第52話 Sクラス再び襲来
次の日登校時から皆の視線が自分達、特に葵に集中していた。原因は昨日の一件
騒いでいたグループの三人共、貴族院の議員の孫に当たる人物だった。
前世の明治日本同様、国会は衆議院、貴族院に別れておりその中でも貴族院の一部の議員は女王陛下からの任命制でその任期は終身制でありその影響力は行政、立法、司法との範囲は多岐に及ぶ。今回は終身議員では無く、選挙で選ばれる方の議員であるとはいえ、学園としても常に非常に扱いに困ったメンバーであった。
そんなメンバーに半ばケンカを吹っ掛けった感じの自分達に周りの目線は非常に冷ややかであった。
「なんか嫌な感じね、コソコソして、流石に感じが悪いわ。」
「そうね、まぁ気にしないでおきましょう。ね、葵、元気出して。」
「大丈夫、私は気にしてないし、無視、無視。」と精一杯の笑顔で明るく振舞っているがやはり少し元気のないように感じた。
その後クラス別に分かれ、Aクラスに向かっている途中にある人気のない廊下に、昨日のメンバー達が現れた。
「よう、昨日は散々言ってくれたな、この田舎娘!」
「あら、Sクラスの人は暇なのかしら、こんな人気のない廊下で待ってるなんて」と澪が返すが
「俺の力を持ってすればお前たちの田舎なんてすぐに寂れさしてしまうぜ!!ああ、もう廃村待ったなしだったか。」と分かりやすく挑発してきた。
葵自身は自分に対して言われた事なら気にしないだろうが、自分が育ち、お世話になっている人達がいる故郷の事を言われ頭にきた葵は
「そんな事しか言えないのかしら、自分の実力以上の事は言わない方がいいわよ。」と返すが
「俺の爺さん俺には超甘いから大丈夫、お前らの村なんてすぐにでも消滅させる事なんて簡単だぜ。」とニヤニヤしながら語っていた。勿論理由もなくそんな事できるわけが無いが、それほどの権力を持っている相手が目の前にいて、少し澪は焦っていたが葵は力強く
「そんな事させません。私はそんな脅しには屈しまっせん。」と言い放った。
そんな真っすぐに言い返され少しの動揺を見せた。
「お前みたいな田舎モンに何ができる!」
「あなた自身に何の力も無いのにそんな事いえるんですか?何故、人の生命、財産を奪う事なんて出来るんですか?」さっきより力強く、まっすぐ、揺るぎのない目線にSクラスのメンツは言葉を失っていた。
「では、失礼します。二度と関わらないと思いますけど。」とその場を離れた。
「凄いね、葵、私ビックリしちゃった。」と言った所で葵は床にへたり込んだ。
「え、どうしたの?」
「・・凄く緊張した、ホントに怖かった。」と目に少し涙を溜めながら言ってきた。そんな葵を見ながら澪は少し笑いながら
「ホントに強くなって、お姉ちゃん嬉しいわ、」
「ねぇ、このこと皆には・・」
「大丈夫、しっかり皆に葵のカッコイイ所説明してあげるし♪」
「・・・いじわる・・・」と少し拗ねながら、教室に向かって行った。




