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第32話    お風呂の順番

 

 自宅前に着くと雪代さんが


 「では、加治さんくれぐれもよろしくお願いいたします。葵様も何かあればご連絡下さい。」

 

 「はい、しっかり責任をもってお世話いたしますので、館の修繕をお願いいたします。」


 「雪代さんも無理をなさらない様にお願いいたします。」


 「畏まりました。では、総一郎様もくれぐれもお願いいたしますね。」と最後の口調は少し強めに感じたがまずは、


 「ちょっと、母よ・・」


 「では、葵様、先にお風呂でも入って下さい。今日も暑かったですから、用意は既に終わってますので、どうぞお先に。」


 「え、いや・先に総・・・・」


 「いいから、どうぞお先に!、あ、総、荷物部屋に置いたら納屋からジュースのケース持ってきて、あと」


 「いや、話少しぐらい聞こうか、母よ!」


 「なに?ああ今日の夕飯は刺身と煮物だよ。」


 「ちがーう!年頃の男女が同じ屋根のしたってまずいでしょ!!」


 「仕方ないでしょ、うち部屋は余ってるし、何より葵様のお世話に慣れてる私が一番都合がいいのよ、何か異論ある?まさかあんた葵様に手を・・・」


 「いえ、何もありません、決して、誓います。」


 「よかった、さすがに自分の息子を自分の手で拷問したくはなかったからね。」


 「・・え、まじ・・で・・」


 「冗談よ、七割位、であと、葵様なにかありましたら遠慮なく仰って下さい。あ、お風呂は使い方はお屋敷と一緒ですので。」


 「え・・と・・私は後・・・」


 「良いですから、総はまだ汗を搔きますのでお先にどうぞ、ああ総、ついでに畑に行って、トマトときゅうりを採ってきて。」


 「へい、わかりました・・じゃ葵お先にどうぞ・・・」


 「うん・・・じゃお借りします、あと朱鷺子さん、できたら様付けはやめてください。いつも通りに”ちゃん”でお願いします。」


 「わかったわ、葵ちゃん、さ、早くご飯にするから急いでね。」


 「はい。あ、本日お世話になります。朱鷺子さん。総ちゃんもね。」


 「ああ、じゃ畑行ってくる。」と畑に向かいつつ、


(え、葵の後に風呂入るの?・・はぁ~今日心臓持つかな。)もどかしさを感じながら雑役をこなしていった。


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