3話 憑依
私の中に霊が入ってきたと同時に声が聞こえてきた。
「ふぅ、飛んでみ?」
「飛ぶってジャンプするの!?」
すると綾瀬さんがこう言ってきた。
「どうした急に独り言を言い始めて」
「いや聞こえないの?私以外の声が」
「いや聞こえないが……」
横で見ていた九丈家の巫女があきれた様子で言い放った。
「イカれたのか……?この状況で」
「……ジャンプぅ」
私はジャンプした、そして跳躍力がとてつもなく上がっていて悪霊が飛んでいる高度より上に飛びあがった。
「ってこれ戻れるの!?」
「大丈夫、地面に向かってパンチをして」
「ってこの声も綾瀬さんには聞こえてないんだろうな……」
私は地面に拳を突き立てた、そしてどんどんと地面に落下していくような感じになった、そして悪霊が拳と地面の延長線上にいた。
「いっけぇ!!!」
「なんで霊が盛り上がってるのよ」
そして悪霊の背中に私の拳がめり込み、そのまま地面に落ちた。
「大丈夫か!?」
「ってこりゃ……とんでもなくヤベー奴だな」
悪霊の下半身が粉砕されており、上半身だけが残っていた。
「これ地面が抉れてるな……どんな威力なんだよ」
地面が拳によって抉れていて、どんな威力かは知らないが一般人には耐えれないパワーなのは実感できた。
「綾瀬さん、とどめを」
「ああ、分かった」
すると私の中から何かが抜けるような気分になった。
「……綾瀬、奴の体見ろ」
「あ?今とどめを刺そうとしてるんだけどな……って大丈夫か!?体が半透明だぞ」
「ん?本当だ」
「ますます千尋に憑りついている霊が怖くなってくるな」
「本当だな……数秒したら元の体になると……幽霊なのか?」
「いいや、人間だよぉ」
「それはそれと……オラァ」
綾瀬さんは悪霊を祓い、結界術が解けていき、道路が元に戻っていった。
「……綾瀬、今日のところはここで勘弁だな」
「ああ、だがまた会ったら、再起不能にまでメッタメタにするからな」
そして九丈家の人は帰っていき、綾瀬さんはパトロールを続けた。
「しかし、最近幽霊が増えてきてるな」
「どうして増えてるんです?」
「メカトロンに惨殺された人たちの霊だね、たまに妖怪や怨念が紛れてるけど」
「そうなんですね……」
「ま、そういう事は帰ってからでも話そうか」
そうしてパトロールを続けたが、特に何もなかったので寺に帰ることにした。
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