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第190話  元気になりました。


 澪姉の策略により葵と二人きりになるのは何度も有るし、いい感じなった事も有る・・・それでも最後の一歩は踏み出せなかった・・・今回もそうなるだろう・・・それでも、今は葵と一緒に居たい・・・そう思いつつ、ベンチに葵と座った・・・座ってから直ぐに


 「・・・葵、澪姉近くに居る?」と聞くと葵は辺りを一通り見渡すと


 「・・・いないね・・・総ちゃん気にしすぎじゃない?」と葵は言いつつ、澪達に散々、総一郎との関係で色々なお節介を受けてきたので少し警戒していたが、目の前の総一郎の具合はあまり良さそうに見えなかったのでそちらの方に気が向いてしまった・・・当然、澪は総一郎や葵から見えない位置に居た。まるでスナイパーみたいに・・・そこには当然、陽斗と紬も居た・・・・


 「あれ、あんた達も、もう少し向こうでラブラブしてればいいのに。」


 「澪姉・・・私は新たなカップル誕生の瞬間を見逃せないの。」と力強く主張し、澪もそれに同意した。そんな女性陣二人に対し陽斗は少し引きつつ、静かに


 「・・・総一郎、頑張れよ。」と言った。と同時に


 (司はどこに行った?・・・こんなに面白・・・いや、世紀の瞬間に・・・)と半分以上 心の声を出しつつ、時間がいつも通り過ぎていった・・・


 そんな事を知らない、総一郎と葵は日陰のベンチでゆっくり休んでいたが、総一郎の方はすっかり具合が悪くなっていった。


 (・・・葵が・・・他の・・・う、・・・・)と考えれば、考えるほど具合が悪化していた・・・そんな総一郎を見ていた葵は、


 「・・・総ちゃん、少し横になったら?少しは楽になるよ。」


 「・・・ああ、そうするよ・・・」と横になろうとしたが、ベンチの幅が少し足りなかった・・・流石に葵にどいてもらうのも気が引けたが、葵がまさかの行動をしてきた。


 「・・・ほら、こっちにきて。」と自分の頭に手を当てたかと思うと、自分の頭部は、葵の太ももの上に鎮座した・・・・俗に言う、ひざ枕状態である・・・


 「あの、葵さん流石に・・その・・」と突然の状況に混乱していると葵が耳元で


 「あんまり騒がないで・・・・私も少し・・・恥ずかしいのに・・・」と顔を真っ赤にして葵は小さく言った・・・


 「・・・はい・・・」と自分も小さく頷いた・・・このベンチは設置場所が悪いのか、人々の流れの導線から全く切り離された場所にあり、自分と葵以外が存在していないかの如く、人影は無かった・・・・

そのまま暫くの間沈黙の時間が過ぎていった・・・この静かな時間が良かったのか少しづつ具合も方も良くなってきた。


 (・・・安らぐな・・・どうにかして、葵の隣に立っても誇れる自分にならないと・・・だから・・・もっと努力しないとな・・)と思い・・・


 「葵・・・・ありがとう。元気でたよ。」と言って立ち上がった。


 「うん、元気そうになってよかったよ。」といつも通りの笑顔に安心して


 「・・・葵、俺、頑張るよ。」と決意表明をしたが当然何のことかわからない葵は


 「うん?頑張ってね。」と少し疑問に思いつつも、返事を返してくれた・・・・


 そうこうしている間に、自分が乗る電車の発車時刻が迫ってきたので、急いで集合場所に行く事に、


 「じゃ、行ってくるよ。葵。」


 「うん、いってらっしゃい。」と葵の笑顔で送り出された自分は心なしか足取りはいつも以上に軽い様に感じた。


 総一郎を見送った葵はその場に座り込んだ・・・


 (・・・恥ずかしかった・・・なんでひざ枕なんて・・・でも、総ちゃんの具合も良くなったし・・・でも、でも・・・・見られたないし・・・いいかな・・・)と葵も電車の時刻が迫ってきていたので、集合場所に向かう事にした・・・・


 その頃、遠くから見ていた三人は、総一郎と葵の関係は今回も進展なしと理解しつつも、元気になった総一郎に安堵しつつ、それぞれの集合場所へと別れていった・・・・


 


   


 

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