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第144話  到着後の騒動・・・


 長い長い長い、新潟と群馬を隔てる上越トンネルを超えると・・・そこは晴れていた・・・


 同じ学生や、教官達に感謝されながらも、自分の心の中は、病室での出来事しか頭になかった。


 (・・・病室でのあれは・・・いや、いや・・・)と考えていると、車掌からのアナウンスがあり


 「次は、水上、水上です。補機の切り離しの為、及び運転調整の為、30分程度停車いたします。お急ぎの所、ご迷惑をお掛けし申し訳ございません。」とアナウンスがあり、流石に長時間固い座席に、座り続けていたので、ここは一旦車外にでてストレッチをする事にした。


 他の乗客も同じ事を考えていたのか多くの乗客が一旦ホーム上に出て各々過ごしていた。


 (・・・さて、葵はどこにいるかな・・・)とホーム上を一通り見渡したが葵の姿を見つける事は出来なかった。


 (・・・もどかしいな・・・話せないと・・・・)と、どうしようか考えているといつの間にか時間は過ぎてしまい、駅構内アナウンスが


 「お待たせしました。間もなくの発車になります。どなた様も乗り遅れ無きようにご注意ください。」とのアナウンスが有ったので、乗り込むしかなかった。


 その後列車は順調に進み、目的地の最寄りの大宮に着いた。


 クラスごとにバスに乗り込み、宿泊場所兼交流会の会場である軍の駐屯地に着くと、そこの基地司令やら、魔法省のお偉方、他校の生徒代表等が待っており、大きな拍手で迎えられた。


 バスから降りて整列し引率の教官の代表から、到着の挨拶を述べ


 「本日、無事に到着しました。皆様には大変ご心配おかけしました。」と述べると


 まずは、基地司令が


 「ようこそ、我が駐屯地に。精一杯の歓迎をさせていただきます。」


 次に、魔法省のお偉いさんが


 「現代に現れた英雄たちに、栄光を!!」と、教官達を差し置いて自分と司に、次々と挨拶や握手を求めて来て、マスコミ向けに一緒に撮影等その対応に心底ウンザリしていると、我が学園の代表も兼ねる葵が


 「湯田司令に、石破魔法省副大臣、先日の件やここまでの移動で、学生や先生達も大変疲労が溜まっております。ここは一旦お開きにして頂くと助かるのですが・・・」とお願いすると、石破魔法省副大臣が不機嫌そうに


 「何だね、君は私はこの現代に現れた英雄たちと語り合いたいのだが・・・」と教師陣も葵に自制を呼びかけようとしたが、


 「今日、ここに集合した、皆が英雄達です。皆がそれぞれの役割を果たした。だからこそ民間人に負傷者も出さなかった。民を守る事が出来た。それこそ一番我々が誇る事です。」と述べると、石破副大臣は更に不機嫌に、


 「君は私に意見するのか!!今ここで君を処分する事も出来るのだが・・・」と脅しとも取れる発言をすると、一人の人物が二人の間に割って入って来た。その人物を見て副大臣は唖然とした。


 「・・・なぜ、貴方様がこちらに・・・」


 「娘の恩人に感謝の言葉なくては、礼儀が無いからな。先日は色々あり挨拶出来なかったからな、本日無理を言ってきたわけだが・・・・」と副大臣を見ながら


 「・・・君の今の言動については後日聞こうか・・・二人共すまなかったね、非常に疲れているかと思うが、本当に一言だけだ。  ありがとう、娘や孫を助けてくれて、乗客を守ってくれてありがとう。」


 と、頭を下げて感謝を述べてから


 「さ、皆疲れているだろうし、今日は早くに休んでくれ、本当にありがとう。」


 その光景はマスコミの前でしっかりと記録されており、副大臣は暫く呆然としていた。


  その微妙な空気感で一旦お開きになろうとしたタイミングでの生徒の一人が


 「葵さん、大丈夫でしたか?」と近づいてきて、抱き付いてきた。


 「え、あの、・・・」と葵は混乱している様なので、自分が


 「ちょっといい、」と葵とその生徒を引き剥がす様な形になった。


 「あんた、いきなりなんなんだよ。」と言うと、その生徒は


 「あ、失礼しました。婚約者の無事を確認したくてつい」と言うと、自分を押しのけて


 「無事でよかったです、我が婚約者。」と言うと手の甲にキスをした。


 



 

 「「「「「えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」」」」」と自分達の驚きで、その場は騒然となった。

           

 


 


 

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