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第95話   見慣れて天井・・・


 見慣れた天井・・・腕に刺さっている点滴・・・・腕に巻かれた包帯・・・・  


 (・・・また、世話になるぜ、・・・この病室に・・・・)と下らない事を考えていると


 「ここは、私が、あなたは彼女の方をお願いします。」と懐かしい声を聞いた。病室の扉が開くと


 「おや、起きていましたか・・・お久しぶりですね。加治訓練生。」と再会も挨拶もそこそこに


 「・・では、早速ですが状況の確認をしたいのですがよろしいですか?」


 「・・・はい、分かりました。」と素直に事情聴取に応じていった。


 「・・・つまり、あくまでも先生からの課題として行ったと、言う事ですね?」


 「そうです、危険性が多少ある可能性も考慮しましたが、テーマに沿っての検証は必要と思い実施いたしました。」と答えると


 「・・・・間違いないですね・・・」とやけに神妙な顔つきで聞いてきたので


 「・・・はい、間違いありません。」と答えると


 「・・・実は、その様なテーマは有りませんでした。いえ、付け加えるなら今回の試験では魔法を行使する試験そのものが無かったんです。」


 「・・・え、・・・どういう意味ですか?」


 「今回は与えられたテーマを元にディスカッションを行う。そこまではそうなのですが、あくまでもディスカッションなので、検証の工程は存在しないんですよ。何ならテーマは魔法省本省の方で作っていますので、それは間違いないです。」と衝撃的な事を言われた。


 「・・・そんな、でも確かに、用紙には・・・」と反論するが


 「ですが、その紙は既に灰になってしまっている。・・そうですね、」


 「・・・はい。・・・」と小さく返事をするのが精一杯だった。


 「・・・まずは傷を癒してください、細かい所はその後で。」と内藤少尉は病室を出ていった。


その後、内藤少尉は佐々木さんを聴取した部下と学園の一室にて今回の件の検証を始めた。


 「・・・報告を。」


 「はい、佐々木訓練生も同じ内容で、また魔法の行使は最弱魔法の行使に留めたとの事です。」


 「・・・そうですか・・・・あなたはどう思います?」


 「・・・二人の評判を聞くところでは、非常に真面目な訓練生であり、問題も起こしそうにありませんし、何よりあの炎を作り出すのは訓練生レベルではあり得ません。魔法省のトップクラスでも、単独では難しでしょうね。・・・一応の虚偽報告の可能性は完全には捨てていませんが・・・」


 「・・・まぁ、一応頭の片隅には入れておきますが、この件どう報告しましょうか。」


 「訓練生のミス、とするには疑問だらけの件ですし・・・」とこの件の報告書の作成をしている二人は悩みながらも、報告書の作成は遅々として進まなかった。



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