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【書籍化決定!】転移した先が滅びかけ!?〜万能クラフトと解析眼で異世界再生スローライフ~  作者: 夢・風魔
2章

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50/66

50:スライム→お酒→お散歩。

「ス、スライムを生け捕りに?」

「うん」


 エリサはスライムヒーターを作るのだという。

 前世の日本だと、オイルヒーターってやつだ。オイルじゃなくって、スライムを循環させて部屋を温める装置らしい。

 スライムを循環させる……ビジュアル的になんかきっついな。


「この世界のスライムって、ヒーターになるほど熱いのか?」

「ううん。ひんやりしてるよぉ。でもね、お酒を飲ませると、ぽっかぽかになるのぉ」

「え……酒? いや、アリューケに酒なんてないけど」


 材料があれば万能クラウトでなんとかなるかもしれないけど。ブドウとかは見てないもんなぁ。


「お酒って言ってもねぇ、スライムにとってのお酒なのぉ。キノコとかぁ、木の実が材料でねぇ。あ、町の南にあった森にも生えてたから、大丈夫だよぉ」

「へぇ。キノコで作るお酒かぁ」


 どんな味なんだろう?


「毒キノコが材料だからぁ、人間だけじゃなくって他のモンスターが飲んでもぉ、すっごくお腹壊して大変なことになるからねぇ」


 ……ヤバいヤツじゃん。こわっ。


 そのヒーターのメイン材料となるスライムを捕まえに、俺とレイア、エリサの三人で、アリューケの東にある川へとやって来た。

 ここは魔導装置の範囲外なので、空気は汚染されている。

 が、時刻は夕方。既に月も出ているので、レイアは人の姿に戻っていた。


「三十分おきに浄化の魔法を使うわね」

「レイアちゃん、よろしくぅ」

「それで、スライムって川にいるのかい?」

「うん。欲しい子はね」


 子?


「スライムってね、いろんな種類の子がいるの」


 子?


「水属性の子は、たくさん水がある場所ならどこにでもいるからぁ」


 水属性の、子……。

 なんかまるで、近所の子供の話でもしているように言うんだな。


「で、捕まえるってどうやるの?」

「手で摑まえるの」

「……マジで?」

「大丈夫ぅ。動きゆっくりだし、攻撃手段っていったら跳ねてぶつかってくるだけだからぁ」


 本当に!?

 レイアに視線を向けると、彼女は苦笑いを浮かべながらも頷いた。

 そして川に到着。

 

「暗くてなーんにも見えないな」

「大丈夫よ、志導くん。エリちゃん」

「は~い」


 エリサがレイアの隣に並んで、手に持ったランタンを持ち上げた。


「光の精霊、出てきてほしいの」


 レイアがそんな風に言うと、ぽぉっと光がいくつも浮かび上がった。

 途端に辺りが一気に明るくなる。

 なるほど。レイアが貰った贈り物スキルは精霊を召喚するものだ。精霊を呼び出しだけで、魔法が使えるってわけではない。まぁ今はアルパディカの奥さんたちに魔法を習っているから、そのうち使えるようになるだろうけど。


「しばらくは精霊たちがこの辺りにいるから、明るいわよ」

「じゃ、その間に――その前に! 捕まえたスライムは、どうやって持って帰るんだい? 箱でもクラフトする?」

「あ、忘れてたぁ。うん、渡錬くん、お願ぁ~い」


 両手で抱えるぐらいのサイズの木箱をクラフトして、川のそばに置いておく。エリサの希望で同じものを十個頼まれた。

 帰るとき用に、荷車もクラフトしておこう。俺が引きやすいように。

 

 スライムは小さいものだと、俺の掌に乗るぐらい。大きいものだとバレーボールほどある。


「できればぁ、同じサイズの方がいいねぇ。小さい子が多いし、この子より小さいのにしよぉ」


 この子っていうのが、ソフトボールぐらいかな?

 レイアが召喚した光の精霊がいなくなるまで俺たちはスライム集めを続けた。

 十個用意した木箱も途中で足りなくなって二個追加。

 クラフトした荷車に積み込み、それを引くのは俺だ。

 

「うわぁ。渡錬くん、力持ちだねぇ。スライムって意外と重いのにぃ」

「え、そうだった?」

「志導くん、スキルで身体強化されてるから、筋力とか体力も結構上がってるのよ」

「そうなんだぁ。たくましくならなきゃだもんねぇ」

 

 道中のモンスターはレイアが一瞬で片づけてくれるし、まさかのエリサまで――。


「カッタァ~」

「エリサ、攻撃スキル取ってたんだ!?」

「うん。だって交換できるスキルの一覧にぃ、魔法があるんだもぉん。モンスターいるの、確定だよねぇ。そしたらやっぱり、で攻撃できるスキル取らなきゃぁ。基本だよぉ~」


 うっ。その基本がなくってごめんなさい。

 俺は女の子二人に守られながら、町へと戻った。


「じゃ、渡錬くんの出番だよぉ~」

「え、俺の?」

「うん~。床下にあったかいお湯を循環させる感じでねぇ」


 つまり、溶かしたスライムを循環させるための筒をクラフトしてほしいとのこと。

 さらに溶かしたスライムをぐつぐつ煮込むための釜土も。


「えっと、どうやって循環させるんだ?」

「うん。スライムに、筒の中をぐ~るぐ~る散歩してもらうんだよ」


 ……散歩してもらう?

 え?

 

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