第172話 課題は無事に終わりました。
皆で協力しながら課題を進めていって、時刻は既にお昼を少し過ぎた頃になった。するとタイミング良く母親が
「はい、皆さんお疲れ様。ご飯出来ましたよ。」と言ってきたの、葵が
「手伝います。朱鷺子さん。」と食事を運ぶのを手伝いに行ったので、自分も葵と一緒に、配膳のお手伝いをしていると、皆の温かい視線を感じつつ、準備が終わりそうだったので、母親に
「雪代さんそろそろ、呼んでこようか?」
「そうね、お願いするわ。」と言われ、いつも通り執務室前に着きノックをし
「雪代さん。昼食の準備が出来ました。」と声を掛けると
「ああ、ありがとう。今向かうよ。」と言って部屋を出てきたので、一緒に食堂に行くと既に準備は終わっており、各々が雪代さんに今日の勉強会の開催を許していた事に対するお礼を言うと
「構いませんよ。皆さんが一生懸命に勉学に取り組んでいるのは分かってますので、その為の場所の提供位お安い御用ですよ。」と雪代さんは終始穏やかに会話してから、食事にした。
「相変わらず朱鷺子さんのお料理は美味しいですね。」と
「本当に。これが楽しみの一つよね。」と澪姉と紬が言うと、母親は嬉しそうに
「ありがとうね。おばちゃん張り切って作ったから、いっぱい食べてね。」と言うと
「お替り。」と司が早々とお替りを所望したが
「・・・司君。しっかり噛んで食べましょうね。お母さんから良くいわれてるでしょ。」と、ダメ出しに司はしょぼんとしながらも、右手のお茶碗はお替りを求めていた・・・・その光景に朱鷺子は笑いながら、気持ち少なくご飯を盛りつけた・・・食事も終わり片付けも終わったので、一旦食休み兼進み具合の確認をする事にした。
「さてさて、皆はあとどんな感じかなのかな?」と陽斗が皆に聞くと
「私達はもう目途ついたかな。」と澪姉が女性陣の状況を説明すると
「え、マジで・・・」と自分が愕然としていた・・・
「自分ももうすぐかな。」と陽斗がいい、まさかの司も
「もう終わりそうかな。」と言われ
「あれ、自分だけなの目途が立ってないの?」とまさかの事態に困惑していると、葵が自分の課題を一通り見て
「大丈夫だよ、総ちゃん。魔法理論の難しい所は殆ど終わってるから、もうすぐだよ。」との声援に力を貰い、もうひと踏ん張りする事にした。
午後も皆で協力しながら課題を進めていき、三時のおやつを軽く済ませて、夕方の六時過ぎた頃に、
「・・・終わった・・・」と燃え尽きた自分がそこにはいた・・・・
「お疲れ様、総ちゃん。」と葵がぬるめのお茶を出してくれたので、それを一気に飲み干すと
「あ~~生き返る・・」としみじみしていると、母親が
「ハイハイ、あんた達ご苦労様でした。総。運ぶの手伝って」と言われたので、キッチンの方に取りに行くと
「はい、もうちょっとだからね。」と実家あるあるに遭遇した。
「なんで、出来てないのに呼ぶのかね。この現象には何か名前を付けるべきだよね。」と前世からの疑問を思いつつも、食事の配膳などは自分が担当し、雪代さんの迎えには葵が向かった。
執務室前に着きノックをしてから
「雪代さん、お食事の用意が出来ました。」と言うと
「ああ、葵様ですか。今向かいます。」と言って執務室から出ると、
「葵様、どうですかな。皆さんの課題の進捗状況は?」
「はい、今日で皆ほぼ終わりましたので、明日はゆったり学園に戻る用意でも、しようかと思います。」
「そうですか、それは良かったですね。」と安堵しながら食堂に戻り、食事を取り、食後ゆったりしていると、紬と澪姉が、雪代さんに
「雪代さん、明日女子のお泊り会をしたいんですけどいいですか?」と聞いてきたので、雪代は一旦葵の方を見て、葵もお願いしますと、言ってきたので
「・・・まぁ、明日なら構いませんよ。朱鷺子さんのお宅の給湯器も明日の午前中には直るみたいですし。」と紬と澪の、お願いは通る事になった。
ちなみに男子会は司の家の用事で開催は見送りになった。