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【書籍化決定!】転移した先が滅びかけ!?〜万能クラフトと解析眼で異世界再生スローライフ~  作者: 夢・風魔
3章

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66:住民拡大→ゴー助。

「ほぉぉ。やはりスキルは便利なもんじゃな」

「昔、ポンっと作れるクラフト系スキルは職人たちが嫌悪しておったが、こんな世界になってしまえばどれだけ有用なスキルか、ようわかるわい」

「専門知識があるかないかは、だいぶん違うと思いますよ。それに、細かい部分がやっぱり難しいですしね」


 この数日でドワーフ族が増えた。

 岩山の帰りから始まり、レイアと休憩小屋の浄化再付与に行けば、そこでもドワーフを発見。

 さらに数日後も、今度は自力でアリューケまで来た一行が合流。

 あっという間に百二十ほどのドワーフ族がアリューケへと集まった。


 ディノさんが暮らしていた集落のドワーフは、あと十数人ほどらしい。彼の兄でレイアのおじいさんの親友であるデュノさんがまだ……。


 とまぁ、そんな感じでドワーフ族の仮住まいをクラフトしまくった。

 魔王が現れる以前、彼らドワーフ族は穴を掘って暮らしていたという。ファンタジーでは定番な話だ。

 だけど今はそれも難しい。

 穴であっても、汚染された魔素が入って来るからだ。

 まぁ入り口をしっかり扉で塞いで、レイアみたいな司祭にその扉を浄化してもらうか、土地神様から貰う浄化石を設置すればいいんだろうけど。


「それが可能ではあるけれど……」

「確かにわしらは山肌に穴を掘り、そこを住居として構えたい……という願いはある。だが他の町の土地神様を起こさねばならぬのだろう? わしらドワーフ族にとっても、土地神様は必要な存在だ」

「んだ。土地神様に祈って、神力を取り戻してもらうためだぁ。喜んで空の下で暮らすさね」

「すみません。新しい町の方では、ドワーフ族が快適に暮らせるように工夫しますので」


 穴を掘ってそこを住居として使う。

 平地でもそれは可能だ。

 山肌を掘るなら、真っ直ぐ奥に掘り進めればいい。

 平地であれば、地下に向かって掘り進めればいいだけだ!


 ちょっと深めに掘れば、地上では畑を耕せる。土地の有効活用だろ?


 そしてドワーフ族が来たことで、アリューケの開拓も加速した。

 アッパーおじさんとカーラ、ユタにユラ、更にゴー助が炎で雪を溶かし、ドワーフ族が瓦礫を運ぶ。

 彼らは見た目通り、パワーがあった。

 数十キロもあるような瓦礫を軽々と持ち上げ、一カ所にまとめてくれる。

 俺はそれをインベントリに入れるだけ。


 わずか半月たらずで、アリューケの町の三割ほどが更地になった。


「かなり頑張ったのに、まだ三割か」

「それだけ大きな町ってことよ」

「そうだぜ、シド。ゼザーレの首都とそう変わらない広さがあるんだからさ」

「え、首都ってこんなものだったのか」


 アルトやエリサ曰く、首都の建物は縦に縦に伸び、戸建てより集合住宅が多いとのこと。

 狭い範囲で大勢が暮らそうとすると、行きつく先は異世界も地球も同じってことか。


「と言ってもぉ、五階建てが限界みたいだけどねぇ」

「ふぅん。でも俺がイメージしていた異世界の街並みとは違うな。俺の想像してたのは、アリューケみたいな感じだし」

「まぁ昔は、庶民の家といえば二階建ての戸建てだったんだけどな。今でも、魔素に飲まれた町が残ってるけど、そういうところはまさにシドが言った通りの街並みさ。もう人が住んでいないという点を覗いてな」


 そうか……。大神の加護を得られた二カ所以外は、今は住む人もいないゴーストタウンと化しているのか。

 もったいないな。そこに魔導装置を置ければ……。


 いやいや。今は古代魔法都市の町を復活させることを考えよう。

 俺はひとりしかいないんだ。あちこち同時にはできないのだから。


 積雪量も減って来た今日この頃。

 採掘好きドワーフのおかげで、珪砂と石灰石も十分に取れるようになった。

 ガラスハウスも増えたが、増やし過ぎないようにしている。

 雪が溶ければ、直接太陽の下で野菜を栽培したい。

 まぁガラスハウスは残したまま利用するけれど。


 そして、俺たちはついに次の町へ向かう話し合いを始めた。

 大人数で行くわけにもいかない。魔導装置を修繕して、ドワーフ族が暮らせるようにするには何日もかかるだろう。

 百人越えで行っても、困るのは食糧だ。


「まぁ俺が行くのは当たり前として」

「はい! わ、私も一緒にいくわっ」

「テヤンディ!」

『ワタクシモオ供シマス』

「私も行くわ。北東の町なら、以前住んでいたもの」


 レイア、ユタ、ユラ、ゴー助か。


「オレも行こう」

「兄貴が行くならあたしも行く! あたしも志導と一緒に」

「ダメだ。パティは残れ」

「なんでだよ! いいじゃん、あたしだって少しは役に立つもんっ」


 バサラはみんなのために、よく狩りへ出かける。

 パティはバサラと二人暮らしだけど、実質、ひとり暮らしに近い。

 寂しいに決まっている。


「バサラ、ありがとう。でもこれ以上の護衛は必要ないよ。ユタはもちろん、ユラもいるしね」

『主サマ、ワタクシハ』

「いや、お前の実力はまだよく知らないし」

『ガーン』


 擬音を自分で言うな。


『ア、シカシレイア様ノ名前モ呼バレテイマセンネ。オ仲間デス』

「レイアは浄化魔法が使えるからもちろん、頼もしい仲間だ。魔法だけでなく、剣の腕も一流だしね」

「そ、そんなことないわよ。で、でも頼りにされてるなら、頑張るわ」

『ガーン。ワタクシダケ役タタズ!? コンナニ……コンナニ尽クシテイルノニ酷イ。遊ビダッタノネ!』

 

 ……また変なキャラになってるぞ。

 あ、アルトの奴が笑ってやがる。


「アルト。お前か、ゴー助に変なことを教えているのは」

「え、何のこと?」

『ハイ。アルト様ハ心ノ師デス』

「アルトォ?」

「な、なんですぐバラすんだよ!」


 ゴー助は素直だからな。

 まぁだからこそ、変なことを教わって覚えてしまうわけだけども。

 

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