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第81話   次に帰るのは夏休み


 冬休みも終わり学園に戻る時が来た。


 母親と過ごす最終日にコタツに入りながら、みかんを頬張っていた。そんな光景を見て母親は


 「全く、食べてばっかりでまた、太ったでしょ。」


 「母上殿のお食事が美味しいので仕方ありません。」と返すも


 「言い訳しないで少しは運動しなさい。」としっかり怒られた。


 「はい、かしこまりました。以後注意致します。」と軽い返事で返すと


 「今度は夏に帰って来るのよね、」と何回も聞かれた事を聞いてきた。


 「そうだよ、帰省には基本許可が無いと帰れないし、許可もお盆休みや正月休みしか取れないからね。」


 「そこは、少し寂しいわね、」


 「なになに、息子がいないと寂しいの?」


 「葵ちゃん達が居ないとね、寂しいわ。」


 「そうですか・・・」と少ししょげていると


 「まぁ、皆と仲良く元気でやりなさい。私からは以上よ。さぁ、もう寝ましょうか。」と言って早めに就寝した。


 翌朝起きるとキッチンからいい匂いがした。


 「おはよう、いい匂いだ。」


 「あ、総、おはよう、準備は出来てるの?」


 「大丈夫。万全だよ。問題ないよ。」


 「そう、もうすぐ出来るから、待ってなさい。」


 「は~い、分かりました。」と待っている間に仏壇に行って手を合わせた。


 「じいちゃん、ばあちゃん行ってきます。」

手を合わして朝食を食べて暫くすると、司が来た。


 「総一郎、迎えに来たぜ。」


 「いや、子供じゃないんだから、時間になれば行くよ。」


 「まぁまぁ、俺も手を合わせておこうと思てな。」


 「そうかよ、」


 「あら、司君ありがとうね、でもそろそろ時間よね。行きましょうか。」

バス停までは歩いて10分位であり、他の家族も全員見送りに来ていた。皆健康や仲良くしなさいと言って別れを惜しんでいた。そんな中、葵は一人で居たが母親が見つけると


 「葵ちゃん、健康には気を付けてね、元気にやりなさい。」


 「・・はい、朱鷺子さんありがとうございます。」


 「ちょっと頼りないけど、うちの総一郎の事頼ってね。」


 「・・・息子の目の前で頼りないとか言わないでほしいんだけど、」


 「実際、頼り甲斐なさそうだもん。ね、葵ちゃん」


 「・・・いえ、そんな事は・・・」


 「・・・何故、言いよどんだ?・・・」

そうしていると、バスが来た。各々乗り込んでバスは発車していった。この時間は未だに慣れない。


 皆の家族もバスが見えなくなるまで見送り、少し井戸端会議をして各々の家に帰って行った。









 葵が居ないとお屋敷に居るのは基本雪代だけになる、執務室で書類の整理をしていると


 「失礼します。」と言って朱鷺子が入って来た。


 「どうしました、朱鷺子さん、本日は特に仕事は・・」


 「・・なぜ、見送りに来ないのですか、・・・葵ちゃんが一人っきりになるんですよ。」


 「・・・それは・・・」


 「あなたと葵ちゃんの関係に口を出す気はサラサラありません、しかし、一人の女の子に寂しい顔をさせるのは間違っています。違いますか?」


 「・・・いえ。しかし、私は・・・」


 「言い訳は聞きません、夏はしっかり見送りに来て下さい。お願いします。」と言って朱鷺子は部屋を出て行った。


 (全く、正論だな・・・・)


 深くため息をしながら目の前の書類に向き合うしかなかった。


 


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