第7話 ご飯のために、イファル探し
水土の週二回投稿に戻してから思ったこと。
また崩れる日が来ないといいなあ(←フラグ)
「さてと、そろそろ今回の依頼の内容を再確認しようか?」
「俺たちは内容きちんと見れてなかったから、お願い」
「わかった。えっと…」
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【イファルの実の採取】
イファルの実が少なくなってきたので、採取をお願いします
基本報酬 イファルの実一つにつき50アルト
期限 1307/08/26
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「短っ!」
『本当ね・・・』
「さっきも言ったように、イファルの実の需要は多いんだ。だから、この程度の文章でもギルドはオッケー出すことが多いんだよ…」
あれ?紙の下のほうに期限ってある。そういえば…
一年は、どこの誰が決めたのかは忘れたけど、12ヶ月から成ってて…一ヶ月は30だったか31だったかは忘れた。でもそのくらいだったはず。とにかく、一年は…あれ?365日?366日?そのくらいだった。
今年が1307年なのは、確か前の神様から今の神様に移ってから1307年経ったって意味だったはずだね。時間の単位は、国の真ん中くらいだとあるらしいけど、このあたりだと日とか月の昇り沈みの大雑把なもので十分だからいらないって、村長は言ってた。
『ウィウィ?なに考えてるの?』
「ああ、この紙の期限を見て、ふと前覚えたことを思い出してたんだよ」
『…じゃあ一年は何日よ』
「…ごめん。360日までは覚えてるんだけど、最後の一桁忘れたみたい」
『はぁ…閏年も平均して、大体365.25日よ。普通は365日って覚えとくものね』
「はーい」
「さて。そろそろ行こうかい?一つ50アルト、となると、割と時間かけないとご飯食べれないよ?」
「そういえば、その【アルト】ってなに?」
「ん?…あ、そうか。あっちだとただ数が出されてるだけだったからね。分からないか」
『…ああ、お金の単位ね』
「そういうこと。あっちでご飯食べるとき、ミルさんは一人にどのくらいお金出してたか覚えてる?」
「んー?」
『外の食堂で食べたときのことよ。たまにいったでしょう?そのときの数字を思い出して?』
「えーっと…ほとんどが500とか600とか書いてあったね」
「そう。そして今回は、一つ取って50アルト。さあ、食堂でご飯を食べようと思ったら、どの位取らなきゃいけないかな?」
「10個…なるほど、急がなきゃね」
もう日は半分くらい昇っている。昼になるまでに時間はなさそうだね。
「よし。それじゃあ外に出よう。イファル狩り、始めるよ!」
「『おー!』」
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ウィウィたちが外に出てからすぐの頃。ウィウィが、「食堂のような場所」と称した、ギルド内の酒場では。
「おい、あいつ確かモノじゃねえのか?」
「なに?【生物泣かせ】がいたのか?」
「【生物泣かせ】?」
「今の副ギルド長がSSSだったころ、付いた二つ名だよ」
「SSS…か。そのくらいしないと副ギルド長は務まらんのか」
「というか、魔獣泣かせならまだ分かるが、生物泣かせとはどういうこった?」
「…男や女はその見た目を以って泣かせ、立ちはだかる敵にはその力を以って泣かせることからついた名だよ」
「おい、なんで男や女まで入ってんだ」
「それはな…」
と、モノについての話題で酒が進んでいたとか。
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「よし、このあたりだね」
「着いたー?」
『…二人とも?』
町を出てから暫く、草原が続いててどこにいるのか分からなかったけど、モノさんがイファルのいる場所を教えてくれた…みたい。どこにいるか分からないけど。
『ねえ、ファイアゴーレムってこんな使い方するっけ?』
「知らないよ?」
「ゴーレムはこう使うけど、炎で同じことができるとは思わなかったよ…全てを知れたと思ったのに、まだ足りなかったのか」
とりあえずイファルを探してみよう。でもまずは…
「とりあえず、降りようか」
「そうだね」
『一応これ、私の体のようなものなんだけどね…』
みんなで乗っていたウィリーのファイアゴーレムから、降りることにした。楽だったね。
「今度、ウィリーの体に焼き付いている紋章を調べさせてもらいたいのだけれど、いいかな?」
『…いいわよ。もう何が起こっても驚かないわ。というか驚けないわ』
「とか言って、後々また驚くんでしょ?」
『あんたと一緒にいるとね…。とりあえず、暫くは偶然見つけたこの形態、みんなで使うことにしましょうか』
第三形態、炎魔車形態。移動と物運びに特化した、行きに乗っていた、魔車に似た形態だね。炎でできているけど、ドラゴンの時と同じく、形ある炎で、熱はないみたい。一回魔車を見れたから、流れをつかむのも早かったみたいだ。
『しっかし、これ見ると、どうしてもこの体に紋章を付けたやつのことを知りたくなるわね』
「知らないことまで焼き付けてるからねー」
『どういうことなんだか。ま、きっといつか見つかるはずでしょ…あら?』
「どうしたの?ウィリー」
『…あそこ』
「?」
ウィリーが指を指したその先に…
「おっ?」
「見つけたね」
『丸いわね…』
黄色い実を背負った、小さな鳥がいた。
ありがとうございました。
時間などについては、一年365日、一日24時間。特に現実と変わりないです。頭がそこまで働かないからね…。イファルの実食べたい。