第67話 夕飯は鍋!
自室に戻り荷物を解いていると
「総一郎殿、今少々よろしいでしょうか?」と聞いてきた。
(はぁ~雪代さんもクギを刺しに来たのかな?)と思いつつ
「どうぞ。」と言って自室に招き入れた。
「お疲れの所、誠に申し訳ございません。・・・一つお聞きしたい事がありまして、」と真剣な顔つきで聞いてきた。今まで見た事のない表情に少し戸惑いつつ
「はい、なんでしょうか?」と返すと
「・・その、葵様の学園でのご様子等お聞きしたいのですが?」と予想外の質問が来た。
「え・・・と・・それはどのような・・」
「そのままの意味です。どの様な感じで過ごしているのか、御学友との関係や、不届き者がいなかったとか等ですな。」と聞いてきた。
「・・俺は、クラスが違うのでクラス内の事は良く分からないですが、普段自分達といる時は明るく楽しそうにしてます。・・・不届き者は・・・最近はいないですね。」
「そうですか、今後とも仲良くしていただきますと助かります。」
「・・・ただ、たまに少し寂しい顔をするのが気になるところですね。」
「・・・・よく見ていますね。」と言われたので
「ええ、大切な人ですからね。」と返すと雪代さんの眉間が少しピクついた感じがしたが
「総、お風呂早く入ってね~」と母親の声が聞こえてきたので
「総一郎殿、ありがとうございました。私はこれにて失礼します。」と言われたので
「いえ、大丈夫です。・では失礼します。」とお風呂に向かった。
ちなみに、夏と同じく葵の後のお風呂だったので、何故か凄く緊張しながらのお風呂になった。
お風呂も上がりキッチンに行くと、母親と葵が夕飯の用意をしていた。
「今日の夕飯はなに?」と聞いてみると
「今日は寒いからキムチ鍋と〆はうどんだよ。」と葵が答えた。
「そうか、それは楽しみだな、お皿など用意しておくよ、」とお皿や箸などを用意しながら、出来上がるのを待っていた。
「は~い、できたわよ。」と大きなお鍋を持ってきた母親はIHヒーターの上に鍋を置くと、
「あと、煮物が少しあるから総、持って来て。」と頼まれ台所に行くと葵が盛り付けをしていた。
「葵、取りに来たよ。おお、旨そうだな。」
「・・そうだね、じゃよろしく。熱いから気を付けてね」と言って渡してきた。
「大丈夫だ、こんなこともあろうかとキッチンミトンを装備している。」と可愛らしい花柄のミトンを両手に装備しながら、ドヤ顔をしてみた。
「総ちゃん、そのドヤ顔、皆に見せないでね。ちょっと恥ずかしかも。」と葵は少し笑いをこらえながら
煮物を渡してきた。
「受け取りました。じゃ、持っていきますか、あ~腹減った。」と煮物と白米の用意が終わり夕食になった。
「いや~相変わらず朱鷺子さんの、料理は美味しいですな、特にこの煮物がいい。」と雪代さん絶賛の中
自分はほんの少し違和感を感じた。
(確かに、美味しいしいつもと同じ感じなんだけど・・なんか違うような感じ・・まぁ、あとで聞いて見るか。)と疑問も抱えつつ夕食も終わり、片付けも終わり寝ようとした頃、母から
「総、マッサージお願い。」と言われする事になった。
お屋敷の掃除や雑務等を一手に引き受ける家の母親の偉大さに感謝しつつ、丁寧に行っていると
「やっぱり、総のマッサージが一番いいね。気持ちいいし。」と言われ
「いつも、お世話になっておりますから、この位お安い御用ですよ。」と返し、疑問をぶつけてみた。
「そういえば、煮物の味付け変えた?」と聞くと
「・・・なんか変だった?」
「いや、いつも通りな感じなんだけど少し違うような感じで、・・」
「・・・そう、・・違うのは・・愛情・・かな・・」とよくわからない回答が来た。
「・・・ハァ?何それ?」
「美味しかったんでしょ。ならそれで、いいじゃない。」
「まぁ、確かに非常に美味しかった。」と言った所で、物音が聞こえたような気がした。
「なにかな?」と思い見に行こうとすると
「・・・総、葵ちゃんとはどこまでいったの?」と聞いてきたので
「・・・今のところ何もないよ。」
「そう・・・じゃ今後は何かあるの?」と食いついてきたので
「・・・かもね・・・」と少し照れながら
「・・・・はい、終わり・・・おやすみ」と顔を真っ赤にしながら自室に駆け込んだ。
(なにいってんだ・・・俺は・・・ヤバイ・・・)と恥ずかしさからよく寝れなかった。




