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【書籍化決定!】転移した先が滅びかけ!?〜万能クラフトと解析眼で異世界再生スローライフ~  作者: 夢・風魔
3章

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60:除雪→大きな一歩。

「ンアァー」

『ンアァー』


 ゴォォっと二つの火球が飛んでいく。

 ひとつはユタのブレスで、もうひとつは魔導ゴーレムの胸から発射されたものだ。


 魔導ゴーレムを起動した後、俺は魔力を大量に吸い取られて気絶してしまった。

 目を覚ましたのは三日後。

 クラフトスキルを連続していると、レイアは度々心配そうに声を掛けてくる理由がわかったよ。

 もし他にも魔導ゴーレムを起こす機会があったとしても、安易に起動しないようにしないとな。

 気絶していた間、レイアとユタ、それにゴーレムがずっと看病してくれていたそうだから、心配かけて申し訳ない気持ちでいっぱいだった。


 が、それはそれとして。


「おーい、お前たち。火球を飛ばす方角を間違えるなよ。それ、一応攻撃、なんだからな」

「ワカタ」

『ワカタマシタ』


 魔導ゴーレムの言語が、ユタ語になっている……。

 三日間一緒にいたせいか、ユタの口調を学習してしまったらしい。どうせならレイアの口調を学習してくれればよかったのにさ。


「ブレスで除雪なんて、聞いたことがないわ」


 猫のレイアがやってきた。朝食を終え、毛繕いに余念がない。

 

「はは。アッパーおじさんからぽかぽか石をもらったもんだから、雪の中でも元気に動けるようになってテンション高いんだよね」

「私もぽかぽか石欲しい」

「同じく」

 

 欲しいと言ったら「お前たちは服を着れるだろ」と言われ、却下された。

 服って言ったって、何枚も重ね着できないし、毛皮は獣人族に譲ったからなぁ。


「さぁて。今日から俺も畑仕事を手伝わないとな」

「にゃ。昨日、目を覚ましたばっかりじゃない。もう一日ぐらい、ゆっくりしなきゃ」

「そうはいかないよ。万能クラフトのスキルを使えるのは、俺だけなんだ。ガラスハウスが積雪に耐えれているか、確認しないと。それも解析眼のある俺がやった方が、早いし正確だろ?」

「はぁ……。スキルもあんまり使ってほしくないのに」


 スキルを使えば魔力を消費する。今はまだ、魔力が完全に回復したわけじゃないらしい。

 使用回数を制限して、必要なクラフトだけするようにするよ。

 そう約束して、ようやくレイアは納得してくれた。


「おーい、ユタ。ゴー助。畑の方に行くぞぉ」

「オーッ」

『オー、デス』

「ちょ、ちょっと志導くん。もしかしてゴー助て……ゴーレムの名前なの?」

「うん。魔導ゴーレムって呼びにくいし、長いからさ。愛嬌があっていい名前だろ? な?」


 と、異論は認めない雰囲気で押してみた。

 レイアは「はいはい」と笑ってくれる。


 昨日は気絶から目覚めたばかりで、ぼぉとしていたんだ。そのタイミングでゴーレムが『命名、ください』というからさ。なんかぼぉっとしたまま、ゴー助なんてつけてしまったんだ。

 そしたらあいつ、名前をメモリしましたなんていうし。

 今更もう変更できないだろ。

 

 ブレスと魔法で降り積もった雪がどんどん溶けていく。

 しかもユタのブレスで溶けた所を、ゴー助が魔法をぶっぱなして蒸発させるから、足元はまぁ歩きやすい。

 ただアッパーおじさんやカーラのフレイム・ボディと違って、火球を飛ばす攻撃タイプのものだ。

 飛ばす方角を間違えると、何かを燃やしてしまうこともあった。

 それで教会の側にあった木を消し炭にしたしな。


「ユラがブレスの練習をさせてやってくれっていうから、まぁやらせてるけど」

「畑の側ではやらせない方がいいわね」

「だな」

「それにしても、仲がいいわねあの一頭と一体」


 ユタとしては、子分ができたという気分なんだろう。ゴー助はよくわからないけど。


『主。デェージョーブ、デスカ』

「アッ。シドー、デージョーブカ?」

「あぁ、大丈夫だ。そろそろ畑の近くだ。お前らの火球でガラスハウスが吹っ飛ぶといけないから、除雪はここまででいいぞ」


 畑のそばまでくると、アッパーおじさんかカーラの作った道が見えた。

 除雪した道をつなげれば、あとは畑までちゃんと繋がる。


「これを毎朝しなきゃならないのか」

「一昨日はあんまり降らなくて、昨日の朝は除雪してないのよ。おじさんたちの話だと、天気が良ければ三日ぐらいやらなくても平気なんだって」


 だけど昨日の夜は降っていた。そして今朝は積雪五十センチ超え。

 凄いなぁ。こんなに積もってたら、関東だと事故車で道路が溢れかえってるだろう。

 自動車の無い世界でよかった。






「じゃ、ゴーレムの動きを止めるには、頭のところのボタンを押せばいいのか」

『ハイ。再ビボタンヲ押セバ、再起動シマス。都市ノ暴走ノ影響ハ、ソレデ解消サレマス』

「はぁ……めちゃくちゃ難易度高いな」

「そうね。この子みたいに壊れて動けないわけじゃなく、動いてるゴーレムのボタンを押すのは難しいわね」


 夜になって、レイアが人の姿に戻ったところで、ゴー助から話を聞くことにした。

 なんとなく予想はしていたけど、やっぱりか。

 前回、古代魔法王朝の中心部へ向かう巨大な門のところで襲ってきたゴーレムたちは、動き回られて解析できずにいた。

 町で発見した胴と頭。動かなくなった状態だから、いくらでも解析できた。

 門のところにいる連中は、今でも元気いっぱいだろう。

 気付かれずに背後を取るのは無理。

 攻撃を避けつつ背後を取るのも難しいだろう。だって一体じゃないからな。あいつらは。


 ボタンがある蓋を開くのに、呪文を唱えながら触れる必要がある。

 気付かれないように背後をとれても、呪文を唱えた時点で見つかるってね。

 その呪文も、眠ったゴーレムと、起きているゴーレムで違うらしい。

『我が友よ、休息を与えん。プゥーオン』

 これが呪文だ。


 めちゃくちゃ早口で唱えないと、触れる前に逃げられてしまう。


「一難去ってまた一難」

「でも十歩ぐらいは前進できたわよ」

 

 ま、謎だった部分が解決したのは、大きな一歩だよな。


『魔導ゴーレムヲ止メル方法、モウヒトツアリマス』

「もうひとつ? どうやるんだ?」

『壁ノ内部ニ、ウォールガーディアン、オヨビ魔導ゴーレムへ指示ヲ出スタメノ魔導装置ガアリマス。ソコガ都市ノ魔導装置ト連動シテ暴走シテイルノデス』


 あの壁の中に魔導装置があるのか。


『じゃあ、都市の魔導装置と切り離せば、暴走、止まるかもしれないです?』


 それまで姿を見せていなかったニーナが現れる。俺たちの会話はずっと聞いていたんだろう。

 そうか。以前、アリューケの魔導装置も都市のそれと繋がってて不具合を起こしていたし、それで接続を切ったんだったよな。

 なら、門の内側にある魔導装置も接続を切れば……。


『止マリマス。シカシ』

「え、しかし?」

『全テノガーディアンヤゴーレムガ対象デハアリマセン。管理区画内ノガーディアントゴーレムノミガ対象デス』


 けど、その管理区画はひとつの魔導装置で数百メートル。


「門の付近の魔導装置を停止できれば、なんとかなりそうだな」

「そうね。別に全部のゴーレムを止める必要なんてないものね」

『なのです!』

 

 少しだけ希望が見えたぞ。あとは。


「それで、都市の魔導装置の暴走を止める方法はわかるか、ゴー助」

『考エ中……考エ中……テヤンデェ、ガッテン、ピコーン』

「ぷふっ」

「ユタぁ。お前、変なこと教えるなよぉ」

「クククククク」


 ピコーンと自ら言ったゴー助は、首を傾げ『不明デス』と答えた。

 全然ピコーンじゃないし!


『暴走ヲ停止スル方法ハ、直接都市ノ魔導装置ヲゴ確認クダサイ』

「やっぱそうなるか。まぁ何はともあれ、行くしかないってことだな」


 そのためにもまずは、門の警護をしているゴーレムを止めないとな。

しばらくは隔日更新で頑張ってまいります><


また、3月刊行のこちらですが、イラストレーターさんは布施龍太先生です!

モンハンのイラストとか描かれているすっごいイラストレーターさんです!!

ユタをイメージ通りに描いていただけました!!

ンァーッ!

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