30話 自覚
私はどうして寿命を吸い取られなかったのだろうかと思考を巡らせていった。
「ま、考えれば考えるほどお腹がすくし、いっか」
そういう一言で考えるのをやめた私はご飯を食べた。
「しかしね、千尋は普通の人間じゃないかもしれないね」
「どうして普通の人間じゃないって言うの?」
「幽霊の特徴、一つ目は寿命がない事、さっきの戦いのとき、寿命を吸い取られてなかっただろう。二つ目は血を流さないことだ。前怪我をしたときに血が流れてなかっただろう」
「そうだけど……それが何か問題?」
怪我をしてても血を流さなくて、寿命を吸い取られてなかった……だがどうしてそこまで疑うんだ?
「……千尋だっけ、あなたはとある教室の瞬間、覚えてる?」
「分からない」
「なら話を変えよう。あなたは隣町の学校にいたんだ、だがその場にいたのは千尋、たった一人だったんだ。そして行方不明の生徒は3人、そしてそこにあった死体は1体だけ、つまりどういうことかわかるか?」
「……行方不明の生徒じゃなかったら、どういうことだ?」
「千尋に憑りついている高木と千尋の魂が混ざりに混ざって新しい体が出来たのかなって私は思ってる」
「……わけがわからないんだが」
「つまり結論は自分が死んだことに気が付いていない霊だと」
「いやその話も意味が分からないんだけど」
すると横から勝治さんが首を突っ込んできた。
「まぁまぁ、その話は飯の後でもしたらどうだ?」
「そうだな……」
そしてご飯を食べた後、綾瀬さんに簡潔に事を言われた。
「今の体は千尋と高木の体がぐっちゃぐちゃになって出来た物、その体を大事にしてやって」
そして綾瀬さんは何かを確かめようと部屋に戻った。
「一体何だったんだ?」
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