第16話 自分の想い
そんなお茶会の翌日に自分は例の〈ボンクラ七光り三人組〉に放課後に校舎裏に呼び出された。
前世では物語だけのシチュエーションだったので少しワクワクしながら、校舎裏にむかった。
それを葵達に見られていたとも知らずに・・・
「それでご用件は???」
わざとイラつかせるようにワザとらしく茶化してみた。
「お前達は葵さん達とどんな関係か知りたくてな!」と言ったがおかしな話だ。
自分達が小さい頃からの幼馴染みたいな関係は皆の周知の事実かと思っていたが、仕方ない。
「自分達は、小さい頃から・・」
「違う!!!女性として見てるのかと聞いている。」
あ、目がマジだ・・・どうするか・・
確かに葵に対して【好き】と思っている、しかし未だに自分自身に自信が持てない。
なぜか。自分に覚悟が持てないのだ。一人の女性を愛するとの覚悟が・・・しかし・・何故かこの時は
「君たちには関係ないがあえて言ってやるが俺にとって葵やみんなはとても大事な人だ!!!・・これでいいか?」
「君みたいな人物が葵さん達にふさわしいとは思わない、成績も身分も大したことがないくせに!」
と、言い返してきた、更に自分は
「だから何だ!葵に見てもらえるように自己研鑽していくしかない!!」
少しの沈黙の後、三人組はゲラゲラ笑い始めた。
「落ちこぼれのお前に何ができる!!」と確かに成績や実技の成績は正直、葵達の足元にも及ばない
悔しいがこれが現実だった。
「じゃあ、用がないなら帰るぞ。」そう言って帰ろうとしたが帰してはくれなかった。
「よし、うちらが実技の講義をしてやろう、食らいやがれ。」
そう言って火球の攻撃をしてきた、全く油断していた自分は直撃してしまった。威力自体は大したことがないが、打ちどころが悪ければ死んでしまうところだった。