44話 同じ道を目指した友
私を差し置いて綾瀬さんとまゆみさんが話を始めた。
「ねぇ、今ちょっと大丈夫?」
「どうしたんだ?綾瀬」
「対霊弾あるか?」
「あるけど……最近この地域に悪霊がはびこってるんだろう」
「そうだけど……どうしたんだ?」
「綾瀬の連れ、霊に憑かれてるけど綾瀬公認で許してるの?」
「元は死刑だったけどコントロール出来たら恩赦っていう感じだけど……もうコントロール出来ているし」
「コントロールねぇ……」
私の方を見てため息をついた。
「コントロールは出来ているけど逆に言えばコントロールしか出来ていない」
「もっと力を引き出せるっていう事?」
「そうだ、つまりがんばれってことだ」
「まゆみはいつも適当だなぁ」
「いいじゃんか。のぞみは完ぺき人間すぎて嫌いなんだもの」
「高校の時は仲が良かったのにどうしたんだろうな」
「……今となってはのぞみとは腐れ縁だな」
まゆみさんは自慢げに言っていたが腐れ縁をそんな風に言ってもいいのだろうか。
「そういえば切り裂き悪霊の事知っているか?」
「知らないね……この土地に現れたの?」
「ああ、人をまるで家畜のように解体をする霊なんだ」
「人を家畜のように解体する霊ね……これまた厄介な悪霊を相手するんだな」
「そうなんだよねぇ……手伝ってくれる?」
「私はマジックショーでここに訪れただけ、手伝うとかそう言う危険なことはできないからね」
「そっかぁ……」
そうして私たちは席を立った。
「じゃ、私たちは先に寺に帰っておくよ、じゃあ会う日まで」
「ああ、それとこれは受け取っておけ」
「忘れてたね、ありがと」
投げ渡されたのは小さな箱だった。その中身はおそらくさっき言っていた対霊弾だろう。
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