えてみたら結構覚えて、自分の名前なんかが書けるようになってきた。
アーサーはゴブリンを連れて、森に狩に行ってゴブリンを育てていたし、ゴブ吉はゴブリン達に字を教えていた。バーバラはゴブリンの雌を集めて、料理なんかを教えていた様だ。
「男爵様。行商に行って参ります。」
「行商?」
「村でとれた農作物等をクニサキに売りに行ってきます。」
「へ~、そうやってお金にするんだ。」
「物々交換だけでは不便ですから。年に2回ほど行くのですよ。」
「そうか、では俺達が護衛をしてやろう。」
「ありがとうございます、今回はいつもより量が多いのですよ。聖女様の祝福のおかげで最高の作物が 出来ましたからな。」
今回はバーバラが祝福かけたり、畑が以前の5倍位の広さになったので荷馬車10台の大所帯になるらしい。ついでにゴブリンの育てた芋を俺達が運んで売る事にした。ゴブリンが売りに行けないからしょうがない。
村を挙げての交易は大成功だったそうだ、今までの売り上げの10倍近いお金になったそうだ。村人全員が喜んでいた。今度お祭りをするそうだ。でも売り上げを聞いてガッカリしたのは秘密だ。売り上げが全部で150万ゴールドだったのだ。ダンジョンに潜れば一日でその十倍稼げる俺達からすれば半年かけて村中で頑張った金額の少なさにびっくりだ。
ゴブリン達の芋も10万ゴールド程で売れたので、彼らには前から欲しがっていたナイフを10本買って帰った。これで彼らは狩った獣の毛皮をとるのだそうだ。毛皮の加工をするらしい。意外と器用なのに驚いた。手が小さいから細かい作業も意外と得意なのだそうだ。勿論ウチの3人が色々教えてるようだが。
「主殿、クラスチェンジをお願いいたす。」
「また、育ったのか?」
「はい、狩をしてると自然と育つようです。」
またソードゴブリンが3匹増えた、面白いのは偵察持ちゴブリンが下忍ゴブリンになった。色が緑ではなく灰色になったのには驚いた。隠密行動と偵察が上手いのだそうだ。
「師匠、こっちもクラスチェンジたのむゴブ!」
「おっ、ゴブ吉の方も育ったのか。」
ゴブ吉が育てているのは、メイジの才能が有る連中だ。こっちは2匹メイジゴブリンが増えた。
「マスター、こちらもですわ。」
バーバラはゴブリンヒーラーを育てていた。こっちも2匹ゴブリンヒーラーが育っていた。
「半年で、随分ゴブリンが育ったな。」
「食い物が良いせいゴブ!」
「獲物が多いからでござろう。」
「マスターが教育してるからですわ。」
こうして俺の村は徐々に大きく豊になって行った。俺が領地について1年たった時には村の畑は10倍の広さになり、バーバラの浄化・祝福とゴブリンや小動物の被害がなくなったおかげで以前の20倍の収穫量を取れるようになった。村の平均所得も100万ゴールドになり、行商人から物を買えるようになってきた。ゴブリン達の畑も
やたら大きくなり今では森を切り開いて作るほどになった、食料が豊富にあるのと周りからゴブリン達が集まって来るので、今では700匹位のゴブリン達が町を作り始めていた。
最初は村人も気味が悪い様子だったが、ゴブリン達が畑を耕し、森の害獣を狩っていることを知ると友好的になった。特にゴブリン達が俺の子分だと知るととたんに仲良くなった。
今ではゴブリンも50匹位は言葉を話、字が書けるのだ。俺もびっくりだ。文字を書けない村人も結構いたのでショックを受けていた。
そして最近一番驚いたのが、ハイゴブリンヒーラーになったゴブリン2匹が俺の屋敷のメイドになったのだ。バーバラの世話と俺の世話をするのだそうだ。全ゴブリンの雌の憧れの地位らしい。
ハイソードゴブリンは俺の護衛に付く様になった。こちらはアーサーの付き人と俺の護衛なのだそうだ。こっちはゴブリンの雄の憧れだそうだ。
ゴブ吉の育てたハイメイジゴブリンは別に護衛にもつかずに普通にしている様だった。どうも育てた者の性格が出るようだ。
「マスター、お背中流します。」
「えっ、ああ頼むよ。」
「ふふ、背中だけですよ。前を洗うのは私だけですからね。」
「はい、奥様。」
最近なんだか、メイドのゴブリン達が俺の背中を流しにくるのだ。大事な役目なのそうだ。ハイヒールゴブリンなので少し不細工だが胸が結構あるので目のやり場に少々困るのだ。バーバラも止めないで好きにさせているので断りずらいのだ。
「なあバーバラ、なんであの子達は俺の背中流しに来るんだ?」
「マスターは私たちの憧れなのですよ。」
「はあ、俺が憧れ?」
「気が付いていなかったのですか?」
「でも俺は強くないぞ。アーサーやゴブ吉の方がよっぽど強いんだが。」
「いくら強くても彼らはゴブリンをクラスチェンジ出来ませんからね。」
「そりゃあ、そうだけど・・・」
そう言われて初めて自分の能力に愕然とした。召喚士として全く召喚してないがクラスチェンジだけは結構やってたのだ。そしてゴブリンのクラスチェンジが出来る人間は俺だけだ。召喚はカス能力だったが、おまけの能力が凄かったのだ。




