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紅蓮の神の伝説  作者: 夢神 真
第2章 冒険と、限界と
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第2話 測定、そして破壊

マナ測定を開始します。

あと週一だと終わらん気がしたのでペースアップ予定。

「さて、ウィウィ。ウィリー。ようこそエルスの町へ。歓迎するぞい。幾らかのことに関しては手紙に書かれていたのでな。ウィウィ、ウィリー、ともに普通とは違う、ということについては理解しとる。そのうえで聞きたいことがあるのじゃが、いいかの?」


 セイドさん、と名乗ったここのギルド長は、モノさんからお茶を受け取りながら、そう俺たちにきいてきた。


「いいよー」

『いいわ』


「ありがとう。まあウィウィの方については測定の時に聞くことが多いとは思うがの。今聞きたいのはウィリーの方じゃ。その体全体の紋章…構造については理解しとるのか?」

『一応。おおざっぱにだし、自らの体全体が見えないから、細部はわからないけど、炎に対して意志を持つ、みたいなことができてるわ。ファイアゴーレムを自分に装着して、肉体の延長線として使う、とか』

「起動は直感か?意志か?」

『直感ね。自分の体が見えるなら、これについて詳しく調べたいと思えるほど精密なものよ』

「何ともまあ…。後々見せてもらいたいものよのう」


「では、ウィウィよ。行くとするかの」

「どこに?」

『ウィウィの測定をする場所よ。そういってたの覚えてる?』

「うん」

『じゃあ行きましょ』


 ―――――――――――――――


「着いたの。ここじゃ」


 セイドさんに連れられてきたのは、特に何もおかれていない、闘技場のような場所だった。ここはどこだろう?


「ここは測定場じゃ。ここで適性検査を行うことにするぞい。マナと体の調子はいいかの?」

「大丈夫だよー」

「うむ。では早速だが…おーい、モノ!」


 すると、しばらくしてモノさんが、よくわからない装置を持ってきた。


「まずはこいつを使って、その多いと聞くマナの量を測ることにするかの」

「…どうやって?マナって装置で見れるの?」

「それが見えるんじゃよ。ここ数年で、マナの測定装置の精度と限界はあがっておっての。今なら数値的には…そうじゃな。普通の人間1000人分なら問題ないじゃろう」

「おー!」

「まさか、この限界値に感謝するときがくるとはのう。せいぜい魔獣のマナ測定にしか使わんと思っていたのじゃがな…」

『それだけウィウィが規格外ってことよね…』

「?」


 よくわからないけど、これを使って測定ができるんだね。


「さて、早速はじめるかの。ウィウィ、そこに立ってくれい」

「ここ?」

「そうじゃ。では早速…」


 そういってセイドさんが装置のスイッチを押した。


【ヴゥン・・・】

「うむ。久しぶりにこいつを使うことになったのう…」

【・・・ガガガ】

「ん?」

「うむ?」

『変な音が・・・』






【・・・ピー】





 ドカーン。





「「『・・・えっ』」」


 ―――――――――――――――


「どうしてこうなったのじゃ…」

「なにがどうなったの?」

『・・・限界?』

「…まさか1000人分でも足りないということかの?」

『だと思うわ…。確かさっき、人間1000人って言ってたわよね』

「そうじゃが?」

『炎溶人は人よりも多めのマナを持ってるはず。大体2~3倍くらいだったわよね?』

「…そうじゃな。だがそれだけだったら、ウィウィは人間600人クラスが妥当じゃろう?」

『・・・普通だったらね』

「・・・もしや」

「ねえウィリー。どういうことなの?」

『…ちょっと考えさせて。基本炎溶人は、成長時期があのあたりと書いてあって…あれがああなって…』


 しばらくウィリーの返事を待ってみて…


『…わーお』

「どうだったんじゃ?」


 答えが出てきたみたい。


『正直信じられない。もう精霊って言っても通用するわ』

「なんじゃと?」

『普通の人って、そのマナ測定装置…だったものではどのくらいの数値がでるのかしら?』

「むぅ…たしか500あたりじゃろう。魔法使いクラスだと1000にたどり着くものもいるが、たいてい3桁は超えぬ」

『なら…そうね。あのときの成長速度からして、普通通るべき道の10倍くらいは過ごしてるでしょうね』

「・・・なに?」

『つまり、もしウィウィが普通のマナを持っていたとしても、5000は軽いってことよ』

「…どんな7年を過ごしていたのか、わしにはわからぬ。教えてくれたとしても頭が拒否するじゃろうな」

『で、ね。その計算結果をウィウィに当てはめる…こともできないのよ』

「どういうことじゃ?」

『詳しいことはまたあとで。今わかることは、ウィウィのマナ値は―――――




 ―――――1千万。誤差はかなりあるかもしれないけれど、大体そのくらいよ』




 ごめん。何のことを言っているのかわからないや。


 ―――――――――――――――


「うーむ、ここまでマナが多いとなると、どうしてそれを抑えていられたのか、そもそも一度戦ったミルとやらが何故無事にいられるのか、そのあたりがよくわからぬが…聞くのはやめようかの。もう次にいくべきじゃろうな」

『それが賢明な判断よ。ウィウィ相手に深く考えたら負けなの…』

「?」


 あの後なぜか倒れたセイドさんが、しばらくして戻ってきて。こんなことを言っていた。よくわからないけど、とりあえず測定は終わったって考えていいのかな。


「さて、次は実力についてじゃな。おぬしのマナの量からして、切れることはまずないじゃろうが、規定故、マナが切れたときに対処ができるかどうかも調べなくてはのう…」

「がんばるー」

『…ごめん。あんまり頑張らないでほしいわ…』

ありがとうございました。

どうでもいいことですが、この世界の人々の服は大体が現代の私服に似ています。

ですが、セイドさんや村長など、古めの人は正装だとしてトガを好んでいたり、仕事場の人はスーツを着ていたり。モノについては私用も仕事用も男物のスーツのようなものを着ていたりと、時代背景なにそれ?状態です。上記の人々と、後々また紹介する特別な人々以外は、皆さんのイメージする姿そのままでどうぞお楽しみください。

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