第34話 まるで、、ねぇ、
畑から帰ってくると、母親から荷物を部屋に入れて待っていてと言われ待っていると、部屋の扉がノックされ、
「お風呂あがったよ、ありがとう、」と、が扉越しに伝えてきた。
「ああ、ありがとう。」と、素っ気なく答えた。お風呂に入ると
(葵の後のお風呂・・・駄目だ、だめだ、ダメだ・・・・煩悩・・退散・・・)好きな人の後のお風呂となっていつもより長風呂になってしまった。
お風呂から上がりリビングに入ると、キッチンから葵と母親の声が聞こえてきた。
「葵ちゃんはお客様だから、ゆっくりしてていいのに。」
「いえ、お世話になりますのでお手伝い致します。」
「あら、じゃご飯とお味噌汁の用意をお願いしようかしら、お茶碗の場所は、総に聞いて頂戴ね。」
「はい、総ちゃんどこに・・」
「いいよ、俺が用意するから葵は休んでいていいよ。」
「いや、お手伝いするの、私がしたいから。」
「・・了解、茶碗は食器棚の二段目、しゃもじはキッチンの一番右の引き出しの中にあるし、テーブルは俺が拭いておくから、あと母さん醤油とワサビは冷蔵庫の中にあ・・なに?」
「いいえ、あんた達相変わらず仲がいいわよね~。」と母親が言ったが
「そりゃそうだ、昔からの仲だからな、・・どうした葵?」
「いや、なんでもない・・早く用意しないとね。」なぜか葵は、ちょっとむすっとした顔つきになっていた。
夕食時も何故か少し不機嫌だったが、母親の作った手料理に舌鼓しながら笑顔になっていた。
その笑顔に俺も笑顔になっていたが、その光景に母親の温かい目線にはあえて反応しない様にした。




