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第153話  特別休暇


 葵が司にデコピンの復讐をしている頃第三学園の火の属性の大将を務めていた源は、優勝祝いの参加もそこそこに自室に戻り、とある人物に携帯で連絡をした・・・


 「プルルルル、プルルルル、私だ・・・・」


 「あ、親父・・・俺だけど・・・・」


 「ああ、愚か者か、あそこまで御膳立てしてやったのに勝てなかった・・・私の顔に泥を塗ったのか!!!!」と大変お怒りであった。当然、源も事情を分かっているので何も言い返せなかった。


 「全く、魔法省の推薦も、今回は見送りだ。残りの学園生活でかなり優秀な成績を取らなければ、厳しいぞ。」と言われ


 「・・・はい、分かりました・・・失礼します。」と言うと、相手は電話を乱暴に切った。


 「プーー、プーー、プーー。」と、通話が切れると、その携帯を持つ源の手は震えていた。


 (クソが・・・あんな奴のせいで・・・クソが・・・)と憎悪と憎しみが増しつつ、何も出来ない状況に苛立っていた。しばらくしてから、部屋にいる人物に声をかけた・・・


 「・・・おい、アイツの事を更に調べろ!!」と言うと部屋にいる人物は


 「かしこまりました。」と言って部屋を出て行った。その人物が出て行ってからも


 (絶対、許さない・・・)と源の怒りは全く収まる事をしなかった。



 交流戦も無事?に終わり次の日の朝食の時間になった。いつものメンバーでテーブルを囲むと


 「おはよう。葵。」


 「おはよう。総ちゃん。」とここ最近言えなかったいつもの光景が戻ってきた。その光景を見ていたメンバーからはニヤニヤした顔が、ウザかったが敢えて無視した。


 「はい、総ちゃん、お茶。」


 「ありがとう葵、あとこれドレッシング。」


 「ありがとう総ちゃん。」とその光景を見ていた皆が思っていた事を澪が一言


 「なに、あんた達、夫婦かよ!てくらい、息ピッタリだよね。」と茶化してきたが葵は


 「そうだね、そうなったら嬉しいかな。」と爆弾発言に自分は飲んでいたお茶を盛大に吹いてしまった。


 「ゲホゲホ、え、葵、ゲホゲホ」とむせながら驚いていると、周りの方もざわついていた。


 「え、マジ。・・・・・許さんぞ加治!!」


 「呪ってやる!!!」


 「・・・加治め・・・リヤ充かよ・・・」


 と何故か自分に怒りの矛先を向けてくる男性陣。女性陣は


 「え、川口さんそれってどうゆう事?」


 「気になる、気になる。」と興奮気味に喰いついてきたタイミングで葵が


 「冗談だよ、皆♪」と悪巧みをした、小悪魔な顔をしていた。


 「・・・なんだ冗談か・・・」と男性陣は一様に安堵し、女性陣も冷静さを取り戻していった。


 ただ一人、自分の前の席に座っていた司は自分が吐いたお茶を盛大に被ってしまった。


 「・・・葵、この冗談のはあまり笑えないけど・・・」と司が精一杯の抗議をすると


 「司君は女性に手を上げる酷い人だもんね。」との葵の発言に女性生徒達からの冷たい目線が一斉に司に突き刺さった。その状況に司が


 「ちょっと待って。あれは・・・その・・・」と言い訳をしようとしたが、女性生徒達から


 「小野寺君サイテー」との発言に司の心のライフは一瞬で尽きた・・・・その光景を見て葵は笑いながら


 「でも、司君の言葉に救われたから・・・ありがとね。」とフォローも忘れずに行い、司の評価は一応プラマイゼロ位の形で落ち着いた。


 朝食も終わり、自分と葵、司は教官から呼び出しを受けた。教官の控室に入る為に


 「川口訓練生、小野寺訓練生、加治訓練生、入ります。」と言うと


 「入れ。」と入室の許可が出たので入室すると、まとめ役の教官から


 「そこに座れ。」と着席を促され、三人共着席したタイミングで


 「川口、小野寺訓練生はそれぞれ論文発表に、加治訓練生は交流戦の勝利、よくやってくれた。この功績に鑑み、明日 特別休暇を付与する。因みに案内役として第三学園の方から訓練生が派遣されるとのことだ。」と言うと葵が自分達を代表して


 「ありがとうございます。教官達のご指導の賜物です。」と定形文の礼を言いい、控室を後にした。


 「やったな、総一郎、葵。明日はどこにいこうか?」と言うと自分は


 「あれ、司はどこにいくか決めてるのか?」と司はイキイキとした目で


 「ああ、魔法省の魔法研究所に行ってくる。論文発表者は機密文書の閲覧許可が特例で認められるからね。葵も行くんでしょ。」と葵に言うと


 「うん・・そうだね・・・」と司の質問に答えていた。


 (・・・俺は・・・どうするかな・・・)と明日の予定をどうするかを考えつつ、この前に紬や澪が言った事が頭から離れなかった・・・


 


 


 


 


 


 



 

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