第97話 処分後の寮の雰囲気。
佐々木さんと分かれ寮に入ると、皆の目線が自分に集まっているのを感じた。
(・・・この空気どうしようかな?・・・)と思っていると
「おい、加治、大丈夫だったか?処分はどうなったんだ?」とクラスメイトが聞いてきたので
「・・ああ、訓告処分だってさ、こ・・」
「うぁーマジか・・皆で嘆願書の署名したりしたんだけど、自称専門家の奴らがしゃしゃり出たりして、色々大変だったんだよ、すまないな、力不足で。」と謝ってきたので、
「いや、皆のおかげで助かったよ。この礼は必ずさせてくれ。」と言って、少し雑談をしてから部屋に戻る事になった。部屋の前に着くと司と陽斗が待ち構えていた。
「お疲れ、大変だったな。」と陽斗が労いの言葉を掛けてくれ
「入院も慣れしてきたんじゃね?」と司が揶揄ってきたので
「そうだな、今度は司も一緒に入ろうな。」と返しておいた。
「それは、遠慮しておくぜ♪。」と司の返事に皆で笑いつつ、
(・・・佐々木さん大丈夫かな・・・)と思い、携帯のメールを打っていた。
女子寮でも似たような感じで佐々木さんは感謝しつつも、心の中ではこれからの事を考えていて元気はあまりなかった。皆に感謝を伝え部屋に戻りこれからの事に思いを馳せていると部屋のドアをノックしてきた人がいた。
「・・・夜分に失礼いたします。川口ですけど・・・今、お話よろしいですか?・・」と言ってきたので
「・・・はい、どうぞ・・・」と佐々木さんは部屋に招き入れた。
「どうしました。葵先輩・・」と聞きつつ内心では分かっていた。
「総ちゃんから聞いたよ、学園を辞めようとしているって。だから・・」
「・・・だから、何です。葵先輩には関係ない事ですよね、私のせいで加治先輩は大怪我を負ってしまった。また迷惑を掛けてしまった・・・もうどうしたらいいのか・・・分からない・・いん・・です。」
と言葉が詰まりながらも、どうしたらいいのか分からず困惑したいた。仕方ない、まだ15歳の少女である。その言葉を聞きながら、葵はしっかりと佐々木さんに向かって答えた。
「迷いがあるならここに残りなさい。しっかりと責任を取りなさい。逃げる事は許しません!」と強く言われ佐々木さんは一瞬目が点になったがすぐに
「なぜ、葵先輩にそんな事言われないといけないんですか?」と強く言い返したが
「・・・私も似たような事があったから、迷っていた、自分の事なのに決められなくて、でもある人が私の迷いを打ち消してくれた。だから今ここにいるし、佐々木さんとも会えたから。だから私はあなたの迷いに対して答えを出す。それを受け入れるかはあなたの決断だから。」と言って立ち上がった。
「・・・・・ごめんね、夜分遅くに、じゃおやすみなさい。」と言って部屋を出ようとした。
「・・・・待ってください、じゃ、葵先輩はその時の決断に後悔はありますか?」との質問に
「全く無いよ。私は今の状況に満足してるよ。」と言って部屋を出ていった。
(・・・・・私の決断・・・・・・) 葵が出ていった後、考えつつ時間は過ぎていった。




