129話 本気でやらないと意味がない
「ほら、本気で来ないのか?」
「いやでも……死んだらだめでしょ?」
「大丈夫だ、死なない」
「なら……本気で行くよ?」
私は鉈をカバンから出した。
「それ、新幹線に持ち込んでも大丈夫だったのか?」
「大丈夫だった、カバンの底に置いてたから」
「そうか……なら来い」
私は鉈を片手に持って桐谷に向かって走り出した。
「へぇ、スピードは良好、パワーも良好だ、だが足元にご注意しないとな」
「うげっ!?」
(体が痺れる!?罠か!?)
「私の能力は進化を続けているんだ、最初は人の行動を操れるだけだった、だが今は物事に今から起こることや命令を書き込めるんだ」
「何だそれチートかよ!?」
「いいや、これはレガリア、私についた能力なんだ」
すると私の腕が勝手に動き出し、私の首を刎ねた。だが次の瞬間には元の場所に戻っていた。
「ほら、死なないでしょ?」
「死んだ気がするけど……なにしたのよ!?」
「君の行動に死んでも生き返ると書き込んだのさ」
「へぇ、勝てっこないと思ったのは私だけか?」
「そうだろうな、攻撃をしなくても私は勝てるんだ」
「ならこの特訓、無駄じゃない?」
「いいや、無駄じゃないね」
桐谷は私に近づいた。
「さてと、私がこんな風に不意に近づいたら君はどうする?」
「もちろん鉈を振り下ろす」
「へぇ、どうして近づいたかわかるか?」
すると桐谷の後ろにいたレガリアの象が私をぶん殴った。
「うげぇ!?」
「こんな風に予想外の攻撃が来る。いいか、相手を見るじゃなくて観る、聞くじゃなくて聴くだ」
「観て聴くって事ですね」
「ああ、それでどうして本気で来いと言ったと思う?」
「逆に殺してしまうから?」
「いや、心の目で観るんだ」
私はその意味が分からなかった。
「分からなさそうだな」
「いや……本気で続けていたら分かるかもしれない」
私は鉈をぎゅっと握った。
「なら本気で桐谷を殺します!」
「いいだろう、私にも死なないと書いておかないとな」
そして私は何度も何度も桐谷に突撃していったがどれも返り討ちにあっていった。
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