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【書籍化決定!】転移した転移した先が滅びかけ!?〜万能クラフトと解析眼で異世界再生スローライフ~  作者: 夢・風魔
2章

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34/49

34:手縫い→相部屋→ガラス。

「うぅ、冷えて来たなぁ」


 一日中、町の瓦礫の撤去作業を続け、ゴーレムは……見つからなかった。

 日中は太陽が出ていたからそうでもなかったけど、日が暮れると途端に肌寒くなる。

 

「そ、そうね……それでなんだけど志導くん。これ使ってっ」


 レイアが差し出したのは、毛糸のベスト?

 これ、アルパディカ毛糸じゃないか。


「あ、余っている毛糸を使いたいって言ってたの、これを編むためだったのか」

「う、うん。志導くん、着替えを持ってないでしょ? だから……あとこれもっ。それとこっちもっ」

「え? え?」


 彼女の小さな巾着から出てきたのは、シャツとズボン!?


「せ、せめてパジャマぐらいはと思って」

「どうやって縫ったんだ!? だってミシンなんてなかっただろうに」

「ふふ。ミシンだけが服を縫う道具じゃないわよ。針と糸があれば、なんとかなるんだから。あ、あとハサミね」


 ハサミはアッパーおじさんたちの毛刈りをする時に使ったものがある。糸はアーサ産だし、針は彼女の自前のものだ。

 布も何日か前に「作りたいものがあって」というから、アーサ糸を万能クラフトで編んで渡してあった。

 そっか。クラフトで服も縫えばよかったんだな。


「ありがとう。いやぁ、着替えとかすっかり忘れて……もしかして臭ってた!? え、ごめんっ。臭かったんだろう?」

「ち、違うわ。そうじゃ……えっと、少し、だけ……で、でも仕方ないものっ。だって着替えがなかったんだし」

「ごめん。ほんっとごめん。タオルで体を拭くとき、肌着はちゃんと洗ってはいたんだ。お湯で」


 でも洗剤はなく、ただ手洗いしていただけだ。

 洗った物はインベントリに入れ、水切り乾燥すると一瞬で乾いていた。上着やズボンは数日おきだったけど。


 服……服かぁ。


「アーサ布だと肌着はいいとして、服を縫うにしては生地が薄いよなぁ」

「それはアーサ糸が細いからよ。もう少し糸を太くして布にすれば、生地も頑丈になてくるわ」

「なるほど。糸はまだまだ余ってるし、やってみるよ」

「それは明日。もう遅いから、休みましょう。明日の朝はきっと冷え込むと思うから。その、ベスト……」

「あぁ。パジャマの上から着させてもらうよ。ありがとう、レイア」


 お礼を言うと、彼女は恥ずかしそうにベッドへと潜り込んだ。

 そう。ベッドだ。

 遂にベッドを手に入れたんだ。


 マットレスの代わりに、ハンモックで使っていたロープを張ってある。その上に藁を包んだシーツを敷き、更にその上から毛皮を乗せてある。この毛皮はユタと、それからユラが狩ってきてくれたモンスターのものだ。

 で、毛布はアルパカディア産。


 俺も自分のベッドに入り、手を伸ばして間仕切りを開いて毛布に包まる。


 教会には部屋が二つあったが、一つは元々倉庫として使われていたらしく、いろんなものが置かれていた。それに天井も高かったため、めちゃくちゃ寒い。

 こっちの部屋は、教会を管理していた人の休憩室として使われていて、でも住んではいなかったようだ。

 だから教会にはキッチンがなく、それは礼拝堂の方に用意した。

 後々、隣の倉庫をリフォームしてキッチンにしたいな。


 あと……俺とレイア、同室ってのは申し訳ない。

 部屋を増築するか、隣の部屋が天井高いし、ロフトを作ってそこで寝るか、もしくは礼拝堂に俺の部屋を作るか……何か考えないとな。

 レイアは若い女の子なんだし、知った顔だと言ったって男と同室なんて恥ずかしいだろう。

 俺も少し恥ずかしい。だから間仕切りをクラフトしたんだ。


 朝は冷え込むだろうなぁ。この部屋に暖炉があってよかった。

 明日は暖炉用の薪を……あ。


「あああぁぁぁぁぁっ!」

「キャッ。何? え、どうしたの?」

「あっ。ご、ごめんっ。驚かせて」


 思わず叫んでしまった。けどそれだけ重大だってこと。


「明日……霜が降りるだろうか」

「霜? うぅん、そうね。時期的にそろそろかも」

「畑っ。大丈夫だと思う?」

「あ……そ、そうね。ここは少し標高があるし、私の集落より寒いだろうから……全滅なんてことはないだろうけど、寒さに弱い種類の野菜は厳しい、かも」


 しまったぁ。寒冷対策もしなきゃと思ってたのに。


「この世界じゃビニールなんてないだろうしなぁ」

「ビニールハウスのこと? うぅん、残念だけどビニールはないわねぇ」


 ビニールはないとすると……黒く染めた布を被せる?

 なんかそういうの、テレビとかでも見たけど。

 だがアーサ色が十分あるとしても、畑を覆うサイズの布となると結構な量になる。

 教会裏の菜園ならいいけど、新しく拡張している畑までは回らない。

 それに、アーサ布で保温効果があるのかどうか。


 ビニールの代わり……ビニールの……。

 

 その時、風で窓のガラスがカタカタ音を立てた。


 窓のガラス……ガラスだ!


「ガラスハウス!」

「え?」

「だからガラスハウスだ。ガラスならこの世界にも、この町にもある。瓦礫拾いしていても、砕けたガラス片がいっぱいあったろ? あれを拾い集めれば、かなりの量にならないかな」


 そして万能クラフトで再形成して、大きなガラス板にする。

 これなら、ガラスハウスもクラフト出来るんじゃないかな!


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