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第198話   久々の電話ですが直ぐに切れました。


 朝起きると、気持ちいい程晴れていた・・・しかし内心では気持ちが複雑だった・・・


 着替えてロビーに行くと、いつもの面々がいた。澪姉に紬、陽斗に司・・・・でも葵は居なかった・・・

やがて、式場の人からの案内で席に着いた・・・そして、ウエディングドレス姿の葵とその横にはタキシードでビッシっと決めた源さんがいた。バージンロードを厳かに歩き神父の前で誓いの言葉を述べ、やがて誓いのキスに・・・・・そこで目が覚めた・・・・・寝汗でぐっしょりになっていた・・・・


 「・・・嫌な夢だ・・・本当に・・・」と言い、時計を見ると、まだ朝の5時前だった・・・と、言ってもとても寝れる気分でもない・・・


 「・・・散歩でもするか・・・」と外に出た・・・・外はもうすぐ日の出の時間なので、薄っすらと明るく気温も程よい感じで、気持ちいい・・・・が、全く内心は全く穏やかでは無かった・・・


 (・・・なんであんな夢・・・いや、このままいけば現実になってしまう、可能性も・・・・)と、そのまま歩いていると、声を掛けられた。


 「加治訓練生、こんな朝早くからどうした?」


 「荒井指導員、いえ少し早く起きてしまい、少し散歩をしておりました。荒井指導員は?」


 「私は、少し夢見が悪くてな。少し気分転換だ。」


 「そうなんですか。実は自分もでして。」


 「おお、そうか・・・・しかしそれにしても、顔色が悪い様だが大丈夫か?」と言われたが、それでも少し強がり


 「・・・少し、疲れが溜まっているのかもしれません。もう少し歩いて気分転換しようと思います。」

と言ったところで


 「なら、少し付き合え。加治訓練生」と言われ、断る事も出来ずに、そのまま荒井指導員の後に着いていくと少し離れた川の畔に着くと


 「源訓練生が出来て、自分に出来なくて焦っているな?」と図星を刺され


 「・・・・はい・・・・その通りです・・・・」と答えると


 「訓練初日にも言ったが、この訓練内容の完遂者は毎年、一人、多くて二人、ゼロの時も無くはない。なのでそんなに気負いする必要は無いぞ。」と訓練初日の言葉を繰り返しのべたが、でもそれが今の自分には刺さった・・・


 「二人の時もありました。なので自分も二人目になりたい。そうしないと・・・・」


 (そうしないと、葵の横にいても恥ずかしく無い自分になりたい・・・・)と思いつつ言葉に出来ずにいると荒井指導員は少し考えつつ静かに言った。


 「感覚は掴めているな?」


 「・・・はい、ですがあれ以降、再現出来ないんです・・・」と言うと


 「・・・私から多くは言えないが、一つだけアドバイスだ。・・・・自分自身で壁を作るな。そして基本に立ち戻れ・・・それだけだ・・・」と言って宿舎の方に戻っていった・・・・


 (・・・・どういう意味だ・・・?)と少し考えてから宿舎に戻る事にした・・・・・



 先に宿舎に戻った荒井指導員は


 (・・・本当に二人目の取得者が出るかもな・・・後は自分自身を信じられるかだ・・・)と思いつつ今日のカリキュラムの準備を始める事にした。


 朝食前に宿舎に戻り、訓練を開始すると、そこに源さんの姿は無かった。


 「小嵐指導員。源さんは?」と聞くと


 「ああ、別メニューになるのでな。さぁ、今日で最終日だ。皆訓練を開始しようか。」と言って午前の訓練も開始されたが、今までと同じで全く上手くいかなかった。昼食の時も源さんの姿は無く、昼食も終わり休んでいると、小嵐指導員の元に小泉さんと石渡さんが行き、訓練の辞退を願い入れた。


 小嵐指導員はその願いを了承し、午後の訓練は自分一人だけになってしまうと思い


 (・・・もういいかな、自分も・・・)と思い、自分も辞退しようと席を立とうとすると、携帯の着信音が鳴った。休憩中の仕様は許可されているが、ほとんど使う事は無かったので画面を見てみると、そこには葵の文字が出ていた。電話に出て


 「・・・葵。どうかした?・・・」と聞くと


 「ああ、総ちゃん久しぶり・・・かな・・・そのね・・・あのね・・・」と歯切れ悪くしていると、電話口後ろの方から、誰かの声が聞こえてきた・・・良くは聞こえなかったが、頑張れとか、言っちゃえ、とか何か葵を急かしている様に思っていると


 「・・・総ちゃん。そのね・・・訓練頑張ってね・・・」とそこで、電話は切れた・・・・


 (・・・何だったんだろうか・・・澪姉や紬は別の場所にいるし・・・)と疑問に思いつつ辞退しようとした思いはすっかり無くなっていた。

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