第4話 炎獄竜形態、そして破壊
前回はマナ測定装置を破壊したウィウィ。
今回はどこが破壊されるんでしょうね?
『第二形態、炎獄竜形態。今のところ起動時か――――いけれど、ウィ―――――たと闘うに―――な時間だ――――わ!』
…あれ?
「ウィリー?なんて言ってるの?」
『ごめん、今は―――ない!これ―――――ている間は喋れ―――ら!戻っ―――ゆっく――――せてもらうわね!』
「…わかった!」
聞き取れなかったことが多いけど、あとで聞くことにしよう!今は…!
【グオオオァァァァ!】
「ウィリーを信じて、闘うことに集中しよう!」
―――――――――――――――
~ギルド長サイド~
わしは、今目の前で起こっていることが信じられぬ。
「りゃああああぁぁぁぁ!」
【グオオオァァァァ!】
先ほどまで、人の形を以て闘っていたウィリーは、かつて見たことも少なかった、ドラゴンとなり。
「ッ!あっぶな!」
【ギャアオオオオ!】
炎の体で、ウィウィを蹂躙せんと、足と翼、そして尻尾を巧みに操っておった。
「って上?!ちょっと待っ」
【グアアアァァァァ!】
ボゴァッと音を出して歪んだ地面。ウィウィを踏みつぶしたが故に起きたことじゃが…今わしがこうやって何事もなかったかのように考えられているのには理由があるのじゃ。
「ぬがああああ!!踏みつぶすなー!」
【ギャオッ?!】
踏みつぶされた位置から飛び出すウィウィ。その勢いでひっくり返されるウィリー。
「おりゃあああっ!」
【グギャアアアア?!】
そのままラッシュに向かうウィウィと、なされるがままのウィリー。
この光景が、さっきから何度も続いているからなのじゃよ…。
【グゴアアアア!!】
「うわあっ?!」
いや、このようなことは現役時代はよく見た光景なのじゃ。魔獣に踏みつぶされた者が頑丈で力持ちだったとき、たまに吹き飛ばしていることはあったのじゃよ。
「ふう、よし」
【グルルルル…】
しかし、それはあくまで魔法によって強化されていて、かつ最初の短い、気力が十分な時であり、そして踏みつぶしたのが数人だったときの話なのじゃ。
「りゃああああぁぁぁぁ!」
【グオオオァァァァ!】
断じて言おう。
【グオアッ!】
「ぐぅっ?!」
決して、魔法も何もない、ただの生身ではなかった。
「てあああっ!!」
【グアアアッ?!】
決して、料理一つ出来上がりそうな、こんな時間まで、闘い続けていなかった。
そして。
「おおおおおりゃあああああ!!!」
【グアアアァァァァ!!!】
決して、一人で持ち上げられるものでは、無かったのじゃ。
とりあえず、思ったことはただ一つ。
あの二人、化け物じゃのう…。
―――――――――――――――
~改めてウィウィ視点~
…ウィリーってこんなに重かったっけ。
「うおおおおおっ!」
【ゴアアアァァ!!】
いくらマナが周りにないからって、こんなに重く感じるのかな?
「うりゃああっ!」
【ゴウアアッ?!】
「てあっ!…はぁ、はぁ」
流石に…疲れてきた。
まったく、こんなに疲れたのは初めてだよ…。
「でも、そっちもそろそろ限界でしょ?」
【グルルルル…】
睨みつけられているなあ。もう暴走しているのかもしれない。
だから。
「もうそろそろ、終わりにしよう!うおおおおおっ!」
【グオオオァァァァッ!!】
思いっきり走り出す。ウィリーも走り出す。
ぶつかり合う。衝撃波が起こったけど無視だ。
殴り合う。くうっ、少し押されてるみたいだ。
【グアウッ!】
「ッ!」
ウィリーが尻尾を出してきた。たぶん、これが最後のチャンスだ。ぶん回して、思いっきりたたきつけてやる!
「うりゃあっ!」
【グワアッ?!】
思いっきり尻尾を掴み。
「はあああぁぁぁぁあああ!!!」
思いっきりぶん回して…!!
「不味い!ストップじゃお主らああああ!!」
「えっ?」
【グアッ?!】
急に聞こえたその声に、つい回転をやめてしまったら。
【ガゥ――『ザザッ―――っと待って!いま―――れたら…!』―――グルアゥ!】
ふわり。
「あっ」
俺をふみつぶせたくらい重い、そのドラゴン・フォルムに振り回されるのは必然。体は宙に浮き…
「うわああああぁぁぁぁ!!」
【グアアァァ―――『わあああぁぁぁ!?』――――ァァ!?』
「…あっ」
ズズーン、と。
ギルドの建物の壁、ぶち破ってしまいました。
・・・どうしよう。
ありがとうございました。
実は前回の反省を生かして、もう既に10個ほど予約投稿済ませてる件。
暫くは確実に、水土投稿を続けられます。